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鉄道模型教室 メルクリンのZゲージ車両を走らせよう

鉄道模型教室 メルクリンのZゲージ車両を走らせよう

メルクリンのZゲージ車両を走らせよう
・メルクリンのZゲージ車両を走らせよう

 鉄道模型の愉しみをお届けする「鉄道模型教室」。今回は弊社でも取り扱いを開始いたしました、ドイツの鉄道模型「メルクリン」をご紹介。この特集のために用意したのは、ディーゼル機関車・貨車2両、円周分のレール、電源などがセットになった「(Z) 81564 Zゲージスターターセット DB V60形ディーゼル機関車」です。
 Zゲージは、縮尺1/220・レール幅6.5ミリの鉄道模型システムで、1970年代にメルクリンによって「ミニクラブ」の名で発表された、世界最小(当時)の鉄道模型システムです。その精密なディティールを、Nゲージと比較してご覧下さい。

セットの外箱です

 パッケージは1辺約18センチの立方体で真っ赤なリボンが印刷されています。一見すると鉄道模型が入っているとは思えないおしゃれなパッケージです。このままプレゼントにしても面白そうです。

中を見てみましょう

 フタを開けるとおせち料理の重箱の様に2段重ねとなっており、上の段には車両・レール、下の段にはコントローラー・ACアダプター(電源)が入っています。
 また、付属の取扱説明書は一部を除き、外国語表記(英語、ドイツ語)になっています。

レールから見てみましょう

 軌間6.5ミリのZゲージのレールです。金属のレールの下は枕木のみで、現在日本の鉄道模型で主流となっているバラストを表現する道床はついていません。
 このセットには、直線線路110ミリ・フィーダー直線線路110ミリが各1本、半径195ミリ45°のカーブ線路が4本、半径195ミリ30°のカーブ線路が付属。組み立てると、512×402ミリの小判状の単線円周線路が出来上がります。

レールを繋いでみます

 金属レールの片方からはジョイナーと呼ばれる接続ツメが出ています。左右のレールともジョイナーの溝に金属レールをまっすぐに差し込みます。先が尖っていますので指を突かない様に注意して下さい。

接続しました

 レール表面に段差が生じていない事を確認して下さい。写真のように裏返すと、プラスチック製の枕木も接続されているのが判ります。

レールの接続の失敗例です

 レールがジョイナーの溝にはまらず飛び出しています。これでは列車が上手く走行出来ないばかりか、レールを傷める原因となります。水平にレールを差し込む様にしましょう。

付属の図面の通りレールを繋ぎます

 机の上など平らな場所を選びます。畳やカーペットの上は避けましょう。単純なレイアウトですが、曲線が30°の線路(6本で半周)と45°の線路(4本で半周)の2種ありますので間違わない様にします。レールの内側にあるのがコントローラーとACアダプターです。

フィーダー線路です

 レールとコントローラーを繋ぐのがフィーダー線路です。線路から伸びている電源コードは、線路の端子に半田付けされています。線の途中にある黒いパーツはノイズフィルターです。それにしても細い線です。

電源コードを繋ぎます

 コントローラーの上部にある端子の2つ(赤と茶)がフィーダーからの電源コードを繋ぐ端子、他の2つ(黄と灰)はポイントを繋ぐ端子です。
 端子を上から押すとコードを通す穴が出来ますので電源コードを同じ色の端子に差し込んで指を離します。バネの力で端子にコードが固定されます。ACアダプターも差し込みますがコンセントには接続しません。これで準備完了です。

ディーゼル機関車です

 ここからは車両を見て行きましょう。写真の機関車は、DB(ドイツ鉄道)のBR260形(V60形)です。ロッド駆動の入れ替えや小運転用に活躍しています。車両の足元に置いた100円硬貨と比べてみると、その精密さがお判りいただけると思います。

有蓋貨車と無蓋車です

 有蓋車には「marklin mini-club」のロゴが描かれています。メルクリンの車両は、小さいながら非常に細かいところまで印刷が施されているのが特徴です。

連結器です

 独特の鎌状のカプラーです。車両に比べて大きめですが、この連結器によって安定した連結を実現しています。ただし、現在国内のメーカーから発売されているZゲージ車両とは異なる形状のため、連結する事はできません。

レールに車両を載せます

 リレーラーを使ってレールに車両を載せます。車両同士は大きな連結器のおかげで比較的簡単に連結できました。

コントローラーをチェック

 走行前にコントローラーを見てみましょう。日本のメーカーのコントローラーにある方向転換(ディレクション)スイッチがありません。つまみを中央の0に合わせると停止、右側に回すと車両は右に、左側に回すと左に走ります。

つまみを0に合わせます

 それでは、コントローラーのつまみを0に合わせて、ACアダプターをコンセントに差し込みましょう。ただし、メルクリンZの車両は最大電圧10Vなので、日本のN・HOゲージ用の最大12Vまでのコントローラーは使用しないで下さい。

いよいよ走行です

 つまみを回して電圧をかけると走り出します。机や床など堅くて平らなところで走行させて下さい。小さい車両だけに電圧を上げるとコマネズミの様にキビキビ走ってくれます。脱線が頻発する場合は、再度レールの接続を確認します。



最後にNゲージとの比較をご覧下さい

レイアウトの外側はカトーの入門用セット「マスター1(M1)」です。寸法1337×677ミリ。


Nゲージの電気機関車(写真奥)との比較



 これ以上小さな鉄道模型は登場しないであろう・・・という意味を込めて、アルファベットの最後である「Z」と名付けられたメルクリンのミニクラブ。車両の印刷の精巧さには目を見張る物があります。一方、レールは使う時だけ組み立てる「お座敷運転」にはやや不向きではないかと感じました。小さな面積でレイアウトが出来ますので、ボード上に線路を固定してジオラマを作られる事をお勧めします。

2013. 3.29.公開(J-鉄道部


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