[ 2025年 7月 29日付 ]
ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
今回は、矢継ぎ早に話題のネットワーク機器を発表している「トップウイング」より、光伝送の「SFP接続」機器が発売されましたので、ご案内いたします。
◆SFPとLANを相互変換する「OPT LAN Bridge」について
SFPとLANを相互変換する、いわゆる「メディアコンバーター」と呼ばれる製品です。LANケーブルとSFPモジュールを挿し込むことで、一般的なLANケーブル接続を電気的結合のない光ファイバーによる接続に変換することができます。
オプティカル・アイソレーションによって、電気的なノイズの伝搬を根本から遮断できます。このオプティカル・アイソレーションを理想的なかたちで機能させるため、設計段階から徹底した工夫が施されています。
・SFPモジュールへの電源レーンの強化
・複層基板により耐ノイズ性能の強化
・MEMSクロックの搭載による高耐振動性能の実現
メディアコンバーターが本来の“絶縁”機能を十分に発揮するためには、SFPモジュールへの安定した電源供給と、LAN信号とSFP信号との高精度な変換の両方が同時に求められます。
一般的なメディアコンバーターは、ネットワーク機器間の物理的な媒体変換を主目的としており、SFPモジュールへの電源供給や信号変換など最低限の要件を満たす設計にとどまっています。そのため、電源の安定性やノイズ対策、クロック精度といった要素は軽視されがちでした。
「OPT LAN Bridge」は、SFPモジュールの駆動電源強化、複層基板によるノイズ耐性の向上、MEMSクロックによるジッター低減と振動対策など、アイソレーションの性能を余すところなく引き出すための工夫が随所に盛り込まれています。
その結果、オーディオシステムのノイズフロアを根本から改善し、より純粋な音楽再生を支える「音質チューニングの要」となりうる、全く新しいメディアコンバーターに仕上がっています。
筐体も専用に製作されたモノで振動対策、熱対策、シールド対策、グランド対策が考慮されたもので3M社製インシュレーターゴムも採用されています。
※AC/DCアダプター付属(12V/1.5A)
高品質な12V電源ACアダプターで駆動する事により更なる音質のグレードアップが期待出来ます。
※LAN接続内に組み込む場合はネットワーク上流側・機器側の双方に2台のメディアコンバーターが必要となります。
◆SFPとUSBを相互変換する「OPT USB Bridge」について
PCやミュージックサーバーにSFPポートを追加する、USB接続タイプのネットワーク拡張デバイスです。オプティカル・アイソレーションの普及により、SFPポートの重要性が増してきています。一見、LANポートがあるならメディアコンバーターを用いれば、SFPポートを増設できるように思えますが、複数のLAN信号変換、パルストランスの挿入が発生してしまいます。
USBを利用することで、ダイレクトにSFPポートを増設する事が出来ます。USBを搭載したPCやミュージックサーバーに「OPT USB Bridge」を用いることで、一段上のオプティカル・アイソレーションが実現できます。
「OPT USB Bridge」は、USBバスパワーとDC12V入力の両方に対応しています。2つの入力は自動的に切り替わり、常にDC12Vが優先される設計です。
※通常はUSBバスパワーで駆動されるため、ACアダプターは付属していません。
※USBケーブル付属(TypeA→TypeB3.0/1.5m)
※高品質な12V電源ACアダプターで駆動する事により更なる音質のグレードアップが期待出来ます。
これまでSFPポートを使用するには、ネットワーク上流側・機器側の双方にメディアコンバーターを用意する必要がありました。「OPT USB Bridge」はUSB端子を活用してSFPポートを増設するという新たな選択肢を提案します。
筐体は「OPT LAN Bridge」と同じ振動対策、熱対策、シールド対策、グランド対策が考慮された専用設計となっています。
【 動作確認機種 】
下記以外の製品と組み合わせて使用される場合には、不具合や故障はサポート外となりますので自己判断にて行ってください。
SOtM sMS-200 Neo
ROCK(Roon OS)搭載機種
Volumio(Motivo、Rivo+、Rivo、Primo、Integro)
Windows/Mac/iOS/iPadOS/Android
◆「OPT LAN Bridge」と「OPT USB Bridge」共通項目
・SFPモジュールへの電源レーンの強化
SFPモジュールの特性に着目し、SFPモジュールが正確に動作できるよう電源レーンを強化。DC電源とSFPポートを近接させ、また、複層基板を採用し、SFPポート電源供給専用の回路層を用意。DC電源は経路長によるインピーダンスの影響を最小限に抑え、SFPモジュールへダイレクトに供給されます。
・複層基板により耐ノイズ性能の強化
複層基板の構成には、耐ノイズ性能の向上という効果があります。SFPモジュールによって配線経路上のノイズは遮断できても、その後の変換過程でノイズが混入してしまっては、アイソレーションの効果は十分に発揮されません。
・MEMS(メムス)クロックの搭載による高耐振動性能の実現
ネットワークにおいてクロックは、短期安定性・長期安定性ともに重要です。しかしながら、一般的な水晶発振器では、外部からの振動によりドリフトが発生し、僅かではありますが通信のドロップ、速度の低下が発生する可能性があります。
MEMSクロック(米国製)は構造的に外部振動による影響を受けづらいため、音質面でも、微細な音の表現(マイクロダイナミクス)の向上に寄与します。
◆オーディオ専用設計SFPモジュール「Silent Fidelity SFP」
※SFPモジュール (Small Form Factor Pluggable Module)
SFPモジュールとは、主に産業用のネットワーク通信において電気的信号を光に変える機能を搭載したモジュールの事です。オプティカル・アイソレーションの世界では中心的存在と言えますが、ハイエンドオーディオに使う際は、産業用製品の中から経験値で音が良いとされるものを選んで使用していました。
産業用SFP製品は、互換性を持つために国際規格に沿って作られており、産業用途では完成された規格ではありますが、数百m〜数kmにも及ぶ伝送距離を想定した設計の為、一見小型デバイスで電力消費が小さいように思えますが、実際には500mW〜1000mWの大きな電力消費が必要となっています。
加えて、レーザーを扱う性質上、自身の発熱によってレーザー素子の電力消費量が上昇し、しかもその電力消費量が変動するというオーディオ的に考えると対策が必要なデバイスでした。
家庭内では数キロの長さは必要ないため、最大30mの伝送を前提としてオーディオ専用SFPモジュールとして再設計。光送出パワー、受信感度を短距離伝送に最適化し、音質を大幅に改善しています。
ご紹介するSFPモジュール「Silent Fidelity SFP」はオーディオ専用としてゼロから開発された初めての製品ではないでしょうか!!
※少し前までは「SFPケーブルは長くないとだめ!!」などと言われていた事もありましたが「Silent Fidelity SFP」に関しては短いデメリットは全くありません。
※1.0m〜30.0mまでオプションにて用意されていますが音質的には、どの長さでも変化はありません、付属の3.0mで問題なければ短くする必要もありません。
単純に光送出パワーを落とし、受信感度を上げるだけでは、信号のS/Nが著しく悪化してしまいます。それでは、単なる短距離でしか使えないSFPモジュールであって、オーディオ的に好ましくありません。そのため、独自の光送受信システムとして『双方向長波長マルチモード』を採用しています。
◆双方向長波長マルチモード方式とは
光ファイバー通信には、シングルモード(SMF)とマルチモード(MMF)という2つの方式があります。
・シングルモードは単一経路のため信号品質は優れていますが、光送出部のサイズを小さくする必要があり、想定した出力パワーを得るため消費電力が増大しやすい欠点があります。
・マルチモードでは複数経路なため、光送出部のサイズを大きくでき想定した出力パワーに対して電力効率が優れています。
・光波長特性として、長いほど減衰や損失は少なくなる一方、材料的・構造的な制約から、安定した性能を維持するために多くの電力を消費する傾向があります。
このシングルモードとマルチモード、そして波長の長短が持つ技術的なトレードオフを考慮し、オーディオ用途として最適化するという思想を形にしたのが『双方向長波長マルチモード』です。
「Silent Fidelity SFP」では、電力効率に優れるマルチモード方式を設計の基盤とし、そこに独自の長波長技術を組み合わせました。これにより、S/N比を悪化させることなく光送受信系を短距離伝送に最適化するという、独自のコンセプトを実現しています。
『双方向長波長マルチモード』の採用によって、光送出パワーを大幅に落とし、受信感度を最適化しつつも信号のS/Nを高めることができました。
ただ、これを実現するためには、汎用の統合ICや既製の光送受信素子モジュールを使うことができません。レーザー素子、レーザードライバ、各種アンプなど、回路を構成する主要な要素を、すべて個別に選定した高性能な単機能デバイスを開発して採用しています。
さらに、これらの精密な回路を保護するため、モジュール内部に専用の大型金属シールドを新たに設計。多くのSFP製品では、基板上に露出している光素子や各種アンプを、このシールド内に格納し、自然光の流入、光変換時の電気的ノイズを抑えています。
◆必要悪であった「温度補償回路」と「DDM」を撤廃
光送出パワーを下げることで発熱が少なく特性の変化が小さいため、温度補償回路を撤廃することができました。
※産業用SFPモジュールはかなり高温になる製品が多く、中には触れないほど熱くなる製品もありました!!
異なるメーカーのSFPモジュールを組み合わせて使用するときのトラブルシューティングに役立つ監視機能である『DDM』についても、ペア販売の専用設計のため必要がありません。
これら工夫によって「Silent Fidelity SFP」は1Gbps対応SFPモジュールでありながら、一般的な製品に比べ大幅な消費電力の低減・安定化を達成しています。
◆1芯ファイバーを用いて双方向で通信を行うため、ペアでのご提供となります。※方向性有り
また、ペアで対になるようにそれぞれ送受信波長が異なっており、最適なレーザー素子を用いています。このレーザー素子の関係から、消費電力の安定性に微妙な違いがあります。そのため、より安定した方を「For AUDIO(青色)」としました。
ストリーマーなど下流に近い側に「For AUDIO」を、SFPの出力側に「For DATA(緑色)」とラベリングされた方をお使いください。(緑色→青色)
◆光ファイバーの接続方式には「OPT ISO BOX」の内部で採用して好評を得た「ST-Link」方式を採用。
「ST-Link」ならではの精度や剛性の高い金属製プラグを採用する事により、確実な勘合を実現します。
※「ST-Link(STリンク)」はAT&T社が開発した規格で、以前「Wadia」「Mark Levinson」「ESOTRIC」等の超ハイエンド機器で採用されていた高品位光ケーブル専用の端子です!!
また、光ファイバーの外被についても一般的なPVC(ポリ塩化ビニール)ではなく、振動特性に優れたPE(ポリエチレン)を採用。
なお「Silent Fidelity SFP」には3.0mケーブルが標準で付属しています(長さ変更は不可)。
その他長さが必要な場合には、オプションケーブルを別途お買い求めください。1、2、3、5、10、15、20mを用意。
◆動作確認機種
下記以外の製品と組み合わせて使用される場合には、不具合や故障はサポート外となりますので自己判断にて行ってください。
DELA:S100-B-J、S10P-J、BS-GS2016/A、S100/2-C-J、S1-X-J、N1-S38-J、N5-H50-J
ESOTERIC:Grandioso N1T
LINN:KLIMAX DSM/3
※OPT APのSFPポートに使うには、SFPポートの速度設定を「1000」に設定して、SFPポートに挿入した状態で再起動する必要があります。
※ベンダーロックインされているSFPポートには使用する事は出来ません(メーカーの仕様をご確認ください)。
※接続面に触れたり、ゴミやほこりを挟んだりすると著しく性能が劣化しますので取り扱いにはご注意ください。
◆担当者より
現在では、あらゆるものにオーディオグレードが存在する中、唯一なかったのがオーディオグレードのSFPモジュールでした。
以前は、主に産業用の広域情報伝達用途として利用されていたSFPモジュールを流用する形でオーディオにも使っていました。産業用SFPモジュールには強力な光出力回路が搭載されており、一般家庭のオーディオには完全なオーバー出力だったために逆に短いケーブルでは眩しすぎ? 発熱量も半端ない! 価格的にもかなり高価となっていました!!
今回トップウイングがオーディオ専用として徹底的に見直して開発し、オーディオ専用モデルとして発売されました!!
無駄を省き、柔軟な発想と独自のノウハウで開発されており、「Silent Fidelity SFP」はオーディオグレードと呼ぶのにふさわしい仕様になっています。
少し前に発売されて大ヒットとなった「OPT ISO BOX」との関連性も気になる所だと思いますが、今回ご紹介する「Silent Fidelity SFP」を使ったシステムはワンランク上のサウンドを実現出来る製品なので、ハイエンドシステムをお使いの方にはお勧めです。
兼用される場合は上流に「OPT ISO BOX」を使ってネットワークプレーヤーの近くに「Silent Fidelity SFP」のシステムを接続すると相乗効果が期待出来ます。
もちろん、SFPポートを搭載した機器(今後増えると思います!)にはメディアコンバーターから直接接続出来ます。
「DELA」製品をお使いの方には「DELA」推奨のBUFFALO製SFPモジュールで接続されている方も多いと思います、ご紹介の「Silent Fidelity SFP」は画期的な製品としてお勧めいたいます。
「Silent Fidelity SFP」の登場でネットワークオーディオの世界が一変する可能性を秘めた製品と言えます。
※SFPポートの脱着には多少のコツがいります、かなり精度が高く設計されているため脱着が堅く(初めての方は)戸惑う場合があります。
TOSリンクのコネクター類とは接続精度のレベルが違いますので予めご周知願います。
装着は真っ直ぐに入れれば特に問題はありません「カッチ!」と音が鳴るまで確実に押し込んでください。
外す場合はレバーを使ってロックを解除すれば良いのですが、レバーの剛性が足りないため動かない場合は裏面の爪を直接押し込むとうまく外れます。
※商品ページにメーカーの挿抜方法の解説動画が貼り付けていますのでご参照ください。
https://joshinweb.jp/av/309/4589631465014.html
※STリンクの接続面は取り扱いに注意しましょう!
STリンクの接続面は非常にデリケートです! 指で触ってしまったり、埃や汚れが少しでも付着すると著しく性能が劣化します!!
絶対に汚れないように細心の注意で取り扱いしましょう!! モジュールから取り外したら即キャップを!!
汚れを落とすには専用の光コネクタークリーナーが必要となり、「フジクラ」「AT&T」「NTT」などから発売されています。



































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