
Joshin ミニ試用レポート
東京の都心を回る山手線のE231系
4両編成から楽しめるベストセレクション
「試用レポート」鉄道模型編は、カトーから発売中のE231系山手線を取り上げてみました。
買ってきたままの状態ではどうもリアルさに欠ける・・・。
というわけでアンテナや信号炎管、ステッカーなど、実際に取り付けて仕上げてみましょう。
※ご注意※
・この記事はJoshinweb独自の企画です。メーカー様、鉄道会社様とは関係はございません。
・あくまでも方法は一例です。
・万が一失敗しても弊社は責任を負いかねます。
・説明書も必ずよくお読み下さい。
E231系500番台
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本題に入る前に実車のことを少々。
東京の都心を回る山手線では1985年以来205系が使用されてきました。
日中でも3~4分間隔で運転されるほど運転間隔が短く、1981年からATCを使用しています。
そして、さらなる運転保安度向上のためにATCのデジタル化を実施することとなりました。
その際、205系のATC装置を交換するのではなく、デジタルATC対応の新車・E231系を投入し、余った205系を他線に回して103系の置き換えに当たることとなりました。
2002年から登場し、3年あまりで11両×52編成=576両がJR東日本新津車両製作所で製造され、205系を総入れ替えしています。
また、2007年からはスカートが大型化されており表情が少々変わりました。
模型では
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東京を代表する路線の一つである山手線の車両ゆえ、Nゲージ化が早く、マイクロエース、トミックス、そしてカトーから発売されてきました。
今回は、カトーが実車のスカートの変更にあわせ、セット内容を変えて発売しました。
前面のスカートが左の写真同様、大型化されているのがおわかり頂けると思います。
E231系の特徴
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E231系の特徴の一つに、クーラーの製造メーカーによる違いがあります。
今回は、東京総合車両センターのトウ550編成をプロトタイプとしています。
4扉車のクーラーはトランスポーテック製のAU726-G3形となっています。
ファンの穴が独特の変形六角形になっているのが特徴です。
近年のJR東日本のファンの間では、床下機器、クーラーから製造メーカー間での違いをこだわる傾向もあります。
クーラー1つ変わっても受けるイメージが違うのがおもしろいところです。
ちなみに以前発売されたトウ527編成は三菱製のAU726A-G3で、ファンの穴が円形に近くなっています。
このあたりも並べてみると興味深いところがあります。
パンタ回りを見ていきましょう
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シングルアームパンタのPS33B形です。
パンタグラフの台枠に避雷器が乗っているのがおもしろいところです。
関東の私鉄でもこのような格好のものを見ることができます。
パンタ回りの配管もスッキリと特徴を捉えています。
初心者にもおすすめのセット内容
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この商品は「ベストセレクション」と称し、初心者でもお楽しみ頂けるようなセット内容となっています。
山手線は11両編成ですが、4両基本セット、4両増結セットA、3両増結セットBの三分割の構成となりました。
4両基本セットでは、先頭車にパンタ付きのモーター車、そして6扉車のサハE230を組み込んでおり、山手線の編成のエッセンスを凝縮した内容となっています。
まずは4両編成からスタートして、増結セットを買い足して長編成でお楽しみ下さいという寸法です。
車両を箱から取り出してみました。
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先頭車のクハE230ですが、何か足りません・・・。そう、運転室の上に付いている列車無線アンテナと信号炎管が付いていません。
また、行先表示もありません・・・。
これではちょっとリアルさに欠けるので、取り付けてみることにしました。
説明書をチェック
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ケースの中に説明書とシールも入っているので取り出しましょう。
シールの貼り方や連結方法、メンテナンスの仕方まで詳細に書かれています。
なくさないように気をつけて下さい。
ステッカーをチェック
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ステッカーです。
行先表示が3種類に優先席用のステッカーが収録されています。
行先表示は 「937G 品川・渋谷方面 山手線」、「1853G 新宿・池袋方面」、「1258G 東京・上野方面」となっています。
行先表示の左にある「数字+G」は列車番号を表します。
JR東日本の通勤路線では最初の2桁が「始発駅(山手線では大崎)の発時間」(9時までは1桁)、次の2桁が「運行番号」を表します。最後の「G」は山手線を意味します。
運行番号は山手線の場合、奇数が外回り、偶数が内回りとなります。
ですので、937Gというのは「9時台の37運行:外回り」、1853Gは「18時台の53運行:外回り」、1258Gは「12時台の58運行:内回り」となります。
行先ステッカーを貼ります
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まず、行先ステッカーを貼ることにします。
ガラスの上から貼ってもよさそうですが・・・。
実車ではガラスの内側に表示器があります。で、前面の白い部分を取り外します。
※自信のない方は上から直接貼っていただいてもよろしいかと思います。
前面が外れました
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うまく外れました。こんな感じになります。
ステッカーをカッターナイフで切り出します
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切り出すときの定規は必ず金属製を使用しましょう。
プラ製や木製ですとすぐに定規がダメになります。
ステッカーが切れました
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ステッカーを切り出したら、カッターナイフに乗せます。
前面窓内側にステッカーを貼り付けます
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ちょうど行先表示器の部分にプリズムがありますので、そこを目標にすればよいでしょう。
ちなみに、ステッカーのラインは少々乱れていても、前面ガラスによって隠れますのでさほど神経質にならなくても結構です。
前面パーツをはめ込む
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前面パーツをはめ込むと・・・ガラス越しに行先表示が見えて非常にリアルな仕上がりになります。
列車無線アンテナを取り付け
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今度は、列車無線アンテナ、信号炎管(非常時に使用する発煙筒)を取り付けます。
左側の太いものが列車無線アンテナ、右側の細いものが信号炎管です。
切り出し
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カッターナイフで切り出します。
切断位置を確認
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切断位置に気をつけましょう。 こうすれば正解です。
ピンセットでつまんで・・・
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つまむ位置は上の太い方にしましょう。下の細い部分は屋根に入り込みます。
列車無線アンテナを差し込み
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列車無線アンテナも差し込みました。 取り付ける前とあとではこれだけ違います。 ちなみに失敗したら・・・。アンテナと信号炎管だけAssyパーツとして販売されています。ご安心下さい。 Z04-3892 無線アンテナ/信号炎管 クハE231用 メーカー希望小売価格 420円で10セット(20両分)入り。こちらで販売中です。 Z04-3892 無線アンテナ/信号炎管 クハE231用 ※リンク切れの時は品切です。ご容赦下さい。
ピンセット
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ピンセットの話ですが・・・。
鶴首(上)とストレート(下)がありますが、鉄道模型の場合、ストレートの方が何かと力が入りやすくつかみやすいという特徴があります。<> 特にこの商品の場合、予備がありませんので、ストレートタイプの方がいいかと思います。
側面表示器を切り出し
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あとは側面表示器も同様に切り出します。
ほんのわずか枠より内側に切り出した方がうまくいきます。
ステッカーを貼る
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カッターナイフに切り出したステッカーを載せて・・・
完成!
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貼り付けてできあがりです。LEDの雰囲気がよく出ています。
キレイにできました
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あとは、優先席のステッカーも貼り付けます。4扉車のクーラーのファンがない側の車端部が優先席です(先頭車は除きます。これらは連結面側です。)。 そして・・・。線路に載せてパワーパックのつまみを回して・・・
「戸締め点、発車、定時」走らせてみて下さい。
まずは4両セットから、そして順番に増結セットを買い足して長編成でお楽しみ下さい。※余談ながら・・・。
「出発進行」というのは、出発信号機が進行(青)になっているという意味でして・・・。
列車を発車させるという意味ではありません。→このあたりを運転会でやると知っている人が聞いていたらニヤリとします・・・。
ちなみに、「出発進行」の本来の意味から小田急や箱根登山鉄道では車掌も「出発進行」と喚呼します。
また、阪神電鉄などでは「出発警戒」というのもあります。
2009.5.22. (J-鉄道部)
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