2024.01.17
Joshin 試用レポート
オーディオがもっと手軽になるネットワークストリーマー『WiiM Pro/Mini』を導入してみた



WiiM マルチロールオーディオストリーマー WiiM Pro / WiiM Mini
「コスパが良すぎる!」「2023年のベストバイ!」と話題になった、オーディオストリーマー『WiiM Pro』と『WiiM Mini』。
Bluetooth非対応のオーディオ環境でも配信サービスの音源を再生できるようになる、一種の音楽再生機器で、導入すると驚くほど手軽にたくさんの音楽を楽しめました。
ストリーマーにしてはかなり安価だけど、機能面や音質はどう?接続は難しくない?
実際に使ってチェックしていきます! ライター:もあ
マルチオーディオストリーマー
WiiM Pro / WiiM Mini
WiiM Pro | WiiM Mini | |
---|---|---|
サイズ | 約 縦140×横140×奥行42mm | 約 縦69×横69×奥行42mm |
質量 | 約 330g | 約 40g |
出力端子 | RCA(LINE-OUT)/光デジタル(角型)/同軸デジタル(COAXIAL) | 3.5mmAUX-OUT/光デジタル(角型) |
入力端子 | RCA(LINE-IN)/光デジタル(角型) | 3.5mmAUX-IN |
ネットワーク機能 | Chromecast/AirPlay2/DLNA/Spotify Connect/TIDAL Connect/Alexa Cast | AirPlay2/DLNA/Spotify Connect/TIDAL Connect/Alexa Cast |
対応フォーマット | MP3/AAC/ALAC/APE/FLAC/WAV/WMA/OGG | |
コントロールデバイス | iOSスマートフォン・タブレット/Androidスマートフォン・タブレット/PC/Alexaスピーカー/Home Podなど | |
主なストリーミングソース | Spotify/Amazon Music/Deezer/Tune In/TIDAL/Qobuz/iHeartRadio/Napster/Sound Cloud/VTuner/CalmRadioなど | |
セット内容 | 本体、USB電源アダプタ、RCA to RCA ケーブル、USB Type-Cケーブル、光デジタルケーブル、ユーザーガイド | 本体、USB Type-Cケーブル、3.5mm to RCAケーブル、3.5mm to 3.5mmケーブル、光デジタルケーブル、ユーザーガイド |
「オーディオストリーマー」の主な役割は、家庭用のWi-Fiを使って音楽ファイルをオーディオ機器に転送すること。
接続するだけで、Bluetooth非対応のアクティブスピーカーやコンポ、ラジカセなどでも、ネット上のストリーミング音源が再生できるようになるのが大きな魅力です。
一般的なストリーマーの価格はほとんどが10万円前後で「とても手が出せない高級機器」という印象が強いのですが、そのハードルをグッと下げたのが、今回レポートする『WiiM Pro』と『WiiM Mini』です。
どちらも1万~2万円台で本当にストリーマーとして機能するの!?と疑うほど安価ですが、専用アプリをインストールした端末をリモコンとして、各ストリーミングサービスの音楽を再生できます。
使い方は、アクティブスピーカーなどのオーディオ機器にWiiM本体を接続 → 専用アプリを使いWi-Fiを登録してセットアップ → アプリよりお好みのストリーミングサービスの楽曲を再生と、とてもシンプル。
普段パソコンに繋いでいるアクティブスピーカーに接続したとき、パソコンを起動せずスマホの操作だけですぐに音楽が再生できる手軽さもポイントです。
操作はBluetooth接続で音楽を聴くときと同じですが、音源を圧縮しないので音質の劣化がない、ペアリングの必要がない、着信があっても音楽が止まらないといった、ストリーマーならではの特徴がありますよ。
また「Alexa」などの音声アシスタント機能と連携して、音声操作も可能です。
WiiM Pro と WiiM Miniの違い
WiiM ProとWiiM Miniの大きな違いは、搭載している端子の種類です。
WiiM ProはWi-Fiだけでなく有線LAN接続が可能で、高級オーディオ機器に搭載されていることが多い「同軸デジタル端子」にも対応。
一方WiiM MiniはWi-Fi接続のみで、出力端子は一般的な「光デジタル端子」です。
既に本格的なオーディオ環境をお持ちの方はWiiM Pro、機能が簡略化されていてもいいから手軽にストリーミング音源を楽しみたいという方はWiiM Miniがおすすめです。
使い方はどちらも同じで、専用アプリ「WiiMHome」より「Amazon Music」や「Spotify」といった音楽配信サービスアプリの楽曲を再生します。
AirPlayやDLNA、Alexa Castなどのネットワーク機能を使えば、アプリにはない「Apple Music」や「YouTube Music」などの音楽アプリも使えますよ。
【WiiM Pro】自由度と汎用性の高い多機能モデル
まずはWiiM Proから、外観をチェックして実際に接続してみましょう。
本体は全面ブラックのスクエア型で、正面にタッチ操作するボタン、背面に端子が並んでいます。
サイズはiPhone 13 Proを2台並べて置いた幅と大体同じでした(WiiM Pro:縦/横 約140mm、iPhone 13 Pro2台:約143mm)。
さすがにWiiM Miniと比べると大きさはありますが、ストリーマーの中ではコンパクトな部類で、様々な機器で圧迫しがちなオーディオスペースにも設置しやすいです。
セットアップはとても簡単
テレビやパソコンの音をより良くするBluetooth非搭載のデスクトップアクティブスピーカー「FOSTEX PM Series PM0.1E」でストリーミング音源が聴けるよう、セットアップしていきます。
まず付属のRCAケーブルでWiiM Proとスピーカーを繋ぎ、USB電源アダプタを差し込み。
アクティブスピーカーと接続する場合、使うケーブルはこの2本だけです。めちゃくちゃ簡単!
WiiM Proの音楽再生/停止ボタン(左から2つめ)を長押しして電源をオンにしたら、スマホに専用アプリ「WiiMHome」をダウンロードして、本体の接続 → 出力ポートを選択 → Wi-Fiの登録と、順にセットアップを行います。
専用アプリで音楽を一括管理
セットアップが完了したら「WiiMHome」アプリにある音楽サービスアプリのアイコンより楽曲を選択して再生しましょう。
各音楽アプリを個別で開かずに全て「WiiMHome」上で管理できるのがすごく便利です!
今回は「Amazon Music」のハイレゾ音源を中心に再生しました。
「WiiMHome」のブラウズメニューからAmazon Musicアプリを選択すると、いつもAmazon Musicのトップ画面に出ている人気のプレイリストやランキングが表示されています。
楽曲一覧を選ぶと、Amazon Musicで自分が作成したプレイリストやダウンロード楽曲が選択できますよ。
「WiiMHome」のオプションメニューからは、登録した楽曲を指定時間に鳴らすアラーム機能の設定が行えます。
朝目覚めるときや就寝前の時間など、好きな曲で毎日のルーティンを過ごせるのは面白いですね。
10バンドイコライザーと、24種類のプリセットも搭載しているので、スピーカー側で音の調整ができなくてもアプリで簡単に好みの音を鳴らせます。
アクティブスピーカーでハイレゾ音源を再生
「WiiMHome」からは、192kHz/24bitのロスレスストリーミング再生が可能。
Amazon Musicで楽曲を選ぶと、曲名の上にビットレート値が表示されます。
音質はとてもクリアで量感がしっかりあり、音域のバランスも良く聴きやすいです。
キレイな音が部屋中に広がって、ライブ感がすごい。
ワイヤレスで接続したときはもっと低域寄りだったと感じる楽曲が多かったので、おそらく圧縮されて中高域が表現しきれていなかったのでしょう。
Amazon Musicで再生すると開始時に数秒間タイムラグがあるのが気になりましたが、他の音楽アプリでは問題なかったです。
なにより、音楽を再生する際パソコンを立ち上げなくてよくなったのが便利すぎます!
個人的にはこの要素だけで欲しいと思ってしまう・・・。なんでパソコンとスマホのアプリ起動のハードルこんなに違うんだろう。
アプリからソースをBluetoothに切り替えて、ワイヤレスイヤホンに接続すれば「CDコンポやレコードプレーヤーなどのアナログな音をワイヤレスで聴く」といった不思議な体験もできます。
今回は接続機器がなく試せませんでしたが、ノイズキャンセリングなど現代の技術の中でアナログ音源を聴くのは面白そうですね。
【WiiM Mini】ストリーミング音源再生ならコレで充分!?
「WiiM Pro」よりもさらにお手頃価格で、設置場所に困らない手のひらサイズの『WiiM Mini』。
「同軸デジタル端子」がないので高級オーディオ環境には不向きですが、一般的なアクティブスピーカーやコンポとは問題なく接続でき、アプリの機能も「WiiM Pro」と全く同じように使えます。
端子は出力端子【3.5mmAUX-OUT/光デジタル(角型)】と入力端子【3.5mmAUX-IN】、電源ポートとすごくシンプル。
マイク接続端子もなく、音楽を聴くのに必要最小限なものだけが並んでいます。
使い方は「WiiM Pro」と同じで、オーディオ機器に接続してアプリ「WiiMHome」でセットアップを行います。
「WiiM Pro」の時と同様、Amazon Musicのハイレゾ音源を再生しましたが、正直少し聴いたくらいではどちらか分からないくらい、いい音が鳴っています。
音圧がしっかりしていて、ノイズもほとんどなし、音の立ち上がり方も違いを感じません。
CDやレコードなどアナログ音源の再生では変わるかもしれませんが、ストリーミング音源では「WiiM Pro」とほとんど同等の音を鳴らせると言っていいように聴こえました。
ちなみに、設置の時に少し気になった点ですが「WiiM Mini」は本体が軽すぎるため、付属の短いケーブルだと引っ張られて結構動きます。
筆者は上の画像3枚目のように設置しましたが、床にある電源タップを使ったので少しずつ動いていつ落下するかという状態になっていました。
デスク上に電源タップを用意して、本体をスピーカーに乗せるのがベストだったかもしれません。
まとめ
圧倒的コスパの良さでオーディオストリーマーの導入のハードルを下げた『WiiM Pro』と『WiiM Mini』。
特に「WiiM Pro」は接続端子も豊富で、本格的なオーディオ環境でも活躍します。
今回は普段からパソコンの音を再生しているアクティブスピーカーに接続したので、ストリーミング音源が聴けた感動は薄れてしまったのですが、CDコンポやレコードプレーヤーなど、ネットワークのないオーディオ環境では音楽の楽しみ方が大きく変わるのではないでしょうか。
少し心配だったセットアップもすごく簡単で、操作も全てアプリからスムーズに行えました。
音楽アプリによっては1億曲近く配信されている大量の楽曲を、いい音で手軽に楽しめるのはものすごく魅力的です。
ぜひ「WiiM」を取り入れて、さらに快適なオーディオライフをお過ごしください。 2024.01.17 (もあ)