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グラフテック
カッティングプロッタ Craft ROBO
カッティングプロッター

シートを切る、切り文字を作る、ペーパークラフトを作る…
超多機能、あれば絶対便利、プリンターの次はこれがオススメです
 カッティングプロッターってご存じですか? 一言で言えば、プリンターのような形をしていて紙を切る機械。パソコンから図形データを読み取って、文字や絵を綺麗に切り抜いてくれます。
 本来は業務用で高価だったカッティングプロッターですが、グラフテックから安価なモデルが登場。現在は入荷待ちという人気商品になっています。さっそくそのCraft ROBOをグラフテックよりお借りして、Joshin web事務局でいろんなものを作ってみましたのでレポートしたします。
 これがクラフトロボ本体。一見するとコンパクトタイプのプリンターのようにも見えるが、中身は立派なカッティングプロッター。ちなみにサイズは397mm×159mm×112mmで重さや約2.5kg。
 カバーを開けると、プリンターならヘッドの付いている場所にはカッターのホルダーとセンサーが着いている。使える用紙幅は260mmまでで、カットできる範囲は最大200mm×1000mmまでとなっている。
 左上が専用カッターで、尖った刃が見えるだろうか。刃は切る方向に合わせ自由に回転する仕組み。下のキャップをはめ込むことにより、0.1~0.3mmまで切る深さを調整する。右上はボールペンをはめ込むアダプター。
 それではさっそくセットアップしてみよう。最初の設定方法は、セットアップマニュアルが付いているのでこれに従って作業を進めればトラブルなくセットアップすることができる。まずは添付品がそろっているかをチェックしよう。
 USBを接続する前に、付属のCD-ROMからドライバーソフトをインストールする。画面のガイドに沿ってインストールすれば、デスクトップに「ROBO Master」というショートカットが用意される。
 インストールが終わった段階でUSBケーブルを差し込もう。ちなみにクラフトロボには印刷機能はない。USB2.0接続なので、プリンターとクラフトロボの両方をつないでも特に問題はない。
 ROBO Masterを起動する。まずはカッティングプロッターの用途でも人気のある、文字をカッティングシートで切り出してみよう。入門ガイドに従って文字を入力し、フォントを選ぶ。カッティングのボタンを押すと、この確認画面が表示される。
 用紙を選ぶと、何色のキャップを付けるかが画面に表示される。これに従って刃にキャップをかぶせたあと、プランジャホルダーに刃を取り付けよう。つまみを回せばカンタンにロックすることができる。
 ウィザードを進めていくとシートを挿入するように画面に指示が出る。前から用紙を差し込み、フィードノブを回してシートをはさみこむ。曲がってないのを確認してから「カット開始」のボタンを押すと、カッティングを開始する。
 待つこと数分で、文字の切り抜きが終わった。あとはカッターや千枚通しなどの尖ったものを使って、シートのいらない部分を取り除けばこのように文字が浮き出てくる。文字を残すのか背景を残すのかを間違えないようにしよう。
 このままでは切り文字を貼り付けることはできないので、転写シートを上から貼り付ける。布などを使ってしっかり押さえつけておかないと、転写することができないので入念に作業しよう。
 転写シートをゆっくりと持ち上げると、文字が貼り付いて持ち上がってくる。うまく持ち上がらない場合は、文字の角を少し剥がしてからもう一度転写シートを押しつければ持ち上げることができる。
 転写シートを剥がし終わったら、今度は転写したい場所に貼り付ける。シワにならないように注意して少しずつ貼って、再び布を使って気泡もキレイに出す。カッティングシートは柔らかい素材なので、少々のシワは伸ばすこともできる。
 そっと転写シートを剥がせば完成。今回はロッカーに貼ってみたが、ガラス(鏡文字で出力しても良い)や車、バイク、ヘルメットに文字を入れるなど、応用範囲はいろいろ。看板に利用することもできる。
 付属のボールペンホルダーを使ってみた。カッティング前に安価な紙に出力してみて、実際の文字のサイズやバランスなどを確認するのに有効。
 こんな感じで出力される。ただしホルダーのネジでほぼ確実にボールペンが傷つくので、細身の使い捨てボールペンを使うようにしよう。高価なペンは厳禁だ。
 次にお待ちかね、ペーパークラフトを作ってみることにした。データはグラフテックのホームページに多数用意されているので、ユーザーなら無料でダウンロードできる。用紙はクラフト専用の台紙つきのものが発売されているが、今回は厚手のインクジェット紙に付属の台紙を貼り付けて使ってみた。
 まずはインクジェットプリンターを使って、パターンを印刷する。前述のソフト「ROBO Master」はプリンター印刷にも対応しているのでこれを使う。すると用紙の端にトンボが印刷される。クラフトロボはなんとこのトンボを読み取って自動的に位置合わせしてカットしてくれるのだ。
 カッティング中のクラフトロボ。カバーは閉めておくことが推奨されているが、開いたままでも動作する。トンボで位置合わせをしているおかげか印刷とカットの位置がぴたっと合うのが感動的。
 ちなみに左の写真は「チワワ」。この写真は「クラシックカー」で、共にグラフテックのホームページからダウンロードしてきたもの。チワワはA4の紙を3枚、クラシックカーは5枚を使うので作りごたえがある。
 制作中のクラシックカーのタイヤ。従来のパソコンで印字するタイプのペーパークラフトだと、このようなギザギザをカッターで切ろうと思うと気が遠くなりそうだが、クラフトロボは全部自動。作り手は折って貼り合わせることに集中できる。
 クラフトロボの精度が高いので、折り曲げたパーツがぴたっと合うのも嬉しいところ。接着剤とクリップを使って丁寧に作り進んでいけば、誰でもキレイに仕上げることができる。
 完成したクラシックカー。折り目の部分も、クラフトロボが破線を切ってくれているので、楽に折り曲げることが可能。これは凄い。
 斜め後ろから見る。接着部分がやや浮いているのは、クラフトロボの精度というよりも筆者の不器用さゆえ(?)
 完成したチワワ。つぶらな瞳が愛らしい。やや首を斜めに接着したのがミソ。
 こうして見ると、紙で作ったとは思えないような複雑な曲線が使われている。設計した人は凄いと思う。

 というわけで、すっかり楽しませてもらったクラフトロボ。ペーパークラフトとの相性は抜群で、紙を切るという面倒から解放されたのは大きい。グラフテックのホームページにはびっくりするほどたくさんのペーパークラフトがアップロードされているのだが、今回作ってみたのはすべて難易度は一番優しい★1つ。★3つのモデルもあるので、腕に自信のある方は試してみてはいかがだろうか。


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2006.11.11. oga.
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