
夏の肌トラブルに
2025.3.20[更新]
日本の夏は気温もさることながら、湿度も高めなので汗をかくとそこから雑菌が繁殖し、炎症やかゆみが起こりやすくなります。特に乳児や小児は肌が敏感なため注意が必要です。そこでこちらではかゆみを抑えるお薬のほかに殺菌成分が配合されている医薬品や、お子様でも安心してお使いいただけるノンステロイドの医薬品を集めてみました。
頭皮のかゆみ
頭皮は頭髪で覆われムレやすく、炎症を起こしやすい部位です。夏は汗や皮脂、紫外線によって炎症が引き起こされることにより、頭皮のかゆみが発生します。そうなるとどうしても無意識に頭皮をかきむしったりすることで症状を悪化させてしまいがちです。頭皮のかゆみには、かゆみを抑えるだけではなく、かゆみの元となる炎症を鎮めることが重要です。
頭皮のかゆみの症状・原因
「シャンプーしてもかゆみが治まらない」「頭皮を見ると赤くなっている」「頭をさわると湿疹ができている」…こんな頭皮のかゆみは、「炎症」が原因です。
頭皮は、
- 毛穴が多く、刺激の元になる汗や皮脂が盛んに分泌される
- シャンプーやカラーリングによる刺激を受ける
- 紫外線や空気の乾燥
など、多くの要因で炎症をともなうかゆみが起こりやすい部位です。

対策
炎症状態におちいった頭皮のかゆみは、しつこくかゆみをぶり返しやすい特徴があります。シャンプーではかゆみを軽減させることはできるものの、しつこくぶり返すかゆみの元となる炎症を鎮めることはできません。
頭皮のかゆみの治療には、かゆみを止めるだけでなく、かゆみの元となる「炎症」をしっかり鎮め、かゆみが起こりにくい正常な頭皮状態へ改善することが大切です。
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デリケートエリア
デリケートエリアのかゆみには、ノンステロイドのお薬を使用するのが基本です。かゆみの原因は主に汗やムレによる炎症で、かきむしることで、症状が悪化しやすい場所ですので、夏の暑さによる汗やムレによっておこるデリケートエリアのかゆみには、肌に優しい医薬品で早めのケアを行いましょう。
男性に多い症状・原因
男性のデリケートエリア(陰部・陰のう周辺部)は非常にデリケートな部分で、ちょっとした刺激にも敏感に反応してしまう皮ふ構造をしています。また、汗、ムレ、下着のスレ、雑菌などかゆみを引き起こす刺激が多く発生する場所です。このようにもともとかゆみが起こりやすい部位なのです。
また、男性陰部のかゆみの多くは「陰部掻痒症」とよばれるものです。これは陰のうや肛門周辺に発生します。かゆみの原因をいんきんたむしと心配される場合も少なくありませんが、いんきんたむしが陰のうで発症することはその皮ふ構造からしてまれです。
陰部掻痒症
陰のうや肛門周辺に発生します。主として汗、ムレ、下着のスレ、乾燥などの原因によってかゆみが起こります。
いんきんたむし
白癬菌が原因で、下腹部・内股に発生し、丸く広がっていきます。陰のうで発症することはほとんどありません。

対策
まずは患部を清潔に保ちましょう。ただし、入浴時に強く洗いすぎないように注意してください。かゆみが気になる場合には、かゆみ止め成分や抗炎症成分配合の外用薬で症状を和らげることが大切です。ただし、いんきんたむしが疑われる場合は、病院で適切な治療を受けることをおすすめします。
女性に多い症状・原因
女性のデリケートエリア(外陰部)は、皮脂腺や汗腺に富み、子宮や膣からの分泌物(生理時の血液やおりもの)などにより常に湿った状態になっています。
トラブルの原因として
- 分泌物(おりもの)、血液、汗、尿、便などによる刺激、汚染
- 生理用品(ナプキン、タンポン、おりものシートなど)、おむつによるかぶれ、ムレ、雑菌の繁殖
- 衣類(ガードル、ストッキング、ジーンズなど)による締め付け、擦れ、繊維刺激
- 閉経
などが挙げられます。
このような原因によって、小さなキズやかぶれが発生し、かゆみにつながります。また、雑菌の繁殖がトラブルを増長させ、治りを悪くすることがあります。

対策
まずは患部を清潔に保ちましょう。ただし、入浴時に強く洗いすぎないように注意してください。かゆみが気になる場合には、かゆみ止め成分や抗炎症成分配合の外用薬で症状を和らげることが大切です。
あせも・おむつのかぶれ
あせもは汗腺が詰まることで発汗が妨げられて、汗が皮膚内に溜まり炎症を起こすことによって生じます。その炎症を起こした部分が赤くポツポツとした湿疹となりかゆみを伴います。かゆいと我慢できずにかきむしってしまいがちですが、搔き傷からバイ菌が入り悪化してしまうので、 お薬でかゆみを鎮めるのをオススメします。
赤ちゃんの肌はとってもデリケート。オムツをこまめに替えることや、お風呂上りや外出後には汗などをしっかり拭くことを心がけてください。それでもあせもやおむつかぶれ、肌荒れを起こした赤ちゃんには、赤ちゃん向けの医薬品を使いましょう。
あせもの症状・原因
夏の暑いときに、汗をかきやすい部位にできる皮ふ炎です。新生児、乳幼児に多くみられ、かゆみのために泣くことで気づくこともあります。小さな水ぶくれやブツブツができるもので、かゆみを伴うものと、伴わないものがあります。
原因は汗腺の出口が詰まって、皮ふの中に汗が溜ることにより生じます。
対策
風通しがよく、吸湿性のある衣服を着させ、汗をこまめにふきとってあげてください。赤みやかゆみのある部位には、外用薬での早めの治療をおすすめします。

おむつのかぶれの症状・原因
おむつを当てているところにできる皮ふ炎です。
便や尿で汚れたおむつが長く皮ふに接触することが原因です。
対策
予防としては、おむつをこまめに替えて不潔にならないようにし、入浴をこまめにして清潔にしてあげてください。かぶれが生じた場合は、患部を水またはぬるま湯で洗って清潔にし、外用薬での早めの治療をおすすめします。

水虫
水虫は高温多湿という条件を好むために梅雨から夏場は特に注意が必要になります。そこで水虫薬を選ぶ際のポイントは、ジュクジュクとした湿潤タイプにはクリームタイプ、カサカサの乾燥タイプには液剤がオススメです。最近では各メーカー第3世代の抗真菌薬を配合した商品が 主流になっています。1日1回お風呂上りの皮膚が柔らかくなっている時が塗るタイミングになります。

クリーム剤 | 刺激が少ないので、亀裂やジュクジュクした部分に使いやすい。薬の伸びがよく、皮ふによく浸透する。 |
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液剤 | アルコールを含み、スッキリした使用感があります。患部に亀裂がある場合はしみることがある。 |
スプレー剤(液体タイプ・パウダータイプ) | 患部に触ることなく使用できるので衛生的。液体タイプは冷やしてかゆみを止めるアイススプレーなど。パウダータイプは皮ふに有効成分がとどまり、よく浸透してサラサラ感がある。 |
クリーム剤
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液剤
スプレー剤(液体タイプ・パウダータイプ)
虫よけ
夏のアウトドアシーンなどでは、蚊やブユを始め、草むらに潜むマダニやツツガムシなどの吸血害虫に注意が必要です。人間のにおいや温度、汗や呼気中の二酸化炭素などを感知して、人に接近する吸血害虫から人体を守るのに便利なアイテムが、虫よけ剤です。

虫除け剤の種類と成分
医薬部外品や医薬品として、人の肌に塗る虫よけ剤に使われている成分には、ディートとイカリジンの2種類があります。 虫よけのメカニズムは同じですが、ディートには、長い歴史があります。イカリジンは比較的新しい成分ですが、においがなく、特に使用年齢に制限がないなど、家族で使いやすいなどの特徴があります。
ディート
濃度が10%以下のものは医薬部外品、12%以上のものは医薬品になります。医薬品と医薬部外品では忌避できる虫が異なり、医薬品では、つつがむし病という感染症を媒介するツツガムシにも効果があります。また、使用開始年齢に制限があり、12%以下のものは生後6か月から、30%のものは12歳からの使用です。なお、12歳未満では、1日の使用回数にも制限があり、顔には使用できません。
忌避できる虫
- 医薬品
- 適用害虫:蚊、ブユ(ブヨ)、サシバエ、アブ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ノミ、イエダニ、マダニ、ツツガムシ
- 医薬部外品
- 適用害虫:蚊、ブユ(ブヨ)、サシバエ、アブ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ノミ、イエダニ、マダニ、ヤマビル
イカリジン
濃度が5~15%のものがあり、いずれも医薬部外品です。使用年齢に制限がなく、塗る回数にも上限がありません。
忌避できる吸血害虫
- 医薬部外品
- 適用害虫:蚊成虫、ブユ、アブ、マダニ、イエダニ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ノミ、ヌカカ、ヤマビル※
※メーカーによって適用害虫が異なります。
剤形
虫よけ剤には、エアゾールスプレー、ミストスプレー、シートタイプのものがあります。スプレータイプの虫よけ剤を子どもに使用する場合は、吸い込んでしまう可能性があるため、子どもの肌に直接噴霧しないでください。一旦、大人の手に取ったものを子どもの肌に優しく塗り広げましょう。シートタイプの虫よけ剤は手に取ってから塗布する必要がないので便利です。
虫除け剤の選び方
アウトドアを楽しむために、ディートやイカリジンなど、使用する方の年齢や使用場面に合わせて適切な虫よけ剤を選びましょう。また、虫よけ剤を塗っているからと過信せずに衣服で肌を覆い、露出部を減らすなどの対策もおすすめします。
虫さされ
夏は蚊はもちろん、それ以外にもいろいろな虫に刺されることで、かゆみや炎症をおこして腫れてきたりします。かきむしって跡が残ったりしないように症状、対象者に合わせてお使いください。外出時に携帯しやすいポケットタイプや、クリームタイプ、手を汚さずに塗れる液体タイプがあります。
虫に刺されて起こるかゆみは2つのアレルギー反応で起こります。それが「即時型反応」と「遅延型反応」です。

即時型反応
刺されてすぐかゆくなり、数時間程度で治まります。蚊に刺された直後、蚊の唾液を異物と認識したマスト細胞からヒスタミンが放出されることで、赤みや腫れ、かゆみを引き起こします。
かゆみを止めるには、ヒスタミンによるかゆみの発生を抑える「抗ヒスタミン」成分配合の商品がおすすめです。
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遅延型反応
虫に刺されて数時間から翌日にかけてかゆみが起こります。個人差もありますが、長い人で1~2週間断続的にぶりかえします。炎症細胞から、かゆみや炎症を起こすさまざまな物質が出てくることが原因といわれています。
かゆみを止めるには、炎症細胞の働きを抑える「ステロイド」成分配合の商品がおすすめです。
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