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鉄道模型教室 自由にレイアウト Zゲージ「フレキシブルレール」を組み込む


・Zゲージ「フレキシブルレール」を組み込む

 鉄道模型の愉しみをお届けする「鉄道模型教室」。以前取り上げたZゲージの特集では、天賞堂のスターターセットを使い、基本的なオーバルコースを組んでみました。今回は、自然でなめらかなカーブが作れる、ロクハンの「フレキシブルレール」を使って、Zゲージのレイアウトに変化を付けてみたいと思います。

 一般的なフレキシブルレールといえば、クネクネと曲げる構造上、レールと枕木だけのものがほとんどですが、ロクハンから発売されている製品は、なんと本格的な道床付きです。一体どうなっているのでしょうか? 実際に組み立てながら、その仕組みに迫ってみることにしましょう。


まずはパッケージです

 今回ご紹介する、六半(ロクハン)「R016 フレキシブルレール 330mm」のパッケージです。ロクハンというブランド名は、Zゲージのレール幅(6.5mm)に由来しているとのこと。ロクハンから発売されているZゲージのレールは、このフレキシブルレールを含めて、すべて道床付きなのが特徴です。

セット内容をチェック

 セット内容は、道床ユニット凹×1個、道床ユニット凸×1個、道床ランナーパーツ×3枚、取り扱い説明書。道床部分は分割パーツとなっており、ランナー(枠)から切り取って使います。

道床ユニットの先端

 既存のレールとつながるジョイント部分には、あらかじめ道床パーツが付属。それ以外の線路部分はスカスカなので、後から道床パーツを組み込む必要があります。

道床パーツの切り離し

 まずはプラモデル用のニッパーで、ランナーパーツから道床部分を切り離して行きます。

道床パーツのアップです

 枕木部分に隙間があり、レールを固定する形になっています。

道床パーツの裏側です

 パーツの裏側には、レイアウトボードに固定するためのガイド穴が用意されています。

道床パーツが切り終わりました

 少し時間が掛かりましたが、42個すべてのパーツを切り離しました。

道床パーツをレールに通していきます

 簡単に抜けないよう、隙間は狭めになっていますが、コツがつかめれば簡単に通せます。

組み上がりました

 道床パーツを蛇腹状に組み合わせることで、フレキシブルな曲げ伸ばしを可能にしているようです。このままだと、両端からレールがはみ出ていますが問題ありません。

試しに曲げてみます

 クネ~っと扇状に曲げてみました。

ゆるやかなS字カーブも!

 今度はゆるやかなS字カーブです。可動域には限界がありますが、南京玉すだれみたいで、曲げるのが楽しくなってきました。

通常のロクハンレールと比較してみました

 直線の状態で、フレキシブルレール(左)と通常のロクハンレール(右)を比較してみました。道床パーツに切れ込みがある以外はほとんど変わらないように見えます。

レイアウトに仮組みします

 好みのカーブが決まったら、レールにクセを付けて、レイアウトに仮組みします。あまりレールを曲げ過ぎると、レールを破損したり、車両がカーブを曲がりきれずに脱線する可能性がありますので、ご注意下さい。

先端からはみ出た余分なレールをカット

 このままだと先端からはみ出たレールが邪魔なので、道床端にあたる部分にペンで目印を付けます。レールを切断する際に破損するのを防ぐため、道床パーツは、抜き取っておきます。

カットソーでレールを切断します

 レールのカットには、金属用ニッパーを使用し、金ヤスリで切断面を整える方法がありますが、今回は、プラッツより発売の「ハイパーカットソー0.15 エリートS2 職人堅気 鉄道模型専用」を使用してみます。

綺麗に切断できました

 作業時間2、3分ほどで、綺麗に切断することが出来ました。このカットソーは、レールの切断のみならず、洋泊・アルミ・真鍮・銅などの軽金属の精密加工に使用できます。

再び、道床パーツをレールに通していきます

 余分なレールのカットが済んだら、先ほど抜き取っておいた道床パーツを再び差し込んでいきます。

気になる側面をチェック

 カーブの外側に隙間は開いているものの道床パーツの凸部分(接合部)が、隙間を補完する形になっていますので、それほど気にはなりません。

レイアウトに組み込んでみました

 少し味気なかったオーバルコースですが、フレキシブルレールを組み込むと、変化がつきました。

早速、車両を走らせてみました

 Zゲージのスターターセットに付属している機関車(D51)を走らせてみました。レールの継ぎ目や、カーブで脱線しないか心配でしたが、問題なく通過しました。


 Nゲージよりも省スペースで遊べるのが、Zゲージの魅力。ロクハンから発売されているZゲージのレールはバリエーションが豊富で、今回ご紹介した「R016 フレキシブルレール 330mm」は既存のレールにはない、思い通りのカーブを描くことができます。シンプルなオーバールコースでは物足りなくなったという方は、自由な発想で卓上レイアウトを楽しんでみて下さい。



  --- E N D --- 2012 /7/27 公開 (J-鉄道部