2024.12.12
Joshin 試用レポート
【プリンター比較特集】キヤノン・エプソン・ブラザーの印刷品質&速度をチェック!



【プリンター比較2024】キヤノン PIXUS「TS8830」/ エプソン Colorio「EP-887A」/ ブラザー PRIVIO「DCP-J928N」
Joshin web恒例企画、プリンター主要メーカー「キヤノン」「エプソン」「ブラザー」の比較特集を今年も開催!
写真プリントとカラー/モノクロコピーを行い、印刷品質とスピードをチェックしました。
最新の家庭用プリンターをお探しの方、ぜひチェックしてみてください。 ライター:もあ
キヤノン、エプソン、ブラザーのプリンターを確認
各種外観とスペック
年賀状の作成だけでなく、カメラやスマホで撮影した写真のプリント、書類の印刷、コピー、スキャナー機能など、1台あると便利な家庭用プリンター。
近年は在宅勤務やリモート授業で必須、うちわやボードなどの"推し活グッズ"の自作に使用する、という声をよく耳にします。
このページでは、人気メーカー「キヤノン」「エプソン」「ブラザー」のプリンターを実際に使い、印刷の仕上がりの違いを色味とスピードを中心に比較した様子をお届けします。
どれも似たようなものじゃないの?と思われがちですが、色味は特に個性が出ましたよ!
今回使用するプリンターは、キヤノンとエプソンは2024年9〜10月に発売した最新モデルで、ブラザーは2023年発売のモデルです。
キヤノン PIXUS『TS8830』の進化ポイントは、学習などで使えるコピー機能の追加と、より高精細なスキャニング。
エプソン Colorio『EP-887A』は、画質の調整を自動で行う「半自動画質調整機能」が追加され、新たなカラーバリエーション「ピスタチオグリーン」が登場しました。
どちらもデザインと本体サイズ、上記の表にあるスペックは、前モデルと同じです。
前面カセットと背面トレイ
一般的に、複数枚印刷には前面の用紙カセットを、写真プリントなどにはローラーで用紙を丸めずまっすぐ印刷ができる背面トレイを使います。
キヤノンは、前面カセット/背面トレイのそれぞれにA4普通紙を最大100枚セット可能。
背面トレイは引き伸ばすと背もたれになり、用紙をしっかりと支えます。
エプソンとブラザーは、前面カセットにはA4普通紙100枚が入り、背面トレイでの印刷は1枚ずつ手差しで行います。
キヤノンとエプソンの背面トレイは天面にありますが、ブラザーは本体の奥側側面に配置しています。
インクの違い。顔料インクはにじみに強い
「染料インク」は写真プリントに強く、光沢紙に乗せたときに鮮やかに発色するのが特徴。
しかしインクが用紙に定着するまでに少し時間がかかり、水ぬれ・にじみに弱いです。
対する「顔料インク」は文書印刷に強く、文字をくっきり写せてインクがにじみにくいのが特徴。
インクが乾くまでが早く大量印刷に最適ですが、こすれ、はがれには弱いです。
キヤノンは染料5色と顔料1色の組み合わせで、写真も文書もハッキリとした色で印刷できます。
他2機種にはない「グレーインク」を採用しており、写真プリントでは見たままの風景を写したような、自然でバランスの良い色味を出すのが得意です。
エプソンは6色すべて染料の、写真プリントに特化したモデル。
カラーインク「ライトシアン」と「ライトマゼンタ」を採用し、空や素肌の色を美しいグラデーションで鮮やかに表現するのが得意です。
ブラザーは3色のカラー染料とブラック顔料の4色構成。
搭載しているインクの数が少なく写真プリントの発色には不安が残りますが、その分印刷コスパに優れていて、文書を大量印刷したい方には嬉しいです。
水で濡らして乾かしてみた
「資料に水をハデにこぼしてしまった!」という悲惨な出来事を再現してみます(普通紙を使用)。
ブラック顔料を使用しているキヤノンとブラザーは、インクの特徴通り濡れても文字がくっきりで、そのまま自然乾燥すると見え方はほとんど元通り!
ブラック染料を採用しているエプソンは、濡れた瞬間から文字がにじみ始めてインクが浮き上がり、そのまま乾いて修復不可能な状態になってしまいました・・・。
染料でもカラーだとにじみにくいのか、全モデルそのままの色が残っています。
仕事や学校の資料など、モノクロ印刷を中心に行う予定の方は、キヤノンまたはブラザーを選んだ方が安心ですね。
印刷品質とスピードを比較
各モデルに搭載のインクを確認できたところで、実際にプリントしてどのような色味になるのかチェックします。
今回はSDカードとスマホアプリから写真プリントと、カラーコピー/モノクロコピーを行いました。
用紙は、写真プリントはキヤノン純正の光沢紙(A4/L版サイズ)、コピーはエプソン純正のA4普通紙を使用。
印刷モードはすべて「高画質・キレイ」に設定します。
印刷にかかる時間を計りながらどんどん刷っていき、仕上がったものをズラッと並べました。
スタッフ約20名に「どの色が好みか」のアンケートを取りましたので、結果を見ていきましょう!
写真プリント
SDカードの写真をプリント
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キヤノン
A4サイズ印刷時間:2分
・発色が自然で細部までくっきり!
・バランスがいい!ナチュラルで現実味のある色 ・もう少し暗めの雰囲気の方が好み -
エプソン
A4サイズ印刷時間:2分52秒
・色が鮮やか!特に青の出し方がキレイ
・高コントラストで輪郭もくっきり ・黒が強くハッキリしすぎて目が疲れる -
ブラザー
A4サイズ印刷時間:5分7秒
・他2つより色あせているのが気になる ・全体的にボンヤリでくすんで見える。フィルターがかかっているみたい
夕方ごろに撮影した駅の写真。スタッフ1番人気はエプソンでした。
キヤノンは少し明るめの自然な発色が好きとの意見が多く、肉眼に近い色を好むスタッフから好評。
エプソンは高コントラストで影などの細部まで色濃く立体感があり、写真に迫力を求める派は絶対コレ!とのこと。
ブラザーはインクが少ない分発色が他2機種に追い付かず、少しくすんだような仕上がり。
ある程度インパクトが欲しいこの写真にはあまりマッチしなかったようです。
-
キヤノン
A4サイズ印刷時間:2分1秒
・ケーキの色と光のバランスがキレイ
・1番くっきり、ハッキリな色に見える ・少し彩度高め?ケーキが焦げてる -
エプソン
A4サイズ印刷時間:2分57秒
・明るさがしっかり出てて美味しそう
・ケーキの色が1番自然だと感じる ・食べ物にしては色が濃すぎるかも -
ブラザー
A4サイズ印刷時間:5分14秒
・優しい色味でケーキが美味しそう!
・淡い色がケーキの印象とマッチしている ・色が柔らかすぎてモヤのように見える
光に照らされたケーキの写真。
食べ物の写真に高コントラストを求めるかで意見が大きく割れ、どの写真も賛否両論ある面白い結果となりました。
スタッフ1番人気は、ブラザーと僅差でキヤノンでした。
キヤノンは赤みが強く出て、ケーキを色濃く表現。
「色鮮やかで美味しそう!」と「色が濃すぎる、焦げて見える」に意見が分かれましたが、光のあたり方や白飛びの少なさから写真全体の雰囲気はキヤノンが1番キレイという声が多かったです。
エプソンは「色が1番自然でキレイ」「グラデーションが滑らか」と感じるスタッフが多数。
ただ彩度高め派はキヤノン、ふんわりした雰囲気派はブラザーを選び、どっちつかずで票数を伸ばせなかった印象です。
ブラザーは柔らかいふわっとした雰囲気がケーキと上手くマッチし、今回印刷したブラザーの写真の中では1番の高評価を得ました。
「淡い色で美味しそうに見える」との声が多く、若者スタッフ曰く「インスタならこのように加工したい」とのことです。
-
キヤノン
L版サイズ印刷時間:29秒
・色がくっきりで毛並みがよく見える
・実際のわんこの色に1番近い!(※飼い主より) ・色が濃すぎるかも -
エプソン
L版サイズ印刷時間:1分12秒
・日のあたりがキレイで店の全体の雰囲気が良い感じ!わんこも嬉しそう♪ ・鼻あたりの白飛びが気になる -
ブラザー
L版サイズ印刷時間:1分46秒
・毛がふわふわでかわいい! ・緑っぽく見える
・全体的に黄味がかっていてボンヤリ
スタッフ宅のごきげんなわんちゃんを、L版でプリントしました。
A4サイズでも印刷速度はキヤノンが1番速かったのですが、L版サイズになると他2機種と倍以上の差が付いています。
色味のスタッフ1番人気もキヤノンでした。速くてキレイなのはすごい!
キヤノンはやはり赤みをハッキリ出すのが得意のようで、わんこの毛並みや床、テーブルなどの茶色を鮮やかに表現。
飼い主からも「実際の色味に1番近い!」と好評でした。
エプソンは光が強くあたって全体的に明るい印象。
わんこの表情がパッと華やかで、よりごきげんに見えます。
ブラザーは緑〜黄色のフィルターがかかったような仕上がりで、全体がくすんで見えますが、この柔らかい雰囲気が好きという意見もありました。
アプリを使ってスマホの写真をプリント
それぞれ専用のアプリがあり、スマホの写真をカンタンに印刷できます。
接続方法は全モデル同じで、Wi-FiやQRコードなどで接続を行うと、アプリのメニュー画面にプリンターの情報が表示されます。
後はスマホのカメラフォルダから好きな写真を選んで、印刷設定メニューでプリンターにセット済みの用紙を選択すればOK!
印刷速度は、SDカードから写真を読み込んだ時と比べると、大体が10秒ほど遅くなる印象。
色味は変わらず、画質が劣化したりなどの心配はなさそうです。
-
キヤノン
印刷時間:A4 1分31秒/L版 39秒
・外も室内も光のあたり方がキレイ
・草木の色が鮮やかで発色がいい ・ちょっと暗いように思う -
エプソン 
印刷時間:A4 3分2秒/L版 1分14秒
・アヒルが際立ついい明るさ
・肉眼に近いナチュラル寄りの色がGOOD! ・もう少し色が濃い方がいい、レトロっぽいかも -
ブラザー
印刷時間:A4 5分15秒/L版 1分53秒
・外の明るさが自然で優しい雰囲気
・ライトは海のような深い色で雰囲気がある ・奥の方の風景がモヤモヤして見える
スマホの画像をA4、L版サイズで印刷しました。
A4サイズで印刷した自転車に付いたアヒルの写真はキヤノンとエプソンが同率1位、L版サイズのライトの写真はキヤノンが1番人気でした。
アヒルの写真は、キヤノンは草木の色が鮮明で全体の雰囲気がキレイ、エプソンは主役のアヒルを際立たせる光の表現が良い感じです。
ブラザーは奥の方のモヤが少し気になりますが、肉眼で見た色にかなり近いです。
ライトの写真は、3つ並べるとエプソンの色の深みが今ひとつで珍しいなと思いましたが、ガラスの透明感は最もキレイに表現できています。
ブラザーは深い青で雰囲気があり、キヤノンは光のあたり方と鮮明な色が迫力があると人気でした。
資料をカラーコピー
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キヤノン
5枚連続印刷時間:1分23秒
・写真と文字のバランスが1番キレイ
・黒文字がハッキリして見やすい ・発色が強すぎるかも。文字は読みやすい -
エプソン 
5枚連続印刷時間:57秒
・色鮮やかで食べ物が美味しそう ・少しグレーがかって見える
・全体的に色がベタッと重たい -
ブラザー
5枚連続印刷時間:47秒
・原本に近い自然な色 ・他2機種と比べて色が薄い
・カラー文字のブレが気になる
A4普通紙を使ってカラーコピーしました。
5枚連続で印刷したときのスピードは、速い順にブラザー>エプソン>キヤノンです。
キヤノンは写真と文字どちらも色がハッキリ出て、全体のバランスも整っています。
原本よりすこし色が強く感じますが、白飛びは控えめで黒文字はくっきりと、多くのスタッフが「1番見やすい」と感じる仕上がりでした。
エプソンは発色がいいというよりは「色が重たい」印象で、少し暗めな雰囲気になったと感じます。
黒が濃く小さい文字も見やすいのは嬉しい!
ブラザーはカラー部分が他2機種と比べて淡く見えますが、原本の色はこんな感じです。
キヤノンとエプソンが原本を色濃く表現しているのに対し、ブラザーは明るさを少しプラスしてキレイに見せているようでした。
モノクロコピー
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キヤノン
5枚連続印刷時間:約35秒
・老若男女が見やすそうなくっきりした色
・黒色が濃くて小さい文字も見やすい ・文字の乱れが気になる -
エプソン
5枚連続印刷時間:約53秒
・くっきりと写っていて見やすい
・黒色が個性的。老眼にはこの色がいい ・ちょっと青っぽいのが気になる -
ブラザー
5枚連続印刷時間:約32秒
・原本の再現性が1番高い
・色がスッキリして読みやすい ・全体的に色が薄い、かすんで見える
最後に、資料をA4普通紙で5枚連続モノクロコピーしました。
印刷スピードは速い順に、ブラザー>キヤノン>エプソンです。
キヤノンは3機種の中で最も黒色を濃くハッキリと表現し、小さい文字も読みやすいと大人気。
エプソンの黒文字は真っ黒ではなく、少し青みの混ざった個性的な色になりました。
通常の黒より優しい色合いで「老眼にはこの色が1番見やすい」と意外なところから高評価を得ています。
ブラザーは他2機種と比べると少し色が薄く仕上がりましたが、スッキリとした黒色で原本の再現性も高いです。
コピーではカラー/モノクロ共に、キヤノンの色がスタッフに1番人気でした。
今回のアンケートに参加したスタッフは「色くっきり派」が多く、写真プリントと文書コピーどちらも色濃く表現するキヤノンが好みとの答えが多かったです。
まとめ
キヤノン PIXUS TS8830
写真プリントも文書コピーも得意!迷ったらコレでOKなオールラウンダー
写真プリント/文書コピー共にくっきりとした見やすい色に仕上げ、印刷スピードも申し分なし。
今回試した中では苦手そうなポイントは見つからず、キレイに印刷したい方はこちらを選べば間違いなさそうです。
新モデル『TS8830』では「カラー消去コピー」といった、原稿のカラー部分を消去し黒色だけを残して印刷することで、穴あきの練習問題が何度も解けるなどのコピー機能が新たに追加されています。
ワンタッチで仕事や学校などシーンに合わせた印刷メニューの切り替えられる使いやすさもあり、複数人が別々の用途でプリンターを使いたいご家庭にピッタリです。
エプソン Colorio EP-887A
写真プリントの色にこだわりたい方向け。インテリア映えするプリンター
光沢紙に印刷した時の色の美しさが特徴のエプソン。
滑らかなグラデーションや輪郭のメリハリが得意で、全体的に立体感のあるダイナミックな写真に仕上げます。
写真を撮るのが趣味で色味にこだわりがある方は、エプソンの色でないと満足できないかもしれません。
新モデル『EP-887A』で追加された画質の自動補正機能は、風景や人物、食べ物などシーンに適した色に仕上げ、逆光写真などは人物を判別して明るく自然な色に補正します。
新色の「ピスタチオグリーン」はプリンターらしくない個性的なカラーで、インテリアのアクセントにもなりますよ!
ブラザー PRIVIO DCP-J928N
低コストで大量印刷したい方におすすめ!オフィスでも活躍するADF搭載モデル
文書の印刷/コピーが得意で、リーズナブルに大量印刷ができるのが特徴。
複数枚の原稿を効率よく読み取り印刷できる「ADF(自動原稿送り装置)」を搭載しています。
写真プリントでは他2機種と比べて発色が弱く、淡い仕上がりになることが多かったですが、高画質にこだわりがなければ「この本体価格とインクコストなら充分!」と感じる方は多いと思います。
プリンターの使い道が、ほとんど仕事や学校関係になる予定の方におすすめです。
今回3機種を比較したところ、同じ写真や資料でも色味の違いがハッキリ出ました。
好みの色はどれか、写真と文書のどちらをメインで印刷するかなどを参考にすると選びやすいと思います。
この特集がお客様のプリンター選びの手助けになれば幸いです。 2024.12.12 (もあ)

























