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[ 2015年 12月 1日付 ]

大ヒット間違いなし!コルグのD/Aコンバーター「DS-DAC-10R」

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、人気D/Aコンバーター「DS-DAC-10」の最新版「DS-DAC-10R」を取り上げます。A/Dコンバーターが追加された今作は、期待以上の満足度を私に与えてくれる作品に仕上がっています。久々の大ヒットとなるでしょう!


KORG DS-DAC-10R

大ヒットとなったコルグ「DS-DAC-10」

今から3年前、驚異的な大ヒットとなったUSB-DACといえば、多くのオーディオファン・音楽ファンがお使いのコルグ「DS-DAC-10」です。


KORG DS-DAC-10

当時としてはまだ目新しかった「5.6MHzDSDファイルのDSDネイティブでの再生」や「専用ソフト AudioGateによるリアルタイムDSD変換&再生」。そして、今となっては常識となった「アシンクロナス伝送方式」の採用など、その革新的な機能に加え、そのサウンドでも認められ大ヒットとなりました。プロ用スタジオ機器を多数輩出するコルグならではのリアルで鮮明な輪郭、虚飾のないプロ機器に通じるサウンド、マスターテープを彷彿とさせるサウンドが、オーディオファンを魅了。しかも、それを非常にリーズナブルな価格で実現したことで、その後のPCオーディオブームの牽引車的役割を果たしたのでした。

その後、さらに改良を加え、曲線を主体とした流麗なボディの据置型「DS-DAC-100」、持ち運びを可能にした軽量・コンパクト設計の「DS-DAC-100M」を発売し、現在もヒットを続けています。ただ、当時と比べると競合する製品も増え、「DS-DAC-10」のように市場を席巻とまでは至っていません。

A/Dコンバーターが追加された「DS-DAC-10R」登場

今回取り上げる、11月に発売された最新D/Aコンバーター「DS-DAC-10R」は、同社のDSシリーズとしては初めて、DSD録音機能(同社のプロ機器 MRシリーズ などにはすでに搭載済み)を持つA/Dコンバーターが追加された、画期的な製品なのです。

これまでのDSシリーズ同様の2チャンネルのアナログ出力(RCAのみ、DS-DAC-100にはXLRがあった)に加え、2チャンネルのアナログ入力も装備されているのです。

そして、この画期的機能を追加できた要の技術である、同社の専用ソフト AudioGateの最新版「AudioGate 4」も新規開発。それを用いることで、新たにDSD録音が可能となったのです。

AudioGateの使いやすさは、すでに折り紙付きであり、プロ用ソフトからの移植でもあるそのサウンドは、同社の過去の製品にも多大な影響を及ぼしているのは明らかです。

これにより従来からのDAC機能に加え、アナログレコードを初め、カセットテープやオープンリールテープなどのアナログソフトをデジタル化して録音することが可能となったのです。また、アナログソフトのデジタルアーカイブ化がこの「DS-DAC-10R」一台で可能となりました。

これまで、PCMでのアーカイブ機能を持つ民生用の製品は存在しましたが、DSDでのアーカイブは非常に敷居が高く、業務用のレコーダーの一部(コルグ MR-2000S、タスカム DA-3000)や、小型ポータブルレコーダー(ソニー PCM-D100、コルグ MR-2)を使って録音するしかなかったのです。

それがこのクラスのUSB-DACで可能となったのですから、オーディオファンにとっては待望の機能だと思います。

DAC自体は従来のDS-DACシリーズ各機種とも共通のCirrus Logic CS4398を採用しているため、DSD再生は5.6MHzまでとなっています。基本的な回路構成もまったく同じで、違うのは大きさや入出力の端子です。

また、ADCには、TI PCM4202を搭載しているのですが、これがADCとして現在入手できる最高スペックとのことです。11.2MHz対応のものは、まだチップメーカーから出ていないのです。

フォノは専用ソフトで対応


DS-DAC-10R 背面

オーディオインターフェイスとしては、コンパクトでシンプルなUSB-Btypeとアナログ2IN/2OUTという構成で、PCMの44.1kHz〜192kHz、そしてDSDの2.8MHzと5.6MHzのそれぞれのサンプリングレートで、入力も出力もできます。RCAの入力端子はラインインはもちろん、PHONO入力にも対応しているので、レコードプレーヤーとも直結できるのが大きな特徴となっています。

ただ、「DS-DAC-10R」にはフォノイコライザは搭載されておらず、専用ソフト「AudioGate 4」側で処理する形になっています。

Windows/Mac両用の「AudioGate 4」には、レコーディング機能とともに、ソフトウェア処理するフォノイコライザが搭載されており、どの種類のフォノイコライザ(通常のRIAA以外に、RIAA+IEC、NAB、COLUMBIA、FFRR、AESの計6種類のタイプを用意)を使うかはユーザーが選択できるようになっており、これはかなりマニアックな機能です。

この「AudioGate 4」と「DS-DAC-10R」の組み合わせでは、前述のフォノイコライザの「掛け録り」と「後掛け」が選択できます。すなわち、通常は入力して音声信号にリアルタイムでフォノイコライザを掛けて録音するため、「DS-DAC-10R」のInput MonitorをONにすれば、ラインアウトの出力はフォノイコライザがかかった音で聴こえますが、録音設定でフォノイコライザをOffに設定すれば、レコードプレーヤー特有のシャカシャカ音のまま録音され、モニターからもその音が聴こえてくるのです。

従来のオーディオ機器ではありえない使い方ではありますが、このように生音で録音しても、再生時フォノイコライザを設定すれば、それで本来の音で聴くことができます。モニタリングしながらフォノイコライザを切り替えることも可能で、これは従来あり得なかった使い方といえます。

電源などはほぼ従来通り

その他、「DS-DAC-10R」の電源は従来機と同じUSBバスパワーで、従来機の唯一の弱点であり、私の本音としてはここは外部電源にして欲しかったところですが、後に述べますように、音を聴いて、その心配は杞憂に終わりました。

また、従来との最も大きな違いはそのデザインとその仕上げですが、厚みのある筐体で重量感もあり、リアパネルが銅メッキとなっており、本格的なハイエンド指向の仕様です。また、ボリュームノブの付け根に搭載されたリングLEDインジケーター(サンプリング周波数とREC状態を色で表示)で、このLEDの色が変化するという仕組みとなっているのです。

44.1/48kHzは緑、88.2/96kHzは紫、176.4/192kHzは白、DSD 2.8MHzは水色、DSD 5.6MHzは青となっています。


また、専用ソフト「AudioGate 4」は、見た目は「AudioGate 3」とほとんど変わりませんが、トランスポートの一番右に赤い録音ボタンがあるのが大きな違いで、これを使ったレコーディングでは、DSD 2.8MHz、5.6MHzの他PCMの44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHzも可能であり、DSDファイルフォーマットではDSDIFF、DSF、WSDで保存できるほか、WAV、AIFF、FLACなどの形式での保存も可能です。録音ボタンを押すと、LEDが赤く光るのもユニークです。

試聴しました!


音出しの瞬間、その鮮度の高さに仰け反りました。低域が深々と伸び、中高域の解像度は今まで経験したことのないレベルでした。従来機でも感じたプロ機器に通じるコルグらしい中低域の厚みはそのままに、上下への伸びやダイナミックレンジは別物と感じました。

私のリファレンスソフトのリヴィングストン・テイラー「Ink」の96kHz/FLACでは、今まで聴いたことのない豊かな響きを再現、口笛も実に自然なものでした。ジェニファー ・ウォーンズの「The hunter」の迫力も半端ではありませんでした。とにかくジャズやフュージョンとの相性は抜群で、非常に楽しく、弾む様なサウンドに魅せられました。

次に、DSD2.8/5.6MHzの手持ちのソフトを次々再生したのですが、粒子が細かく、滑らかで澱みのないサウンドで、生身のボーカルのリアル感や弦楽器の何処にも引っかかりのないしなやかさは、DSD独特のもので、実にヌケの良い素直なサウンドでした。

また、専用ソフト「AudioGate 4」(今回使用したのはベータ版)は、44.1kHzのPCM録音のソフトを5.6MHzにしたり、逆にDSDをPCMに変えたり自由自在であり、前述のサウンド傾向を簡単に選択できるのも楽しみだと思います。

最後に。

実際レコードプレーヤーの音を録音するという操作も行ないました。レコードプレーヤーの出力を「DS-DAC-10R」繋ぐだけで、することは至って簡単です。

まず少しレコードをかけて音量レベルを調整してから、改めて再生すると同時に録音ボタンをONにします。後は、テレコ感覚で録音できました。

アナログディスクは、普段よく聴く数曲をRIAAカーブで録音してみました。そのサウンドは、低音が弾み、重低音まで伸びきって量感も十分でした。中高域の鮮度はオリジナルと変わらず、超解像度を維持、それはある種マスターテープにも通じるサウンドと感じました。

今後の再生ソフトの進歩が更なる高音質再生の可能性も秘めており、非常に頼もしいA/Dコンバーター機能と言えます。

正直、この「DS-DAC-10R」は期待以上の満足度を私に与えてくれました。ここには業務用で鍛え上げられたコルグと、専用ソフト「AudioGate 4」の完成度の高さに支えられたものがあると感じました。「DS-DAC-10R」のUSB-DACの決定版+A/Dコンバーター機能は大変お買い得で、PCオーディオの楽しみを更に広げてくれると思います。

大ヒット間違いなしのD/Aコンバーター「DS-DAC-10R」の登場です!

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)



今回登場した商品はこちら。
  • コルグ|USB-DAC/ADC|DS-DAC-10R
    会員様web価格 28,400 (税込)
    2,840 円相当(10%) ポイント進呈
    2015年11月 発売
    ◆本機と「AudioGate 4」だけで、DSDレコーディングを実現
    ◆レコード・プレーヤーを直接接続できるフォノ入力端子を装備
    ◆2.8224MHz、5.6448MHzのDSDファイルの「DSDネイティブ再生」に対応


    e-onkyo music