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試用レポート
サムスン
SSD 840EVOシリーズ ノートパソコンキット 250GB

内蔵HDDと交換するだけで、動作速度が激変!
ノートPC用の内蔵SSDを試してみました
 最近よく耳にするSSDとはソリッドステートドライブの略で、フラッシュメモリを用いる記憶装置のこと。内蔵ハードディスクと交換するだけで、とんでもなくスピードが上がるというウワサは本当か?

 というわけで、スタッフ手持ちの5年前のノートパソコンの内蔵ハードディスクをSSDに交換。その速度を確かめてみることにしました。


サムスンの最新シリーズ 840EVOのパッケージです
 サムスン SSD 840EVOシリーズは、2013年秋に発売された最新モデル。今回レポートするノートパソコンキットには、SATA/USB3.0変換ケーブルや、厚みを調整するスペーサーが付属しています。

 
2.5インチの筐体は小さくて軽い!
 840EVOの大きさは多くのノートパソコンに内蔵されている2.5インチHDDと同じ。重さもわずか53gなので、持ち運ぶことが多いノートパソコンに最適です。

 
インターフェース(SATA)の接続部です
 パソコンに内蔵されているHDDのほとんどはSATAという規格。SSDもHDDと差し替えができるよう同じ端子形状になっています。

 
背面には製造番号が記載されています
 四隅にはネジ穴があけられており、HDDが固定されているネジをそのまま使って固定できます。また、SSDは発熱が少ないので、HDDのように基盤がむき出しになったりはしていません。

 
古いノートPCのHDDと交換
 まずは5年ほど前のWindows XP搭載モデル「NEC Lavie Light」の内蔵HDDをSSDに交換して、動作速度がどれくらい向上するのかをテストしたいと思います。

 
SATA/USB変換ケーブルでPCに接続
 手順としては、SSDを外付の増設ドライブとしてパソコンに認識させて、内蔵HDDのデータをSSDに丸ごとコピーすることから始めます。SATAをUSBに変換するケーブルでPCのUSB端子に接続します。

 
つないだだけでは未割り当てになっています
 Windows XPの場合、マイコンピュータを右クリックして「管理」という項目を選ぶと接続されたディスクの状態を確認できます。認識はしていますが未フォーマットのため、マイコンピュータには現れません。

 
フォーマットは必要?
 外付ドライブとして使う場合は、未割り当ての領域を右クリックしてフォーマットを選び、空いているドライブ名を割り当てます。HDDの中身をまるごとSSDへコピーする場合はフォーマットは省略して次項へ進んで下さい。

 
コピー用のソフトが付属
 同梱されているソフトウェア「Samsung Data Migration」を使ってHDDの中身をSSDへコピーします。以前のバージョンは英語でしたが、今回より日本語表示に対応して使いやすくなりました。

 
HDDの中身をSSDにコピーしましょう
 インストールして起動すると上が元のHDD、下がSSDの容量を表示する画面になります。今回は160GBのHDDから250GBのSSDへのコピーなので、まるごと全データをコピーできそうです。起動時の初期設定は、Cドライブのみのコピーになっているので、データ領域であるDドライブも追加してコピーを実行。一時間ほどかかりましたが無事に完了しました。

 
PCの起動時間を調べておきましょう
 SSDに交換する前の状態で起動時間を計測しました。5年前にこのパソコンを買った当時はもう少し速かったと思うのですが、だんだん遅くなってしまい、今では2分経過してもまだスタートボタンが現れません。全体にイライラする動作であまり使わなくなってしまいました。

 
入れ替えです
 HDDの格納場所はパソコンにより千差万別ですが、このパソコンは交換しやすい仕様で、バッテリーを外すだけで内蔵HDDが見えてきました。機種によっては裏面のネジを外したり、キーボードを外してとことん分解しないとHDDが外せないこともあります。

 
引っ張るとHDDが出てきました
 換装をご検討されている方は試しに「パソコンのシリーズ名 + HDD交換」等でネット検索すれば、換装方法が紹介されていることもあります。薄型のウルトラブックなどには交換が手強い機種が多いようです。

 
大きさは同じですが厚みが違います
 ノート用HDDの多くは厚さ9.5mmですが、今回のSSDは7mmです。

 
試しに差し込んでみました
 このままでは隙間ができてしまいます。使えなくはないでしょうが、持ち運ぶ際に上下にグラグラ揺れてコネクタ部が破損してしまいそうです。

 
スペーサーの出番です
 隙間を埋めるのにちょうど良い大きさの「スペーサー」を使って厚さを調整します。今回レポートのノートパソコンキットには、840EVO純正品スペーサーが付属しています。

 
テープでくっつけました
 HDDスロットにそのまま差し込むと引っ張り出せなくなりそうでしたので、テープでツマミを作りました。これで何度でも出し入れができそうです。

 
隙間が埋まって、ピッタリ安定しました
 外れないようにネジを締めたら、交換作業はすべて完了です。今回はとても簡単でした。

 
SSD交換後、起動すると一分かからない激変ぶり!
 換装したパソコンの電源を入れてスタートボタンが現れる時間を計ってみたところ、わずか57秒でマウスカーソルが使える状態になりました! インターネットブラウザも一瞬で起動するようになり、現役復帰が決定しました!

 
別のパソコンでファイルコピーのスピード比較
 ここからは、より簡単なSSD活用方法をレポートします。外付けポータブルドライブとして活用する方法です。パソコン上の巨大なファイル(3.2GB)を普通のUSB2.0 HDDにコピーしてみます。平均転送速度は約50MB/秒で、71秒かかりました。

 
840EVOをパソコンの外付ドライブとして接続します
 HDDの代わりにSSDを外付けドライブとして接続して、先程と同じファイルをパソコンからコピーします。

 
転送時間は半分以下の約33秒!
 平均速度は120MB/秒。贅沢な使い方かもしれませんが、USBメモリなどとは桁違いのスピードを発揮するポータブルストレージとしても活用できそうです。

 

 パソコン雑誌などで紹介されることが多く、少しずつ認知度も上がっているSSD。中には家電店の店頭などで実際にご覧になった方もおられるかもしれませんが、大半の方にとっては最新のパソコンの最上位モデルでハードディスクの代わりに使われているもの、という認識なのではないでしょうか。

 SSDは外付けのハードディスクとは違い、部品的な扱いになるので何となく難しそうなイメージがありますが、パソコンの構造によっては意外と簡単に入れ替えができてしまいます。HDDの入れ替えを検討されている方の参考にしていただければ幸いです。

2013. 11.18.公開(

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