レンズフィルターで撮影を楽しもう
マルミのフィルターを持って公園にやってきました。頑丈なケースに入っていると持ち運びも安心ですね。
小さくて軽いレンズフィルターは、手持ちのカメラレンズに付けるだけで、高い効果が得られるアイテム!
今日は筆者のカメラ(ニコン D3100)で、その効果を試してみたいと思います。
今回試用するのは上記4つのフィルターです!
フィルターの選び方と装着時の注意もあるのでササッと確認しておきましょう。
フィルターの選び方と、装着時の注意
フィルターの重ね付けにご注意を。ケラレ防止には薄型設計がオススメ!
空や水などをキレイに撮るなら『P.Lフィルター』
『水面反射で被写体が映らない…』 P.Lフィルターを使えばいいんです!
鯉を撮りたいのに「私を撮れ」と言わんばかりに光り輝く、水。移動しても水。かがんでも水。水面反射の動かざること山の如しです。
こんな輝く白さはいりませんね。そんな時こそ、P.Lフィルターの出番!
同じ場所で、P.Lフィルターを装着します。
カメラを構え、リングをくりくり回して鯉を撮ると…水面反射が抑えられて鯉が姿を現しました!
まだちょっと反射が気になりますが、撮り方にコツがあるんです。
撮影時のポイントは水面に対して斜めから撮影する事!
最も効果が高いとされるのは30~40度の角度で、真正面から撮影すると、反射効果が得られません。
ガラス越しに景色を撮影する際の表面反射など、正面からの撮影だとP.Lフィルターでも反射は防げません。
この場合は、フードなどを使って窓にできるだけくっつき、レンズに光が入らないようにして撮影してくださいね。
今度は泳ぐカモを撮影してみましょう。斜めの角度を意識しつつ、カモを見つめながらフィルターを回すと…反射が消えて水がスッキリ!カモの泳ぐ足もキレイに映りこみましたね!
風景写真でも、反射が消える事で雑味がなくなり、スッキリと仕上がります。
これなら水のある場面でも撮りたいものが撮れますね!
P.Lフィルターで風景を撮ると、色鮮やかに写ります
標準レンズもマクロレンズに変身! 『マクロ MC+10』
バラをパシャリでうん、キレイ。しかし…バラの美しさの魅力は、これで伝えきれているというのでしょうか。いいや言えないね!(個人の見解です)
カメラが上手な人が撮るお花の写真で、これでもか!っていうくらい被写体に寄ってる、ハッ!とさせられる素敵な写真…。アレが撮りたい、標準レンズで。
そんな時はフィルターと同じように取り付けて使う『マクロレンズ』を使うと、標準レンズがマクロレンズに変身!
マクロ付きズームレンズと異なり、撮影距離や倍率が限定されず、ズーム域のすべてで使用できます。
虫眼鏡のようにレンズが分厚く、フレームも重厚で重量もあり、なんだか虫眼鏡みたい。
マクロレンズだと被写体にもっと近づける
マクロフィルターなしの標準レンズで撮影したものと、マクロフィルターありの標準レンズで撮影した画像です。
標準レンズでも結構いい感じに撮れちゃったのですが…フィルターを装着して撮影すると、やっぱり違いました。
おしべや花粉がハッキリ見えます。近い。劇的だ。素晴らしい。でもアングルが最悪です!
もっとバラの美しさを伝えるべく、撮影を続けます。パシャシャシャッ。
マクロ MC+10の作例
マクロ MC+10を使って、全て標準レンズで撮影したものです。
オートフォーカスではピント調整が少し甘めに感じましたので、マニュアルでピント調整してバリピンを目指しました。筆者が撮りたかったバラの美しさ…撮れました。ありがとう!マクロ MC+10!
本格的に撮影したい場合はもちろんマクロレンズがいいですが、フィルターなので手頃な価格で荷物にもならずに、カンタンにマクロ効果が生み出せるというのは、素晴らしく使いやすいかと思います。
『レンズ欲しいけど迷うなぁ…』という方は、フィルターのように取り付けられるマクロレンズを試してみてはいかがでしょうか。
サングラスみたいに光を抑える『NDフィルター』
滝だ。流れる水をスローシャッターで撮影すると、絹のようななめらかさになり、幻想的な雰囲気になるらしい滝が目の前にあります。
よしよし、ちょっと練習だ。…うん、できたよ、輝く白さパート2がね!
光を取り込みすぎて真っ白になってしまいました。オヨヨ…。
明るい場所でスローシャッターにすると、このような現象が起こってしまいますね。
一体どうやったら明るい場所で、スローシャッター撮影ができるのか…『NDフィルター』の出番です!
フィルター表面が黒く、レンズに装着してファインダーを覗くと、サングラスで風景を見るような暗い状態に。
NDフィルター(ニュートラル・デンシティー フィルターの略)は、光を取りこむ量を抑えながら、風景の色合いなどに影響が出ないように作られたフィルターです。
フレーム部分にある、ND8、ND16などの表記は『光量を何分の1にするか』を表わしています。
ND8なら8分の1の光量(3段分)、ND16なら16分の1の光量(4段分)となり、数字が大きいほど光量が減らせます。
絞り分 | 2段 | 3段 | 4段 | 5段 | 6段 |
フィルター無し | ND4 | ND8 | ND16 | ND32 | ND64 |
1/8秒 | 1/2秒 | 1秒 | 2秒 | 4秒 | 8秒 |
1/15秒 | 1/4秒 | 1/2秒 | 1秒 | 2秒 | 4秒 |
1/30秒 | 1/8秒 | 1/4秒 | 1/2秒 | 1秒 | 2秒 |
1/60秒 | 1/15秒 | 1/8秒 | 1/4秒 | 1/2秒 | 1秒 |
1/125秒 | 1/30秒 | 1/15秒 | 1/8秒 | 1/4秒 | 1/2秒 |
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これこれ!これが撮りたかったんです! -
良い感じですね!滝も筆者が思い描いていた絹のような滝に仕上がり、風景は肉眼で見たそのままです!
ここでふと、疑問が沸いた方もいらっしゃるかもしれません。
『絞り値を大きくすれば、それだけで光が絞れるよね。』
『シャッターと組み合わせたらNDフィルター無くても撮れたんじゃ…?』そのとおりです。
が、絞り値を大きくすると画質が落ちてしまいますので、絞り値をできるだけ大きくせずに撮る事も、素敵な1枚を残すなら大事ですね。お昼などに絞りを開けて、背景をぼかしたい時。かなり速いシャッタースピードが必要で、それでも露出オーバーになってしまう事があります。
そんな時にも、サングラス(NDフィルター)をカメラにかければ、光量が落ちるので、思ったような撮影ができます。絞りを開けて背景をぼかすときにも、NDフィルターは有効です。
光をもっとキラキラにする『スタークロスフィルター』
夜景撮影が楽しい時間になりました。
煌めきの光に『スタークロスフィルター』を使ってみましょう。個人的には夜景よりもイルミネーションの季節に試したかったフィルターです…。
明かり(点光源)にクロス効果がプラスする透明のフィルターで、フィルター表面にはうっすらと格子状の模様が入っています。
フレーム部分に数字の記載があり、光源にプラスするクロスの本数を表しています。
8だと8本、6だと6本のクロスが出現しますよ(画像一番左の数字がないフィルターは、デフォルトとなる4本)。
P.Lフィルターのように二重リングになっているタイプのものは、リングを回してクロスの角度調整が行えます。
夜の街がお星さまで溢れました
夜景に“キラリン”効果がプラスされました。
設定を変更せずに撮影しましたが、点光源中央から伸びるラインの力強さは、4本の時が一番強く、8本だと繊細なラインになる印象です。
違う場所でも撮影してみましょう。
まとめ
カメラを始めたばかりの頃、魚を撮りたいのに水がピカピカに反射するので『なんで私のカメラは魚が撮れないんだろう』と、疑問に思っていました。
P.Lフィルターという存在を知り、はじめて使った時は『反射ってこんなにカンタンにおさえられたんだ! というか反射が原因だったんだ!』と驚いたものです。
レンズフィルターを装着するだけで、本当に高い効果が得られます。
『こういう写真が撮りたい』というような場面に出会った際、レンズフィルターが無いと思い通りの撮影ができない場合もあったりします。
『自分の写真をワンランクアップさせたい!』と感じられている方は、レンズフィルターを試してみてください。
軽くて小さく、持ち運びにも便利ですので、持ってて良かった~!と感じてもらえるかと思います。
2019.06.12 ぴよこ