カテゴリから選ぶ

▽バックナンバー
洗濯機頂上対決
[ 2017. 6.9 ]


  どうも、洗濯物を溜め込んだつもりがない時に、思ったよりも溜まっているとイライラしちゃう、ぴよこです。今回は数年ぶりに縦型洗濯機とドラム式洗濯機を使って汚れ落ちの対決をやりますよ!

  縦型洗濯機が主流だった日本に、新たにドラム式洗濯機が登場し、普及してから十年以上経ちました。衣類を温める事で汚れを落としやすくする温水機能や温風機能も魅力的ですが、スタイリッシュなドラム式のデザインに魅せられる方も多いのではないでしょうか。

  そこで今回は、従来からの縦型洗濯機とドラム式で洗濯物の汚れ落ちを比較したり、異なるメーカーのドラム式で汚れ落ちが異なるのかを確かめてみます。




■ 今回使用する洗濯機 ■



縦型とドラム式の違いのおさらい

  ドラム式とタテ型洗濯機では、洗濯方式や洗浄方法も異なり、汚れの種類によって得意・不得意がある。

  日本の水は軟水なので、洗濯物をこすり合わせて汚れを落とす縦型洗濯機との相性が良かった為に普及した。一般家庭に新しくドラム式が登場した2000年頃の当時は『ドラム式のたたき洗いは、縦型のもみ洗いよりも、汚れ落としが劣る』という印象が強かったが、改良を重ねて今では縦型には劣らない汚れ落としが可能となってきたのだ。


ドラム式とタテ型 比較表
カタチ 洗濯方式 洗浄力 衣類の傷み 乾燥 節水性
ドラム式 持ち上げて落とす「たたき洗い」 皮脂汚れに強い 生地が傷みにくい
タテ型 洗濯乾燥機 水流による「もみ洗い」 固形物の汚れに強い やや傷みやすい※1 ※2
タテ型 洗濯機 水流による「もみ洗い」 固形物の汚れに強い やや傷みやすい※1 × ※2
※1 からみほぐしの機能搭載であれば、軽減されることもあります。
※2 機種によって異なります。



■ 実験概要1 ・・・ 縦型とドラム式で洗いくらべる

泥とケチャップ汚れを付着させたシャツをメーカーごとに3枚用意し、洗い比べを行う。

2キロの洗濯物を用意
その中のTシャツ3枚に汚れを付けて
縦型洗濯機と
ドラム式洗濯機に投入!


Tシャツ汚れは、泥で4箇所汚れたTシャツと、泥とケチャップを2箇所ずつ汚れたTシャツ、ケチャップで4箇所汚れたTシャツの3枚

  汚れをつけたTシャツを含め、その他のTシャツやタオル、スウェットなどの衣類2キロを、縦型洗濯機(日立 BW-DV100A)と、ドラム式洗濯機(パナソニック NA-VX9700L)それぞれに投入し、標準的な洗い方で洗濯を行い、汚れ落ちの確認を行う。



■ 実験概要2 ・・・ 日立とパナソニックのドラム式で温水洗浄で汚れ落ちをくらべる

泥とケチャップ汚れの他にミートソースと水性ペンでTシャツを汚す

こっちの汚れは大きいゾ
暴れん坊なミートソース
おっとっと水性ペン
こんなに汚したら絶対怒られる


  ドラム式では温め効果のその威力を信じて、先ほどの汚れよりもダイナミックに汚す。汚れの種類も泥とケチャップ汚れの他に、パスタをチュルチュルッといった時に凶暴性を見せがちな『暴君ミートソース』と、手がすべってシュッといっちゃう『水性ペン』も追加。

  Tシャツにはサインペンで腹部から胸部にかけて、4分割に同じ大きさの円を描いて汚れゾーンを作成し、その中に汚れを塗りつけていく。

  ケチャップ、泥、ミートソース、水性ペンの4つの汚れを付着させたTシャツ3枚と、実験1と同様に、2キロの衣類を用意して、ドラム式洗濯機に投入する。それぞれの温め機能を使って汚れ落ちの確認をする。



■ それでは使用する洗濯機の特徴を確認していこう

日立 ビートウォッシュ BW-DV100A

落ち着きのあるシャンパンゴールドのボディ
1枚フタ
洗剤投入口と糸くずフィルター
操作ボタン
【左前】柔軟剤投入ケース
ビートウィングX
【右前】ほこりフィルター

  使用する縦型洗濯機は、高濃度洗剤液の『温水ミスト』が搭載されている日立のビートウォッシュ。なんと縦型なのに温め機能も乾燥機能も搭載しているモデルなのだが、今回はドラム式と洗浄力の違いを確かめさせてもらうため、水での洗濯だけを行ってもらう。

  洗濯槽に溜まった水をかきあげ、上から滝のように流して循環させる『ナイアガラシャワー』は、少ない水でもしっかりと洗濯物をすすぎ、節水効果もある。

  洗濯槽の底にあるパルセーターは、うねりのある波型形状で日立独自の『ビートウィングX』。衣類の押し洗い、たたき洗い、もみ洗いの動きを実現するという。

  気になる洗濯槽の汚れも『自動お掃除機能』で防げるなど、毎日使う洗濯機に嬉しい機能も搭載。





日立 ドラム式洗濯乾燥機 ビックドラム BD-NX120AL

容量 洗濯脱水12.0kg / 乾燥6.0kg
標準水量 洗濯:85L
洗濯~乾燥:54L
消費電力量 洗濯:75Wh
洗濯~乾燥:980Wh
目安時間 洗濯:33分
洗濯~乾燥:165分
運転音 洗濯35dB / 脱水38dB /
乾燥48dB
風呂水ポンプ
洗濯槽の種類 ステンレス
総外形寸法
(約)幅×奥行×高さ
735×620×1,060mm
セッティング(設置)可能防水パン 540mm以上
操作ボタンと液晶画面
フタをパカリ
フタが大きく開く
【天面】乾燥フィルター
約39cmと大きな投入口
天面左側に洗剤投入口
ペリッといきたい
奥行き32cmと浅型
外して洗える


  縦型のBW-DV100Aと同じく『温水ミスト』や『ナイアガラ洗浄』にお掃除機能などが搭載されているドラム式洗濯乾燥機『BD-NX120AL』。

  奥行きが62cmとスリムで、弧を描くような膨らみのない前面部分のまっすぐな姿が、とてもシュッとしている。

   奥行きがスリムなので、奥にある洗濯物にも手が届きやすく、投入口は約39cmと広いので出し入れも行いやすい。ドラムの直径は約61cmと大きく、薄手のシングル毛布なら4枚洗えるという大容量。

  天面左側に、押して開ける大きな洗剤投入口ポケットがある。それぞれの投入口が大きいので洗剤を入れる時にラクチンそうだ。洗剤投入口のパーツはそれぞれ取り外して洗えるのでお手入れもしやすそう。



パナソニック ドラム式洗濯乾燥機 温水泡洗浄 NA-VX9700L

容量 洗濯脱水11.0kg / 乾燥6.0kg
標準水量  洗濯:78L  洗濯~乾燥:55L(乾燥:0L)
消費電力量  洗濯:68Wh  洗濯~乾燥(標準乾燥モード):890Wh  洗濯~乾燥(省エネ乾燥モード):590Wh
目安時間  洗濯:32分  洗濯~乾燥(標準乾燥モード):98分  洗濯~乾燥(省エネ乾燥モード):160分
運転音 洗濯32dB / 脱水41dB / 乾燥46dB
風呂水ポンプ
洗濯槽の種類 ステンレス
総外形寸法
(約)幅×奥行×高さ
639×722×1021mm
セッティング(設置)可能防水パン 540mm以上
この中に
フタをパカリ
左前面に洗剤投入口
乾燥フィルター
直径約53cmのドラム槽
ズボッと引き出す
取り外したところ
内側はボコボコしている
取りはずせるパーツ


  パナソニック『NA-VX9700L』は洗濯槽の下にヒーターが搭載されていて、洗剤中の酵素が活性化する温度まで洗剤液を温め、さらに泡にして洗濯を行う。最大60度まで温度を高める事ができ、黄ばみやニオイ、除菌に効果的な洗濯が行える。

  今回使用する全ての洗濯機に言える事だが、水の温度が下がる冬は汚れ落ちが悪くなる。衣類を温めたり温水にする事で、1年中安定して汚れを落とすことが出来る。

  洗浄液を『泡生成ボックス』に送り、高い水圧で泡を作って、7本のシャワーで洗濯槽の全方位から一気に衣類に吹き付けを行う。繊維の奥まで泡が浸透し、叩き洗いやもみ洗い、押し洗いを再現するドラムの動きで衣類を効率的に動かしながら、ガンコな汚れも洗い落としてくれる。

  ドラム槽の内壁はボコボコしていて、服とドラムによるこすり洗い効果を発揮してくれるというパナソニック独自の『スパイラルドラム』。ナノイーを搭載しているので、水洗いできないぬいぐるみや帽子、スーツなどの除菌や消臭も行える。