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試用レポート
スタックス
カナル型イヤースピーカーシステム「SRS-002」

日本が世界に誇るスタックスのコンデンサー型イヤースピーカー!
そのモバイル対応モデルがさらに進化して登場!!

 コンデンサー型イヤースピーカーならではの繊細な表現力と圧倒的な情報量を誇る「SRS-002」!! 最近は大変なヘッドホンブームで、様々な特徴を備えたモデルが発売されていますが、この「SRS-002」は、まさに正統派といえるモデルで、ナチュラルに音楽を楽しむ事の出来る貴重な製品と言えます!!

 繊細で上質な再生音を屋外に持ち出せる! 大人のためのイヤースピーカーをレポートいたします!!
商品構成のご紹介
 商品構成はモバイル対応のドライバーユニット「SRM-002」(写真左下)、イヤースピーカー「SR-002」(写真右下)、イヤーパッド(L/M/S)、3.5mmステレオミニジャックケーブル、専用のヘッドバンド(写真左上)、単三乾電池×2本、写真にはありませんが取扱説明書、保証書(1年間)です。

【SR-002】の特性
  • 再生周波数帯域:20~20KHz(±4dB)
  • 静電容量:44pF(付属コード含む)
  • インピーダンス:144kΩ/10kHz(ケーブルを含む)
  • 音圧感度:110dB/100V r.m.s/1KHz
  • 標準バイパス電圧:540V~580V
  • 重量:28g(コード含む)、本体のみ12g

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    イヤースピーカー「SR-002」
     イヤースピーカー「SR-002」は、初代「S-001」及び後継の「S-001MK2」をベースに振動膜がなんと約15%も薄く軽量化されていて、よりキメの細かい表現力と情報量を再生出来るようになっています!

     また、快適な装着が得られるようにイヤーパッドの形状を改良して、3種類(L/M/S)の大きさのイヤピース(工場出荷時はMサイズが装着済み)が付属されています!!

     実際に持ってみると、コンデンサー型なので振動面積が大きく必要となるため、直径28mmと、通常のカナル型より一回り大きくなっていますが、マグネットを持たない構造のため大きさの割には非常に軽量で、重量は左右で12gしかありません!!

     
    ドライバーユニット「SRM-002」
     新設計のドライバーユニット「SRM-002」は電源部が改良されており、消費電力は乾電池使用時で0.75Wに抑えられています! その結果、従来のアルカリ乾電池は勿論のこと、起電力が低いニッケル水素充電池でも十分性能を発揮できる設計になっています!! これは、ランニングコストを考えると大変ありがたい改良点といえますね!!

    【SRM-002】の特性
  • 周波数特性:20~20KHz(-3dB)
  • ゲイン:54B(約500倍)
  • 歪み:0.1%以下(1KHz/100V)
  • 入力インピーダンス:10KΩ
  • 定格入力電圧:100mV/50V出力
  • 最大出力電圧:230V r.m.s
  • 寸法:(幅)66.5×(高さ)27.5×(奥行き)110mm(ツマミ含む116mm)
  • 重量:102g(電池含まず)

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    接続は専用の端子を採用
     イヤースピーカーのケーブルは両出し式で、専用の6芯並行ケーブル(3芯x2、長さ:1.45m)が採用されています! ケーブルは音質重視設計のため、モバイルモデルとしてはかなり幅広で、端子を含めると約16gと本体より重くなります!!(全体重量:28g)

     ドライバーユニット「SRM-002」との接続は、専用の6極プラグが使われています。極性を間違えないように左右非対称形状になっています。現在は延長ケーブルなどは用意されていません。

     更にエコモードとノーマルモードの切り替えスイッチが装備されていて音質の変化を楽しむことができるようになっています! 電池持続時間はエコモード時で5時間以上、ノーマルモード時で4時間以上となっています!!(いずれもアルカリ電池使用時)

     入力端子は3.5mmステレオミニジャックx1系統のみ、電源スイッチはボリューム連動でON/OFF出来ます! 電源はオプションのACアダプター(AC-002)でも駆動できます!!

     
    オーバーヘッドアーク付属
     カナル型のように左右独立したまま装着しても通常使いで安定性は何ら問題はありませんが、より安定した装着感が得られるよう専用のヘッドバンド(オーバーヘッドアーク)も付属しています! 装着すると確かに側圧が加わり安定感が増します!! スリムな形状で目立たないので使用時に装着されても良いのではないでしょうか!

     
    スマートフォンと接続してみました
     モバイル機器との接続は3.5mmステレオミニジャックのみです。USB端子などの今時の端子は装備されていません!! なるべく音の良いウォークマンやスマートフォンに、高音質音源を保存してお楽しみください!!

     一般的な圧縮ダウンロード音源と、リニアPCMなどの高音質音源との違いは明確に表現してくれますので、出来ればハイレゾ音源などでこの高音質を楽しみたくなりますね!!

     
    ハイファイコンポと接続してみました
     より高音質な単品コンポに接続して試聴してみました! 単品コンポとの接続はヘッドホン端子でもライン出力(ライン⇔ステレオミニの変換ケーブルが必要)からでも接続できます! これだけのクオリティーがあれば家で聴いても十分満足できます!! 夜になってスピーカーを鳴らせない時に大変重宝するのではないでしょうか!!

    ・解像度★★★★★ ・帯域バランス★★★★★
    ・音場の広さ★★★★★ ・遮音性★★★☆☆
    ・低域の量感★★★★☆ ・高域の透明感★★★★★
    ・装着感★★★★☆ ・コストパフォーマンス★★★★★

     
    サウンドのインプレッション
     実にきめ細かく、歪み感が少なく、品位の高い、コンデンサー型ならではのサウンドは、一般的なダイナミック型やBA型では味わえない独特の魅力です! また、この最新モデルは非常にワイドレンジで低域も深く落ち着いており、バランスの良いサウンドを聴かせてくれます!!

     再生が難しいピアノ楽曲も余裕を感じさせるほどさりげなく自然に再生! 弦楽の倍音やホールでの響き、ボーカルの艶やかさ等々、柔らかな表情ながら、芯もあり、さらに透明感を合わせ持ったサウンドでそのレベルは非常に高いです!!

     最近流行の重低音再生や超高解像度再生などは出来ませんが、それらのモデルには無い大人のための品格と品位を感じるのは私だけではないのではないでしょうか!!

     
    「SRS-005SMK2」もご紹介
     インイヤースピーカータイプの「SR-003MK2」と、AC電源専用の据え置き型ドライバーユニット「SRM-252S」のセットモデルで、インドアでの利用を前提としたセットです!

     ヘッドホン本体は全く同じものですが、ドライバーとの接続端子は他のSTAX製品と同じ大型の5ピン端子が装着されています!!

     「SRM-252S」はコンパクトながらPROバイアス仕様の端子を備えているので、大型のSTAX製ヘッドホンを接続して楽しむ事も出来ます!!

     
    「SRS-005SMK2」も聴いてみました
     当然ながら音色やサウンドの傾向は全く同じです。おもにドライバーの違いとなりますが、より高い駆動力により、低域のスケール感が改善され、より幅広い音楽の再生に対応できます!!

    ・解像度★★★★★ ・帯域バランス★★★★★
    ・音場の広さ★★★★★ ・遮音性★★★☆☆
    ・低域の量感★★★★★ ・高域の透明感★★★★★
    ・装着感★★★★☆ ・コストパフォーマンス★★★★★

     

     STAXを持ち歩きたいとの要望で開発された「SR」シリーズですが、以前のモデルは音漏れが激しく、電車内などではまわりに迷惑を掛けてしまい、どこででも気兼ね無く使う事が出来ませんでした。今回試用してみると音漏れは大幅に少なくなっており、通常のボリューム(常識的な範囲)であれば問題なく利用する事が出来ると思われます!!

     また、ドライバーも改善されており、消費電力が抑えられているので連続使用時間が伸びているのはもちろん、電池の種類による音質差も少なくなっている点も嬉しい改良といえます!! 以前は高価なアルカリ乾電池「エボルタ」でないと・・・等と言われていましたが、このドライバーであれば、「エネループ」などのニッケル水素系の充電池を利用する事で大幅にランニングコストを抑える事ができます!!

     さらに、あまり評判の良くなかった装着感も形状の改良によりかなり改善されており、長時間の試聴でも、耳が痛くなる事も少ないのではないでしょうか!! 日本が世界に誇るヘッドホンの名門「STAX」!! ヘッドホン好きなら一度は使ってみたいブランドですね!!

    2012.12.24.公開(ichinose

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