| ◆ 3ヶ月のエージング |
◆ 機械にもできないことがあります |
 |
クオーツ時計で使用されている水晶振動子は1秒間に32,768回振動します。クオーツ時計の精度はこの振動数が保てるかどうかにより決まります。しかし水晶振動子には個体差があり、中には環境の変化により安定した振動数が保てないものもあります。グランドセイコーのクオーツ時計では、3ヶ月間にも及ぶエージングという工程を経て、最終的に基準をクリアしたものだけを採用しています。 |
 |
機械式ムーブメントの精度を司るてんぷに取り付けられているひげぜんまいは、ミクロのレベルで入念に調整されます。この調整はあまりに微妙で繊細な力加減が求められるため、機械にはできません。職人が手作りのピンセットを用いて調整するのです。 |
| ◆ わずかな温度差も見逃さない |
◆ 機械と人間のコラボレーション |
 |
クオーツ時計の水晶振動子は、わずかな温度の変化にも影響を受けます。1秒間に32,768回という振動数が、温度によって上下してしまうのです。仮に1秒間に32,768回の振動数が1回変わると、計算上では1年間で約16分もの誤差になってしまうのです。グランドセイコーに搭載しているクオーツは、時計内部の温度を1日に540回センサーで測り、水晶振動子の振動数の誤差を補正しています。 |
 |
機械にはできないことがあるとはいえ、機械の力が
必要なこともあります。例えば歯車。高精度機械式
ムーブメントを作るためには、歯車を精緻に作り、そ
れを徹底的に磨きこむ必要があります。
現代の進化した機械工学により徹底的に加工精度を
高め、さらにそれを職人の手によりひとつひとつ丁寧
に磨きこみます。先進技術と伝統の職人の技。
両方がそろわないと9Sメカニカルムーブメントは
作れません。 |
| ◆ クォーツ時計の精度調整 |
|
|
 |
機械式時計は精度を微調整するための機構を持ちます
が一般的にクオーツ時計は精度の微調整ができません。
しかし、グランドセイコーの9Fクオーツは「緩急スイッチ」
により精度の微調整ができます。使い始めて数年経って、
進みがち、遅れがちといった傾向がはっきりしたときに
このスイッチで精度を補正することができるのです。
長い年月ご愛用いただくとその時計の「癖」が分かり、
その「癖」に合わせた調整ができるのです。 |
◆ 見やすさへのこだわり
時針・分針とインデックスのデザイン・設計 |
◆ 無反射コーティング付きサファイヤアリスタルガラス |
 |
針とインデックスは「太く」「厚い」ものでなければならない
ことはもちろんですが、それだけでは完全な視認性を得る
ことはできません。GSの針とインデックスは、カット面の幅
や角度まで様々な試作検討を経た上で最良のデザイン・
設計を採用しています。またカット表面はひとつひとつが
限りなく平滑になるよう丁寧に研磨されています。だから
どんな角度からでも美しく光を反射し「見やすい」のです。 |
 |
傷が付きにくいサファイアクリスタルの風防には、
無反射コーティングを施しています。蛍光灯などの
光の反射を抑え、文字板をクリアに見やすくする配慮です。 |
| ◆ 高級感漂う外装
ケースバンド表面仕上げ |
◆ バンドのデザイン・設計 |
 |
格調高いスタイルを更に引き立てるマット(艶消し)面と
ミラー(鏡)面のコントラストは、有能な研磨職人の技に
よって仕上げられたものです。ケースの側面を走るシャープなミラー面は「ザラツ研磨」という研磨技術で加工されたもので、すず製の回転板にケースを一定の角度で当てて磨き上げていく職人のノウハウで、すず板に特殊な紙などを取りつけて磨くこともある高級仕上げです。グランドセイコーのように全く歪みのない美しいミラー面を出せる研磨技術者は数人しかいないというレベルの高い仕上げで、まさに「職人技」と呼べるものです。 |
 |
メタルバンドは程良い重みと心地よい肌触りの上質な無垢
素材を使用し、各コマがスムーズに可動する構造を採用し
ているので、どんな人の腕にもしっくりと馴染みます。
中留めは両プッシュ式三つ折れタイプを使用していますので、
装着中に誤って片側のボタンが押されることがあっても
外れたり落下する心配がありません。 |
| ◆ 着け心地の良さ
かん合部のデザイン・設計 |
|
 |
適度なボリューム感と存在感を持って緩やかに落ちる
かん足はGSスタイルのひとつの特徴ですが、これは腕
へのフィット性の追求から生まれた形状でもあります。
ケースの厚みとのバランスも十分考慮した設計を採用
しているので、手首が太目の人にも細目の人にも心地
良くフィットすることができます。また、ケースとバンドを
つなぐエンドピース(ワニ口)も高級品ゆえの厳密な寸法
設定、管理がされていますので、ガタや段差がほとんど
美しい仕上がりです。 |
|
|
◆ 長く愛着をもって使えるように
長期品質重視の設計構造 |
◆ 各部品交換可能な外装設計 |
 |
ケース裏やりゅうず周囲などは、汗や汚れが溜まりにくい
ことを考慮した設計が採用されています。
さらに、スクリュー式裏ぶた(または、ねじ留め方式裏蓋)
を採用。定期的な電池交換や点検で繰り返し開閉しても
確実に防水性を保持する構造です。 |
 |
各部品全てが分解可能な外装設計を採用しています。
故障のために修理が必要な場合には、部品単位での
修理・交換が可能です。 |
| ◆ ツインパルス制御モーター |
- 通常のクオーツの秒針は1秒に1ステップ動きますが、
9Fクオーツの秒針は1秒に2ステップ動いています。
これは、通常のクオーツより太い針を回すための高い
駆動力と省エネルギーを両立させるために、効率良く
1秒間に2回の信号を送るツインパルス制御モーターを
搭載しているからです。
|
 |
これにより9Fクオーツは従来クオーツの約2倍の駆動力
を持ちながら、電池寿命は約3年が可能となりました。
もちろん、この2回のステップのリズムは肉眼では認識
できず、1回のステップに見えます。 |
| ◆ バックラッシュオートアジャスト機構 |
- 時計の針を動かす歯車も「遊び(バックラッシュ)」が
なければ回転できません。しかしその「遊び」が秒針の
震えの原因になります。
|
 |
そこで9Fクオーツでは、機械式時計の心臓部を構成する
ひげぜんまいを備えた歯車を、秒針の動きを司る歯車に
つなげ、ぜんまいのバネの作動で「遊び」を極限まで減
らし、秒針の的確で美しい動きを実現しました。 |
|
◆ 瞬間日送り機構 |
- 従来のクオーツは、カレンダーの切換えに4〜6時間かかり
ますが、これでは日付と日付の間の空白な部分を表示する
ことになり、正確な表示ではありません。そこで9Fクオー
ツの場合は、1/2000秒で瞬時にカレンダーを切り替える瞬
間日送り機構を開発しました。
分針の動きと連動する日回し歯車の回転にしたがって、日
回し歯車と連動する瞬間日送りカムも回転し、瞬間日送り
レバーというバネをたわめ瞬間日送りカムがある一定の位
置まで達すると、瞬間日送りレバーのたわみが開放され、
バネの力で瞬間的にカレンダーを送るというものです。
|
 |
この切換えの瞬間を午前0時に合わせ込む作業は、熟練した
組立職人の手作業によるものですが、午前0時を指す前にカ
レンダーが切り替わることのないよう、基準として、午前0
時〜5分の間に設定しています。 |
| ◆ スーパーシールドキャビン構造 |
- 9Fクオーツの心臓部であるローターには、高気密の組み合わ
せ軸受けという構造を採用しています。このことによって、
電池交換などで裏ブタを開けた際のローター部への埃の侵入
を防ぐとともに、軸受けにある潤滑油の油切れを防ぐことを
実現しました。
|
 |
高精度クオーツとしての性能を長期間保つための工夫です。 |
| ◆ 3軸ガイド構造 |
- 秒針は1日に文字板上を1,440周も回りますし、分針は1日に
24周回ります。したがって、時・分・秒の3本の針の動きが
互いの針に影響させないようにしなければ、正確な時刻を
指し示すことはできません。
|
 |
9Fクオーツはこの点にこだわり、3本の針を取り付ける軸が
互いに干渉し合わないように、独立した構造になっています
ので、それぞれの針の動きが他の針に影響を与えることなく
滑らかな動きを実現しました。 |
| |