カテゴリから選ぶ

  • バックナンバー
メイン画像

Joshin 試用レポート【レンズフィルター講座】
写真クオリティーがグッと上がる! レンズフィルターを使ってみよう

マルミ カメラフィルター
サーキュラー P.L / マクロ MC+10 / NDフィルター / DHG スタークロス

本格カメラの醍醐味といえばレンズ交換! ですが、お使いのレンズにフィルターを装着するだけで、ワンランク上の写真だって撮れるのをご存知でしょうか。

『フィルターを使ってみたいけど、難しそう』
『どんな撮影の時にフィルターを使うの?』

このレポートでは、マルミのレンズフィルターを使って、フィルターの使い方や選び方を説明しつつ、実際に撮影していきます!

泳ぐ魚、滝、マクロの世界、キラキラの街…。
今まで撮れなかった風景が、レンズフィルターで撮れるようになりますよ~!

ライター:ぴよこ

レンズフィルターで撮影を楽しもう

  • レンズフィルターで遊ぼう!
    レンズフィルターで遊びます
  • 軽いし小さいのでかさばりにくい
    軽いし小さいのでかさばりにくい
  • 標準レンズだけで頑張るぞ
    標準レンズだけで頑張るぞ

マルミのフィルターを持って公園にやってきました。頑丈なケースに入っていると持ち運びも安心ですね。
小さくて軽いレンズフィルターは、手持ちのカメラレンズに付けるだけで、高い効果が得られるアイテム!
今日は筆者のカメラ(ニコン D3100)で、その効果を試してみたいと思います。

今回試用するのは上記4つのフィルターです!
フィルターの選び方と装着時の注意もあるのでササッと確認しておきましょう。

フィルターの選び方と、装着時の注意

  • 口径とフィルターのサイズをお間違えのないように・・・
    レンズのフィルター径をお間違えのないように・・・
  • レンズのフィルター径を要チェック!

    『せっかくフィルターを買ったのに、レンズに装着できない!』
    という悲劇が生まれないよう、フィルターの購入時には、必ずご使用のカメラレンズの口径をご確認ください。

    口径サイズは、レンズ先端の周囲やレンズキャップに「●●mm」と記載があります。
    筆者のカメラならレンズ先端に「52mm」の記載があるので、フィルターサイズも52mmを用意しましたよ。

    カメラレンズの先端はネジ山になっています。そのねじ山に合わせてフィルターをクルクル回せば装着できます。

フィルターの重ね付けにご注意を。ケラレ防止には薄型設計がオススメ!

  • 保護フィルターも外して装着しましょう
    保護フィルターも外して装着しましょう
  • 薄型設計だとケラレ防止になります
    薄型設計だとケラレ防止になります

フィルターの多くは重ねづけが行えますが、重ねづけると枠に厚みが出てしまい、広角側でケラレが発生することも。
ケラレ防止を考えるなら、薄型設計のフィルターがオススメですよ!

また、レンズに保護フィルターを取り付けた状態で重ねづけを行うと、保護フィルターの性能によっては、ガラス面同士の間で内面反射が生じる事もありますので、保護フィルターを外してから装着するのをオススメします。

空や水などをキレイに撮るなら『P.Lフィルター』

  • 二重リングになっていて、クルクル回るのが特徴です
    二重リングになっていて、クルクル回るのが特徴です
  • まずは効果フィルターの中で一番ポピュラーなP.Lフィルターを使ってみたいと思います。
    光が物に反射する時に生まれる表面反射を防げ、空や葉っぱなどが鮮やかになる色彩コントラスト効果も得られます。

    フィルターの表面が黒っぽいので、通常よりも光量が少し落ちます。
    二重リングになっていて、先端がくるくる回るのが特徴です。

『水面反射で被写体が映らない…』 P.Lフィルターを使えばいいんです!

  • 鯉が映らないもどかしさ
    鯉が映らないもどかしさ
  • タスケテ! P.Lフィルター!!
    タスケテ! P.Lフィルター!!
  • はっ!鯉が濃い!
    はっ!鯉が濃い!

鯉を撮りたいのに「私を撮れ」と言わんばかりに光り輝く、水。移動しても水。かがんでも水。水面反射の動かざること山の如しです。
こんな輝く白さはいりませんね。そんな時こそ、P.Lフィルターの出番!  

同じ場所で、P.Lフィルターを装着します。
カメラを構え、リングをくりくり回して鯉を撮ると…水面反射が抑えられて鯉が姿を現しました!
まだちょっと反射が気になりますが、撮り方にコツがあるんです。

撮影時のポイントは水面に対して斜めから撮影する事!
最も効果が高いとされるのは30~40度の角度で、真正面から撮影すると、反射効果が得られません。

ガラス越しに景色を撮影する際の表面反射など、正面からの撮影だとP.Lフィルターでも反射は防げません。
この場合は、フードなどを使って窓にできるだけくっつき、レンズに光が入らないようにして撮影してくださいね。

  • カモを撮って試す。良い感じに斜めよ
    カモを撮って試す。良い感じに斜めよ
  • めっちゃキレイになった!
    めっちゃキレイになった!
  • 池の反射が
    池の反射が
  • この通り。建物の影がクッキリと出現
    この通り。建物の影がクッキリと出現

今度は泳ぐカモを撮影してみましょう。斜めの角度を意識しつつ、カモを見つめながらフィルターを回すと…反射が消えて水がスッキリ!カモの泳ぐ足もキレイに映りこみましたね!
風景写真でも、反射が消える事で雑味がなくなり、スッキリと仕上がります。
これなら水のある場面でも撮りたいものが撮れますね!

P.Lフィルターで風景を撮ると、色鮮やかに写ります

  • 反射だけでなく、空などを撮影しても…
    反射だけでなく、空などを撮影しても…
  • ガラリと印象が変わります
    ガラリと印象が変わります

水面反射を撮るのによく使うP.Lフィルターですが、色鮮やかに撮影するのにも効果を発揮します。
池、池…と下を向いて撮影していましたが、ふと上を向けばキレイな空が。

空に向けてP.Lフィルターのリングを回して撮影すると、同じ天気なのかってくらい風景が変わったりします。植物を撮るときなどでも、葉がイキイキして見えるようになったりと幅広く使えますよ!

風景などを撮る際は、レンズの光軸と太陽の位置が90°の関係にあるときに最も効果的です。
逆光だとあまり効果は得られなかったりしますので、太陽の位置も意識しながら撮影してみましょう。

標準レンズもマクロレンズに変身! 『マクロ MC+10』

  • バラよ、もっと美しくあれ
    バラよ、もっと美しくあれ
  • いでよ、マクロレンズ!
    いでよ、マクロフィルター!
  • 厚みのあるフィルターです
    厚みのあるフィルターです

バラをパシャリでうん、キレイ。しかし…バラの美しさの魅力は、これで伝えきれているというのでしょうか。いいや言えないね!(個人の見解です)

カメラが上手な人が撮るお花の写真で、これでもか!っていうくらい被写体に寄ってる、ハッ!とさせられる素敵な写真…。アレが撮りたい、標準レンズで。

そんな時はフィルターと同じように取り付けて使う『マクロレンズ』を使うと、標準レンズがマクロレンズに変身!
マクロ付きズームレンズと異なり、撮影距離や倍率が限定されず、ズーム域のすべてで使用できます。

虫眼鏡のようにレンズが分厚く、フレームも重厚で重量もあり、なんだか虫眼鏡みたい。

マクロレンズだと被写体にもっと近づける

  • 標準レンズで最大まで寄った
    標準レンズで最大まで寄った
  • マクロフィルターを付けるとさらに大きく!
    マクロフィルターを付けるとさらに大きく!

マクロフィルターなしの標準レンズで撮影したものと、マクロフィルターありの標準レンズで撮影した画像です。
標準レンズでも結構いい感じに撮れちゃったのですが…フィルターを装着して撮影すると、やっぱり違いました。


おしべや花粉がハッキリ見えます。近い。劇的だ。素晴らしい。でもアングルが最悪です!
もっとバラの美しさを伝えるべく、撮影を続けます。パシャシャシャッ。

マクロ MC+10の作例

  • 標準レンズで撮っています
    標準レンズで撮っています
  • 標準レンズで撮ってるんです
    標準レンズで撮ってるんです
  • 標準レンズで…撮ってますねん
    標準レンズで…撮ってますねん

マクロ MC+10を使って、全て標準レンズで撮影したものです。
オートフォーカスではピント調整が少し甘めに感じましたので、マニュアルでピント調整してバリピンを目指しました。筆者が撮りたかったバラの美しさ…撮れました。ありがとう!マクロ MC+10!

本格的に撮影したい場合はもちろんマクロレンズがいいですが、フィルターなので手頃な価格で荷物にもならずに、カンタンにマクロ効果が生み出せるというのは、素晴らしく使いやすいかと思います。

『レンズ欲しいけど迷うなぁ…』という方は、フィルターのように取り付けられるマクロレンズを試してみてはいかがでしょうか。

サングラスみたいに光を抑える『NDフィルター』

  • 絹のような幻想的な滝にしたい
    絹のような幻想的な滝にしたい
  • スローシャッターだと輝く白さに仕上がるよね
    スローシャッターだと輝く白さに仕上がるよね

滝だ。流れる水をスローシャッターで撮影すると、絹のようななめらかさになり、幻想的な雰囲気になるらしい滝が目の前にあります。
よしよし、ちょっと練習だ。…うん、できたよ、輝く白さパート2がね!
光を取り込みすぎて真っ白になってしまいました。オヨヨ…。

明るい場所でスローシャッターにすると、このような現象が起こってしまいますね。
一体どうやったら明るい場所で、スローシャッター撮影ができるのか…『NDフィルター』の出番です!

  • 暗黒の世界をわが手に! 『NDフィルター』
    暗黒の世界をわが手に! 『NDフィルター』
  • フレームの表記にも注目です
    フレームの表記にも注目です

フィルター表面が黒く、レンズに装着してファインダーを覗くと、サングラスで風景を見るような暗い状態に。
NDフィルター(ニュートラル・デンシティー フィルターの略)は、光を取りこむ量を抑えながら、風景の色合いなどに影響が出ないように作られたフィルターです。

フレーム部分にある、ND8、ND16などの表記は『光量を何分の1にするか』を表わしています。
ND8なら8分の1の光量(3段分)、ND16なら16分の1の光量(4段分)となり、数字が大きいほど光量が減らせます。

絞り分 2段 3段 4段 5段 6段
フィルター無し ND4 ND8 ND16 ND32 ND64
1/8秒 1/2秒 1秒 2秒 4秒 8秒
1/15秒 1/4秒 1/2秒 1秒 2秒 4秒
1/30秒 1/8秒 1/4秒 1/2秒 1秒 2秒
1/60秒 1/15秒 1/8秒 1/4秒 1/2秒 1秒
1/125秒 1/30秒 1/15秒 1/8秒 1/4秒 1/2秒
  • 重ねるとより高い減光効果に!
    重ねるとより高い減光効果に!
  • NDフィルターは重ねて使うと、より高い減光効果が得られます。減光効果はフィルターの数値を掛け算すると算出できます。

    例えばND4とND8を重ねた場合は・・・
    ND4×ND8=ND32相当の減光効果となります。

    ただし、前述にもあるように、フィルターを重ねる事で厚みがでますので、ケラレが発生していないか確認しながら撮影を行ってくださいね。

    では、NDフィルターを使って滝を撮ります。パシャリ。

  • これこれ!これが撮りたかったんです!
    これこれ!これが撮りたかったんです!
  • 良い感じですね!滝も筆者が思い描いていた絹のような滝に仕上がり、風景は肉眼で見たそのままです!

    ここでふと、疑問が沸いた方もいらっしゃるかもしれません。
    『絞り値を大きくすれば、それだけで光が絞れるよね。』
    『シャッターと組み合わせたらNDフィルター無くても撮れたんじゃ…?』

    そのとおりです。
    が、絞り値を大きくすると画質が落ちてしまいますので、絞り値をできるだけ大きくせずに撮る事も、素敵な1枚を残すなら大事ですね。

    お昼などに絞りを開けて、背景をぼかしたい時。かなり速いシャッタースピードが必要で、それでも露出オーバーになってしまう事があります。
    そんな時にも、サングラス(NDフィルター)をカメラにかければ、光量が落ちるので、思ったような撮影ができます。

    絞りを開けて背景をぼかすときにも、NDフィルターは有効です。

光をもっとキラキラにする『スタークロスフィルター』

  • 夜の撮影にもフィルターが光る
    夜の撮影にもフィルターが光る
  • 輝け! 『クロスフィルター』
    輝け! 『クロスフィルター』
  • フレームの数字はクロスの数です
    フレームの数字はクロスの数です

夜景撮影が楽しい時間になりました。
煌めきの光に『スタークロスフィルター』を使ってみましょう。個人的には夜景よりもイルミネーションの季節に試したかったフィルターです…。

明かり(点光源)にクロス効果がプラスする透明のフィルターで、フィルター表面にはうっすらと格子状の模様が入っています。

フレーム部分に数字の記載があり、光源にプラスするクロスの本数を表しています。
8だと8本、6だと6本のクロスが出現しますよ(画像一番左の数字がないフィルターは、デフォルトとなる4本)。

P.Lフィルターのように二重リングになっているタイプのものは、リングを回してクロスの角度調整が行えます。

夜の街がお星さまで溢れました

  • スタークロス(4本)作例
    スタークロス(4本)作例
    スタークロス(4本)
  • DHG 6クロス(6本)作例
    DHG 6クロス(6本)作例
    DHG 6クロス(6本)
  • DHG 8クロス(8本)作例
    DHG 8クロス(8本)作例
    DHG 8クロス(8本)

夜景に“キラリン”効果がプラスされました。
設定を変更せずに撮影しましたが、点光源中央から伸びるラインの力強さは、4本の時が一番強く、8本だと繊細なラインになる印象です。
違う場所でも撮影してみましょう。

  • スタークロス(4本)
    スタークロス(4本)
  • スタークロス(4本)
    DHG 6クロス(6本)
  • DHG 8クロス(8本)
    DHG 8クロス(8本)

光が白かったので全体的に透明感が出ましたね。
やはり4本は派手さがあり、8本だと光の伸び方が繊細です。
イルミネーションが煌く光景を撮影する時にはスタークロスフィルターで、もっとキラキラを演出してみてください!
背景をキラキラにして人物を撮影したら、とっても素敵に仕上がりますよ!

まとめ

  • P.Lフィルター

    P.Lフィルター P.Lフィルター作例

    特徴

    物の表面反射を抑える。
    鮮やかな色合いに表現。

    オススメ場面

    川や海を泳ぐ魚を撮りたい!
    イキイキとした風景にしたい。

  • マクロレンズ+10

    マクロレンズ+10 マクロレンズ+10作例

    特徴

    マクロ撮影ができる。

    オススメ場面

    手軽にマクロ効果が欲しい!
    植物、虫などをもっと間近で見てみたい。

  • NDフィルター

    NDフィルター NDフィルター作例

    特徴

    光量を調整しつつ、風景の色合いはそのまま表現。

    オススメ場面

    スローシャッターを使いたい。
    明るい場所での撮影。

  • スターフィルター

    スターフィルター スターフィルター作例

    特徴

    ライトの光にスタークロス効果をプラス。

    オススメ場面

    もっとキラキラにしたい!
    キラキラ背景で人物を撮りたい!

カメラを始めたばかりの頃、魚を撮りたいのに水がピカピカに反射するので『なんで私のカメラは魚が撮れないんだろう』と、疑問に思っていました。
P.Lフィルターという存在を知り、はじめて使った時は『反射ってこんなにカンタンにおさえられたんだ! というか反射が原因だったんだ!』と驚いたものです。
レンズフィルターを装着するだけで、本当に高い効果が得られます。

『こういう写真が撮りたい』というような場面に出会った際、レンズフィルターが無いと思い通りの撮影ができない場合もあったりします。
『自分の写真をワンランクアップさせたい!』と感じられている方は、レンズフィルターを試してみてください。
軽くて小さく、持ち運びにも便利ですので、持ってて良かった~!と感じてもらえるかと思います。

2019.06.12 ぴよこ

スタッフが使ってみました

商品はこちら