
オーガニックワイン
2022.11.19
現在、様々な業界で注目されているオーガニック製品。ワイン業界にも、厳しい規定をクリアしてオーガニックワインと呼ばれる、人や環境に優しい農法で作られるワインがたくさんあります。
オーガニックワインとは
オーガニックワインとは、有機栽培のブドウからつくられたワインです。有機栽培は、化学肥料や農薬に頼らず、遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本として、環境に優しく安全な作物を栽培する方法です。農薬を使わなければ虫がついているのでは?と心配されるかもしれませんが、ハーブなどを利用して害虫から守る対策がなされており、化学農業による効率のよい大量生産を行わない分、丁寧に管理されているという証でもあります。

オーガニック栽培の定義
日本でのオーガニック栽培の定義は簡単にまとめると以下の3点を満たして栽培する農業を指します。
- 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない
- 遺伝子組換え技術を利用しない
- 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減する
化学物質を使うことによって、少なからず生産者・消費者の両方に影響がある上に、人体だけでなく、畑の土が固くなってしまうなど環境への影響が出てしまいます。サステナビリティの観点からも、オーガニック栽培、オーガニック商品は今後より注目される商品です。
オーガニックワインの種類
オーガニックワインの農法には大きく分けて2種類あり、ビオロジックとビオディナミがあります。また、オーガニックに近い農法でリュット・レゾネがありますが明確な規定は無いためこちらの農法で作られたぶどうを使ったワインは、オーガニックワインとは呼べません。


オーガニック認証マーク : ユーロリーフ
EUを代表する認証マークです。生産、製造、輸送、管理において厳しい条件をクリアしなければならず、材料の95%以上がオーガニック由来である必要があります。欧州旗と同じ12個の星と葉っぱの形でEUと自然の融合を表しています。

おすすめのオーガニックワイン
おすすめのオーガニックワインをご紹介いたします。
オーガニックワインの添加物
本来ワインは、ぶどうの果汁に含まれる糖分と、果皮についている酵母の働きによってできるお酒です。ワインの需要が高まるにつれて人気の味と安定した量のワインを提供するために、添加物や化学技術を使った大量生産ができる工場でワインが作られるようになりましたが、機械などで収穫されるぶどうは傷がつきやすく、酸化を防ぐために酸化防止剤が多く添加されます。その一方でオーガニックワインのように、手摘みで丁寧に収穫し、保存料や必要以上の酸化防止剤の使用を控え、ぶどうだけでつくるワインにこだわっている生産者も数多くいます。しかし、オーガニックワインといっても、酸化防止剤はほとんどのワインに含まれています。なぜなら、ワイン造りの段階で発酵する際に亜硫酸塩(酸化防止剤)がぶどうから自然発生するためどんな無添加ワインにも、自然発生した亜硫酸塩は必ず含まれています。つまり、自然由来の亜硫酸塩は添加しなくても、含有されているということになります。また有害菌の活動を防ぐ働きもある亜硫酸塩は、ワインにカビが生えるのを抑える働きがある為、質の高いワインにはなくてはならない存在です。
オーガニック認証されていないワインでもオーガニックの場合がある!
世界には、数えきれないほどのワインの生産者がいます。大規模なワイン生産者や小規模な家族経営の生産者まで、ワイン生産者の在り方は多種多様です。オーガニック認証を得るためにはコストがかかり、生産者によっては認証なんて必要ない!と思う方も少なくありません。基本的にはオーガニックだが、その年の気候にあわせてベストなワインを作るために少量の農薬を使って栽培方法を変えるという生産者も多く、そのような理由からオーガニック認証を得ていないところもありますのでマークがないから農薬を使っている…とは一概には言えないということです。
まとめ
日本は、先進国の中ではオーガニック製品の普及に遅れをとっています。人の手によって丁寧に作られたオーガニックワインは、環境にも配慮した安心安全なワインです。とても繊細な味わいのオーガニックワインをぜひお楽しみください。