2024.02.07
Joshin 試用レポート
日常をサポート&健康状態を管理する Google Pixel Watch 2



Google Pixel Watch 2
スマートウォッチは主に「運動の記録を残すデバイス」というイメージでしたが、近年では「第2のスマホ」と言えるほど機能性の高いものもあります。
Androidスマホユーザーにとってその代表となるのが、Googleが手掛けるPixel Watchシリーズ。
この度、シリーズ2代目となる『Google Pixel Watch 2』が登場したので、実際に便利な機能や前モデルから進化した所をチェックしました!
ライター:もあ
GoogleとFitbitの強みを併せ持った Google Pixel Watch 2
本体サイズ(約) | 直径41 × 高さ12.3mm |
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バンドサイズ | Sサイズ:手首周り130~175mm / Lサイズ:手首周り165~210mm |
重量(約) | 31g(バンドを除く) |
ディスプレイ | カスタム 3D Corning(R)Gorilla(R) Glass 5 320ppi AMOLEDディスプレイ(DCI-P3 カラー) |
バッテリー | ディスプレイを常に表示状態で最大24時間使用可能 ※使用方法によって変化します |
充電速度/急速充電 | 45分で80% / 15分で7時間 |
チップ/OS | Qualcomm 5100、Cortex M33 コプロセッサ / Wear OS 4.0 |
センサー | コンパス、高度計、酸素飽和度(血中酸素ウェルネス)モニタリング用の赤色および赤外線センサー など |
防水/耐久性能 | 5ATM/IP68 |
キャッシュレス決済 | Google ウォレットアプリによる電子決済(Suica/QUICPay/iD)/NFC決済 |
GPS | 〇(専用アプリでルートマップを表示) |
健康モニタリング | 心拍数、睡眠スコア、ストレスマネジメント、血中酸素ウェルネス、女性生理周期予測など |
カラー | Polished Silver アルミケース / Bay アクティブ バンド Matte Black アルミケース / Obsidian アクティブ バンド Champagne Gold アルミケース / Hazel アクティブ バンド Polished Silver アルミケース / Porcelain アクティブ バンド |
ドーム型の円形デザインが特徴的な、Android向けのスマートウォッチ「Google Pixel Watch」。
できることは腕元で操作できるスマホと言っていいほど多く、通話やメッセージの送受信が可能。
さらにGoogle ウォレットによる電子決済や「OK Google」でお馴染みの音声アシスタント、Gmail、Google マップ、YouTube Musicアプリなど、数々のGoogleサービスを使えるのが特徴です。
※スマホとBluetooth接続が必要です
シリーズ第2弾となる『Google Pixel Watch 2(以下:Pixel Watch 2)』のポイントは、新型の高性能心拍数センサーとバッテリーの向上。
光学式心拍数センサーがマルチパスセンサーになり、より正確な心拍数や皮膚温度の計測、身体のわずかな反応からストレスの数値化を行えるようになりました。
「1日フルで使うには不安」との声があったバッテリーも、ディスプレイを常に表示した状態で24時間しっかり持つよう進化しています。
計測した健康状態や運動の記録は「Fitbitアプリ」で管理します。
後ほど詳しくみていきますが、このアプリは運動のペース・心拍ゾーン・ラップ数の記録や、24時間計測した心拍数と血中酸素レベルの表示、睡眠の状態を分析してスコア化など、チェックできる項目がとても豊富。
身体の状態を分析するセンサーの強化で、Pixel Watchシリーズの大きな強みである「Fitbitとの連携」がより活かされています。
Googleならではの便利な機能はそのままに、運動や健康のモニタリング精度がさらに上がったスマートウォッチという印象です。
初代モデルと外観を比較
外観は初代モデルを踏襲していて、ボタンの少ないシンプルなデザインとドーム形状のガラスは健在です。
堅苦しくなりすぎない上品さがあって、仕事・プライベート問わずあらゆるシーンに馴染みます。
マップなどを開くとベゼルの幅が気になりますが、黒色がメインの文字盤はベゼルに完全に溶け込んでフェイス全てがディスプレイに見えます。
1画面に表示される情報はそこまで多くなくても、広々と見えるディスプレイは視認性が良く使いやすいです。
初代モデルと並べてみましたが、やはりデザインに変更点はないように見えます。
強いて言えばリューズ型ボタンが気持ち大きくなったかも・・・?くらい。
サイズも全く同じですが、Pixel Watch 2はケースにアルミ素材を採用したことで初代モデルより5gほど軽くなりました(初代モデルはステンレス素材を使用)。
実際に就寝時も含め1日中装着していましたが、付け心地が快適で重さは気になりません。
性能が良くなりバッテリーが向上しても軽量を維持できたのは、個人的に大きなポイントだと思います。
着脱カンタンなバンド
シリコン製の「アクティブバンド」は、S/Lサイズの2本付属しています。
バンドの取り外し方は初代モデルと同じく、バンドの右端にあるボタンを押しながら右へスライドさせるだけ。
ボタンのある方向へスライドするので、最初は「指にあたって外しにくい!」となりましたが、慣れればスムーズにできました。
装着はバンドを押し込むように左へスライドします。
交換用バンドは通気性のいい「アクティブスポーツバンド」や、さらに高級感の増す「レザーバンド」など多数発売しています(Joshin webショップでも取り扱いがございます)。
本体の大きさとバンドの接続部分が初代モデルと全く同じなので、初代モデルで使っていたバンドも引き続き使用できますよ。
常時画面ONでも24時間使用できるバッテリー
バッテリーはフル充電にしておけば、常時画面ON設定でも24時間持続します。
実際に日中は常時画面ON、就寝時は「おやすみ時間モード」にして使用したところ、GPS機能などを頻繁に使わない日は27時間近く持続することもありました。これは頼もしい!
マップやワークアウトの計測を長時間使わなければ、夜まで充電が持たないことはなさそうですが、バッテリーを節約して使う場合でも1日1回は充電しておきたいです。
Pixel Watch 2は充電速度も向上していて(45分で約80%)、15分の充電で約7時間分回復する急速充電にも対応しているので、入浴中や水回りの家事をしているときなど、上手くタイミングを見つけて充電する癖をつけましょう。
センサーが新しくなったためか、充電ケーブルは初代モデルから変更しています。
Pixel Watch 2の専用充電ケーブルは、4つの小さなピンと背面のセンサー部を磁石で合わせるスタイル。
セットする方向が固定されているため、一般的なワイヤレス充電のように適当にポンとおいてすぐ充電といかないのが残念ですが「リューズの方向にケーブルがくる」と覚えていればスムーズです。
磁石はかなり強く、不意に外れてしまったりはなさそうで安心です。
操作性とウォッチフェイスの変更
上スワイプ | 本体の設定 |
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下スワイプ | 通知の確認 |
左右スワイプ | エクササイズモードやGoogleアプリ、現在の健康状態などを表示 ※ 表示項目は専用アプリよりカスタマイズできます |
リューズ型ボタン | 1回押す:登録アプリ一覧 2回押す:電子決済画面 |
アクションボタン | 最近使ったアプリを表示 |
タッチ操作は反応が良くカクツキもないためストレスフリー!
リューズ型のボタンをクルクルと回して上下のスクロールも可能です。
左右にスワイプすると表示される現在の歩数や心拍数、睡眠ログなどは、タップすると過去1週間分のデータなどさらに詳しい内容を確認できます。
フェイスデザインは黒が基調のものを中心に、時刻の見やすさを重視したものからオシャレなアナログウォッチ風デザインまで種類豊富!
文字のカラーや表示項目も細かくカスタマイズできます。
デザインの変更は時計本体から行えますが、スマホ専用の「Watchアプリ」を使って一括で設定するのもありです。
左右にスワイプで表示されるタイルもアプリから設定できますよ。
便利なGoogleアプリとアシスタント機能
アプリの中で、個人的に使用頻度が1番高そうだと思ったのが「Googleマップ」。
Pixel Watch 2 本体で行先の検索と表示、目的地までのナビゲーションが全て行われるので、スマホを取り出す必要がありません。
方向音痴の筆者はスマホのマップとにらめっこしながら歩くことが多々ありますが、普通にあぶないので腕元でナビゲーションしてくれるのはとても助かりました。
他にも電子決済「Google ウォレット」や「YouTube Music※」「Google Home」など便利なGoogleアプリをPixel Watch 2本体から操作できます。
「LINE」や「Spotify」など初期から入っていないアプリは、Google Play ストアからダウンロードしましょう。
(※YouTube Musicの一部の機能は「YouTube Music Premium(月額制有料サービス)」に登録している方のみご利用いただけます)
ワークアウトは自動で計測
ランニングやサイクリングなどは、センサーが自動検知して計測を開始します。
GPSの性能が高いようで、少し屋外を移動するとウォーキングログが取れていました。
「意識してなかったけど意外と運動してた!」とわかるのは面白く、これからはもっと歩いてみようとモチベーションにも繋がります。
ワークアウトは左右スワイプで表示されるメニューから手動でスタートすることもできます。
ワークアウト中の心拍ゾーンは4段階に分かれていて、それぞれどれくらいの時間そのゾーンに留まっていたかを記録します。
筆者はのんびりウォーキングしていただけなのであまりペース配分は気にしませんでしたが、競争を目的としたランニングなどでは距離に適したゾーンの変わり方を把握することで、パフォーマンスが向上するのではないでしょうか。
計測結果と移動したルートマップは「Fitbitアプリ」で確認できます。
Pixel Watch 2では24時間心拍数を計測しているので、どの時間に運動していたか、どのあたりでペースを上げたかが一目瞭然です。
Fitbitアプリでライフログを管理
Fitbitアプリは、運動と健康のログを表示する「今日」と、エクササイズやリラックスできる音楽など幅広いメニューがある「コーチ」、コミュニティや目標を表示する「自分」の3つのメニュー画面があります。
「今日」の画面をチェックすると、心拍数/皮膚温度/血中酸素を24時間モニタリングし、移動した距離と歩数、毎時間の消費カロリーなどが、すごく細かく記録されています。
心拍数が高い時間帯にしっかり消費カロリーゲージが上がっているのを見て、改めてもっと動こう!という気分になりました。
動くと消費するのはわかっていても、実際に可視化すると結構意識が変わりますね。
Pixel Watch 2では「皮膚電気活動センサー」が追加されたことで。身体の微細な反応を読み取ってストレスをスコア化する「ストレスマネジメント」が使えるようになりました。
詳細はFitbitアプリの有料プラン「Fitbit Premium(※月額640円)」に加入しないと確認できないようですが、日々のスコアを見ると睡眠の質は結構重要な気がします。
※2024年2月時点の使用料金
有料プランに加入すると、毎日その日の体調に適した運動の提案が届いたり、睡眠パターンをより詳しく分析できたり、「コーチ」にある会員向けのメニューも使えます。
無料でも基本の健康管理は充分できるので、さらに自分の身体のことを知りたいプロ向けという印象ですが、ストレスマネジメントスコアにあるストレス改善方法はめちゃくちゃ気になります。
睡眠の質はスコアでチェック
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睡眠スコアとステージ -
睡眠の質の良し悪しは、スコアでひとめで把握できます。
とりあえずいっぱい寝たらスコアが伸びるかな?と思いましたが、実際は睡眠時間が短い日の方がスコアが高いこともありました。
睡眠ステージに表示されている「深い睡眠」の時間が大切なようです。
心拍数や血中酸素濃度は睡眠中も記録されているので、ここの変動もスコアに影響しているかも。有料プランでは他ユーザーと睡眠ステージの比較や、睡眠の質向上のための主要指標が表示されるとのことなので、スコア100を目指したい方は必須かもしれません。
さらに「Galaxy Watch」シリーズにあったように、睡眠スタイルに適した「スリープアニマル」も現れるよう。
これは、各動物の睡眠の特性を知れて自分と似ているところも発見できる、とても面白い筆者お気に入りの機能です。
先ほど有料プランはプロ向けかもと言いましたが、できれば多くの方に試していただきたい・・・!
まとめ
Androidスマホユーザーが多機能スマートウォッチを検討する際、候補に入ってくるであろうPixel Watchシリーズ。
初代モデルはバッテリー面が不安との声もありましたが、今回レポートしたPixel Watch 2では性能が上がりつつもバッテリーは向上して、すごく使いやすい万能ウォッチになっています。
マップや電子決済などのGoogleサービスと、数々のフィットネストラッカーを手がける「Fitbit」が連携しているため利便性も健康管理も強く、弱点などないのでは・・・?
健康を管理したいだけなら機能を持て余してしまいそうですが、スマートウォッチに日々のサポートを求める方にはピッタリです。
日常で使えるシーンがかなり多くて、思えばスマホを全然取り出していないなと感じることもありましたよ。 2024.02.07 (もあ)