
【おすすめ】プリメインアンプの比較&選び方! 人気のメーカーもご紹介
2025.5.31[更新]
CDやレコードのほか、パソコンやスマートフォンの音源を高音質で楽しみたいときに役立つのがプリメインアンプです。多くのオーディオメーカーが魅力ある製品をリリースしており、選択の幅は大きく広がっています。ここでは、Joshin web のオーディオ担当者が、各メーカーの製品の中からプロの視点で選んだおすすめプリメインアンプをご紹介します。選ぶ際のポイントやメーカーごとの特長も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

Joshin web オーディオ担当者「きったん」が、プリメインアンプ選びのポイントやおすすめモデルを紹介いたします!
プリメインアンプは音質を細かくコントロールするオーディオ装置
プリメインアンプは、音楽プレーヤーとスピーカーのあいだに接続して、サウンドを細かくコントロールするオーディオ装置です。プリアンプとパワーアンプが一体化した製品であり、その両方の機能と役割を兼ね備えています。音声入力の切り替えや音域調整を行うことで、音楽のニュアンスや質感を細かくコントロールし、好みのサウンドに調整するのがプリアンプ部分の機能です。一方、パワーアンプ部分の機能は、プリアンプから受け取った音をスピーカーが再生できるレベルまで増幅すること。音量を上げても音質が劣化しにくく、クリアで力強いサウンドを実現します。通常、プリメインアンプは、音楽プレーヤーとパッシブタイプのスピーカー(アンプを内蔵していないスピーカー)とのあいだに接続し、音楽プレーヤーからの信号を適切に増幅して、スピーカーを駆動する役割を果たします。
扱いやすく設置スペースも小さいのがメリット
プリメインアンプは、初めてアンプを購入する方でも扱いやすいのが大きなメリットです。プリメインアンプを使用すれば、プリアンプとメインアンプという別々のコンポーネントを組み合わせる手間が省けます。そのため、アンプ同士の相性やチューニングを細かく考える必要がありません。また、プリアンプとパワーアンプを個別に購入するよりも、プリメインアンプを1台購入するほうが価格を抑えられることもポイントです。そのほかのメリットとしては、設置スペースを削減でき、配線をすっきりとまとめられることも挙げられます。これらのメリットにより、プリメインアンプはオーディオシステムに簡単に導入しやすく、オーディオビギナーやスペースに制約のある環境での使用に適しています。

一体型のため個別のカスタマイズなどができない
プリメインアンプのデメリットとして、プリアンプとパワーアンプをそれぞれ導入する場合と比べて、若干のノイズが入ることが挙げられます。また、一体型のため、プリアンプやパワーアンプ単体でのアップグレードやカスタマイズができません。一体型のプリメインアンプは、細かな音質調整やシステムのチューニングにおいては限界があり、さらなる音質や機能の向上を求める場合は、プリメインアンプを丸ごと交換する必要があります。
DAC内蔵モデルならコストを抑えることが可能
DAC(Digital to Analog Converter)とは、デジタルの音声信号をアナログに変換するための機器です。主にデジタル音源の品質を向上させるために使用されますが、DAC自体にアンプ機能はないので、単独ではパッシブスピーカーを駆動させることができません。現在登場しているプリメインアンプは、多くがDACを内蔵しています。こうしたモデルなら、DACとアンプを別々に購入する必要がなく、コストを抑えることができます。

お気に入りのプレーヤーやスピーカーと組み合わせて、好みのサウンドを実現するのがプリメインアンプの役割です。なお、プリメインアンプは重たい上に熱を発します。しっかりと安定した場所に設置し、放熱のため、プリメインアンプの上にプレーヤーなどを重ね置きしないようにしましょう。
プリメインアンプを選ぶ際のポイントとは?
最近のプリメインアンプにはさまざまな機能が備わっていますが、モデルを選ぶ際にはどのような点に注目すべきなのでしょうか。入出力端子やワイヤレス機能など、チェックしておきたいポイントについて解説します。
再生周波数帯域:ハイレゾ音源の再生には40kHz以上がおすすめ
高音質で音楽を楽しみたいなら、再生できる音の幅を示す再生周波数帯域を確認しましょう。周波数の単位は「Hz」(ヘルツ)で、数値が小さいほど低音、大きいほど高音を表します。音の解像度が高いハイレゾ音源を再生する場合は、プリメインアンプの高音側の再生周波数帯域が、40kHz以上のモデルがおすすめです。
出力:パワフルなサウンドを楽しむには100W以上あると安心
「W(ワット)」で表される出力も、プリメインアンプを選ぶ際のポイントです。プリメインアンプの出力は50W程度が一般的ですが、広い部屋でよりパワフルなサウンドを楽しみたい場合は、出力が100W以上のモデルをおすすめします。
増幅素子:音質の好みに応じて選ぶ
プリメインアンプを選ぶ際には、音楽プレーヤーからの信号を増幅させる「増幅素子」の違いもチェックしましょう。増幅素子は大きく、「ソリッドステート方式」と「真空管式」の2種類に分かれます。

ソリッドステート方式
ソリッドステート方式は、増幅素子に半導体を使用するタイプのプリメインアンプで、現在主流の方式です。ノイズが抑えめで、クリアなサウンドを楽しむことできます。迫力のある音で聴きたい方におすすめです。
真空管式
真空管式は、文字どおり真空管を増幅素子に使用するタイプのプリメインアンプです。出力は弱いものの、温かくやわらかな音を楽しむことができます。リラックスして音楽を聴きたい方におすすめです。
動作方式:AB級が一般的
プリメインアンプを選ぶ際は、動作方式も重要です。プリメインアンプの動作方式には、「A級」「B級」「AB級」「D級」の4種類があります。A級は高品質な音を、B級は出力の大きさを重視しています。また、D級は小型で効率の良い動作方式です。なお、一般的には、A級とB級の良いところを合わせたAB級を採用するモデルが多めです。
入力端子:必要に応じた入力端子が備わっているものを選ぶ
プリメインアンプは、CDやカセットデッキ、レコード、デジタルデバイスなど、多彩なデバイスで音源を再生するのに役立ちますが、それぞれのデバイスに合った適切な入力端子を備えている必要があります。
昔ながらのオーディオデバイスと接続するのに使用されているのがアナログ入力端子です。主なものとして、RCA入力端子やフォノ(PHONO)入力端子があります。CDプレーヤーやカセットデッキなどはRCA入力端子に接続しますが、レコードプレイヤーはアナログ信号が微弱なため、専用のフォノ入力端子に接続します。RCA端子とフォノ端子は、端子形状は同じなので間違えないように注意してください。なお、フォノ入力端子にはアース線を接続する端子があり、接続時にはケーブルについたアース線を接続します。
パソコンやスマートフォンなどのデジタルデバイスとプリメインアンプを有線接続する場合は、USB端子が備わっているかどうかも確認しましょう。最近では、テレビとの接続を想定してHDMI(eARC)端子を搭載したモデルも増えています。HDMI端子を利用すると、テレビの音声を高品質で再生することができます。

出力端子:ライン出力端子はモデルによって搭載数の差が大きい
出力端子は、音声信号をプリメインアンプからスピーカーやほかのオーディオ機器に送るために使われるもので、接続する機器に合った端子が搭載されているかが重要です。
一般的なプリメインアンプは、AとBの2系統を備えたスピーカー出力端子を搭載しています。これらはスピーカーターミナルとも呼ばれ、複数のスピーカーセットを切り替えて使うために利用できます。また、ほかのアンプやレコーダーなどと接続する際に使用する、ライン出力端子(RCA)というアナログのピンジャックタイプの出力端子を備えています。ライン出力端子の数はモデルによって差が大きいため、接続する機器と同じ数を搭載しているか確認しましょう。そのほか、ヘッドホンを接続するためのヘッドホン出力端子は、プリメインアンプの場合、6.3mmの標準端子を1種類備えているのが一般的です。

設置スペースとコスト:デスク上に設置できるコンパクトなモデルも
設置スペースとコストも、プリメインアンプを選ぶ際の重要な要素のひとつです。設置スペースの節約を考えるなら、小型のモデルを選びましょう。従来のプリメインアンプは大型のモデルが多かったのですが、最近はデスク上などに設置できるコンパクトなモデルが増えています。限られたスペースにもフィットするので、寝室などでも高品質な音楽を楽しむことができます。また、コストパフォーマンスを重視する方には、DACを内蔵したプリメインアンプがおすすめです。DACとアンプを別々に購入する場合よりもコストを抑えることができます。

ワイヤレス機能:パソコンなどの音源を頻繁に再生するなら便利
パソコンやスマートフォンを音源として頻繁に利用する方にとっては、BluetoothやWi-Fi接続が可能なワイヤレス機能を搭載したモデルも要チェックです。音源を再生する際に必要なケーブルを使わないため、オーディオ周りをすっきりさせることができます。

ハイレゾ対応:ハイレゾロゴマークがある機器がおすすめ
ハイレゾ音源とは、音の解像度が高く、音の繊細さや奥行き、表現力などが優れた音源です。ハイレゾ音源の性能を存分に楽しむには、ハイレゾ対応のDACを内蔵したプリメインアンプを選ぶことが必要です。ハイレゾ対応のDACを内蔵したプリメインアンプなら、ハイレゾ音源の豊かなディテールと広いダイナミックレンジをフルに活かすことができます。特に、高音の再生周波数帯域が40kHz以上のプリメインアンプを選べば、ハイレゾ音源に含まれる広範囲の周波数を正確に再現し、より豊かで細かな音のディテールを楽しめるでしょう。なお、ハイレゾ対応の機器を選ぶ際は、一般社団法人日本オーディオ協会(JAS)から付与されるハイレゾロゴマークが記載されているか確認してください。このロゴマークがついているモデルは、ハイレゾ音源の再生に適していると認定された機器です。

スピーカーとの組み合わせ:音質に大きな影響を与える
オーディオシステムの音質は、アンプとスピーカーのマッチングによっても大きく変わるため、プリメインアンプを選ぶ際は、スピーカーとの組み合わせにも注意が必要です。
スピーカーの推奨アンプ出力とプリメインアンプの出力能力を合わせたり、電気抵抗を表すインピーダンスをアンプとスピーカーで一致させたりして、プリメインアンプとスピーカーの性能を適切に組み合わせると、オーディオシステム全体のパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。


オーディオを楽しむ選択肢は、現在非常に幅広くなっています。プリメインアンプを選ぶ際は、まず「主な音源(CD・レコード・パソコン・スマートフォン・テレビなど)」、次に「デザインやサイズ」、最後に「音源の再生に必要な機能(ワイヤレス機能、ハイレゾ対応など)」という順に絞り込んでいくのがおすすめです。
なお、オーディオはケーブルによっても音質などが変わりますが、最初からケーブルを変更するのではなく、まずは付属のケーブルでそのモデルのベースとなる音を楽しむことをおすすめします。
メーカー別・プリメインアンプの特長
プリメインアンプは、さまざまなオーディオメーカーから多数のモデルが登場しています。ここではおすすめのメーカーをピックアップしてご紹介します。入門機と高級機とに分けて、代表的なモデルの特長を見ていきましょう。
入門機:オーディオビギナーにおすすめ
オーディオビギナーに安心しておすすめできる、入門機のプリメインアンプを取り扱う3つのメーカーをご紹介します。
デノン/マランツ
デノンは1910年に設立された日本のオーディオメーカーで、マランツは1953年に設立されたアメリカのオーディオメーカーです。現在は両者とも同じD&Mホールディングスの傘下にあります。
デノンとマランツは、いずれも一般的なモデルから高級モデルまで幅広いオーディオ製品をそろえ、ビギナーからベテランまでサポートするビッグブランドです。新しい技術の導入にも貪欲で、多機能な製品が多いことで知られています。
デノンのプリメインアンプは、繊細さと力強さの両立をテーマとしたシンプルな設計のモデルを多くラインナップしています。また、ハイレゾ対応の高度なDACを内蔵したモデルも展開しており、多機能で高音質であることで人気を集めています。
一方、マランツのプリメインアンプは、独特の重厚なサウンドと左右対称の美しいデザインが特長です。専用アプリを使って、SpotifyやAmazon Music、AWAなどのサブスク音源を快適に楽しむことができる、ネットワークオーディオ再生機能「HEOS(ヒオス)」に対応したモデルもラインナップしています。

ティアック
ティアックは、1958年に設立されたオーディオメーカーです。
ティアックのプリメインアンプは、DACを内蔵したモデルやUSB入力対応モデル、Bluetooth対応モデルなど、デジタル技術を駆使したモデルをラインナップしています。とりわけ、パソコンオーディオやネットワークオーディオ関連では、国内メーカー屈指の技術力を誇るのが特長です。

トライオード
トライオードは、1994年に設立された音響機器を展開するメーカーです。
トライオードのプリメインアンプは、超小型アンプから大型アンプまで、すべて真空管アンプというこだわりがあります。なお、単なる懐古趣味ではなく、新世代の真空管プリメインアンプの開発にも意欲的です。真空管独自の温かみのあるサウンドを手軽に楽しめることで人気を集めています。

高級機:上質な音にこだわりたい方におすすめ
高級機やハイエンド機と呼ばれるようなプリメインアンプを主に取り扱っているメーカーを見ていきましょう。おすすめの4社をピックアップして、代表的な製品の特長についてご紹介します。
アキュフェーズ
アキュフェーズは、1972年に設立された日本の高級オーディオメーカーの代表格といえるメーカーです。
アキュフェーズのプリメインアンプは、美しい響きと華のある表現力で知られています。音が非常にきれいで、透明感あるサウンドを求める方に向いています。
また、購入後のフォローや修理サポートも手厚く、古いモデルも世代を継いで広く使用されているのが特長です。

ラックス
ラックスは、1925年に創業したメーカーで、高級オーディオメーカーとして有名です。
ラックスのプリメインアンプは、「ラックストーン」と呼ばれる、独自の温かくたおやかな表現力で人気があります。また、高級オーディオメーカーですが、比較的お求めやすいエントリーラインもそろえています。

エソテリック
エソテリックは、ティアックの子会社として2004年に設立されたハイエンドオーディオメーカーです。
エソテリックのプリメインアンプは、基本に忠実でありながら非常に完成度の高いモデルをラインナップ。
また、さらに音質や構成部品にこだわった上位ブランドGrandioso も展開しています。

ソウルノート
ソウルノートは、元々音響機器メーカーCSRの1ブランドでしたが、2023年にハイエンドオーディオ製品に特化したメーカーとなりました。
同社は、独自の設計手法を用いた話題性の高いプリメインアンプをラインナップしています。昨今、海外市場でも非常に高い評価を受けているメーカーであり、躍動的でライブ感や存在感のある表現を得意としています。

Joshin web オーディオ担当者が厳選! おすすめプリメインアンプ
ではここで、プロの視点で厳選したプリメインアンプをご紹介しましょう。いずれもJoshin web のオーディオ担当者によるセレクトです。こちらを参考に、ご自身にピッタリのモデルを見つけてください。
- 会員様web価格 43,857円 (税込)「おひとり様1点」最短 6月23日( 月 ) 出荷2019年09月 発売◆デノン《NEシリーズ》の高音質技術を受け継ぐエントリー・プリメインアンプ
◆「繊細さと力強さの両立」を実現するために、Advanced HC シングルプッシュプル回路を搭載
◆Bluetooth 機能、PCM 192 kHz / 24 bit 対応デジタル入力、MM対応フォノイコライザー搭載 - 会員様web価格 57,024円 (税込)「おひとり様1点」最短 6月23日( 月 ) 出荷2019年04月 発売◆ネットワークオーディオ機能と音質をさらに強化した、高音質プレミアム・コンパクト・システム
◆HEOSテクノロジーを搭載した先進のネットワークオーディオ機能。DSD &ハイレゾファイル再生対応
◆最大出力60W+60Wフルバランス・デジタルパワーアンプ。パラレルBTL機能が追加された4chスピーカー出力装備 - 会員様web価格 59,400円 (税込)最短 6月23日( 月 ) 出荷2019年10月 発売◆5入力/1出力のHDMIセレクターを搭載したHi-Fiステレオアンプ
◆Wi-Fi、Airplay2、Bluetooth等の豊富なワイヤレス接続に対応 - 会員様web価格 72,540円 (税込)最短 6月23日( 月 ) 出荷2023年02月 発売◆コンパクト・多機能で人気の300シリーズプリメインアンプの最新モデル
◆HDMI(ARC)接続やMQAフルデコード対応DAC、バランス接続対応ヘッドホン出力等大幅強化
◆抵抗ラダー型アッテネーターによる高精度・高音質アナログボリューム
- ◆伝統的なデザインエレメントを受け継ぎながら、現代的な解釈により生み出された新しいハウジング
◆Hypex社製NC500スイッチングアンプモジュールを採用し、サイズの制約を超えた大出力とスピーカー駆動力を実現
◆スイッチングアンプの採用により圧倒的に大きなスペースをプリアンプのために確保。音質最優先の回路設計を実現 - ◆新世代のAdvanced UHC-MOSシングルプッシュプル増幅回路
◆超低ノイズ可変ゲイン型プリアンプ&高精度な電子ボリュームコントロール
◆LCマウントトランス&カスタムブロックコンデンサー - ◆ODNFに代わるラックスマン独自の新・増幅帰還エンジンLIFES 1.0をパワーアンプ回路に搭載
◆3段ダーリントン・パラレルプッシュプル構成によるハイパワー150W×2(4Ω)の定格出力
◆88ステップの高精細な音量調節を実現する電子制御アッテネーターLECUA - ◆ソニー独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping」の広大な音場空間により、リビングやホームシアターで臨場感のあるサラウンド体験を実現する7.1chマルチチャンネルAVレシーバー
プリメインアンプで手軽に高音質なサウンドを体感
プリメインアンプは、オーディオシステムを組むときに、高音質なサウンド体験を得るために欠かせないオーディオ装置です。昨今では、デジタル時代に対応する新たな機能を加えたモデルも増えています。また、国内には世界的に評価の高いオーディオメーカーが多数存在し、ビギナーモデルもハイエンドモデルも、それぞれ多くの選択肢があります。 ご自身のライフスタイルや環境に合わせた最適なプリメインアンプを選択し、豊かな音楽の世界を楽しんでください。