ミキサーは、背の高い容器の底についている小さなカッターを高速回転させることで食材を粉砕しながら、液体といっしょに攪拌する調理家電です。フードプロセッサーは、固形の食材を刻んだり混ぜたりするための器具ですが、ミキサーは基本的に、水分を含んだ食材を液状化することを目的としています。好きな野菜・果物でスムージーやジュースを作りたい場合や、ポタージュやスープ、ドレッシング、ソースを作りたい場合にピッタリです。

• ミキサー

ブレンダーは、スティック状の本体の先に回転するブレードを取り付けた調理家電で、食材を刻んだり、混ぜたり、つぶしたりするのに使います。据置タイプとハンディータイプがあり、日本では単にブレンダーというと、ハンディータイプを指すのが一般的です。アタッチメントを付け替えることで、混ぜる、つぶす、刻む、砕く、泡立てるなど、幅広い用途に使用でき、フードプロセッサーとよく似た機能を使うこともできます。基本的に、それほど大量ではない食材をさっと調理したり、下ごしらえをしたりするのに適した器具です。なお、英語圏では、日本でいうミキサーのことをブレンダーと呼び、ミキサーというとハンドミキサーを指します。海外メーカーの製品を購入する場合はご注意ください。

• ブレンダー
• ハンドミキサー

手動モデルのフードプロセッサーは、基本的にみじん切りにしか使用できない、シンプルなモデルです。みじん切りチョッパー、ハンディチョッパーなどと呼ぶこともあります。

• 手動モデル

電動モデルの中でも、有線タイプはラインナップが多く、コンセントに挿せばすぐに使用できるのが特長です。ただし、電源コードが届く距離でしか使用できず、コンパクトなキッチンなどでは電源コードが邪魔になることもあります。

電動モデルのコードレスタイプは、狭い調理スペースでも電源コードが邪魔にならず、コンセントの位置を気にせずに使えるのが魅力。USBケーブルで充電するタイプのものが主流となっています。ただし、充電しなければ使えないので、しばらく棚にしまっておいた場合など、すぐに使えないことがあります。また、有線タイプよりもラインナップは少なめです。

フードプロセッサーは、モデルごとに一度に調理できる「調理容量」が決まっています。食材によっても違うので、普段よく調理する食材やおおよその量に合わせて、ちょうど良い容量のものを選びましょう。ボウルやザルなどは「大は小を兼ねる」といえますが、フードプロセッサーの場合、大きい容器で少ない食材を調理しようとすると、カッターの刃が空回りしてうまくいかないことも。また、容器が大きくなると、保管するにもスペースが必要です。3～4人家族でハンバーグを作るなら肉500g程度をミンチにできるものを、赤ちゃん用の離乳食を作るのに使うなら小容量のものをという風に、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。

フードプロセッサーはモデルによって、カッターの刃が何段になっているかが違います。段数が多いほど刃が食材にふれる面積が大きく、カットにかかる時間が少ないので、効率を重視するなら刃が2段以上のモデルを選ぶのがおすすめ。刃の形状や枚数でも仕上がりは変わるので、その点もチェックしてみてください。

プラスチック製の容器は、軽量で扱いやすく、かつ洗いやすいのが特長です。透明なものが多く、仕上がりの状況を確認しながら調理ができるほか、洗っている途中に手が滑ってシンクに落としても割れにくいので安心といったメリットもあります。一方、傷やにおいがつきやすい、食材の色移りがしやすいといった点には注意が必要。持ち運びやすさを重視する方、中身を確認しながら調理したい方に向いています。

ガラス製の容器は、油汚れやにおいが落としやすく、清潔な状態を保ちやすいのが魅力。加えて、透明で中の様子を確認しやすいことや、食材の色やにおいが移りにくいといったメリットもあります。一方で、ほかの素材でできた容器に比べて重く、傷がついたり割れたりしやすいので、取り扱いにはご注意を。特に、温度差に気をつけて、熱い食材は冷ましてから入れるといった配慮が必要です。

ステンレス製の容器は、軽量で耐久性に優れているのがポイントです。熱に強く、熱い食材をそのまま調理できるので、料理の時短につながります。デメリットとしては、不透明なため調理中に中の様子が見られないこと。蓋が透明のものや窓がついたモデルなら、ある程度中の様子を知ることはできますが、全体の仕上がりまでは、ほかの素材でできた容器よりも把握しにくいでしょう。耐久性と手入れのしやすさを重視する方におすすめです。

トライタンとは、医療器具を製造するイーストマン社が開発した、「コポリエステル樹脂」という合成樹脂素材のことです。軽量で、ガラスのような透明度と高い耐久性、耐熱・耐冷性を備えた、使い勝手の良い素材です。デメリットらしいデメリットはありませんが、新しい素材であるため、まだ採用しているモデルは少ないといえます。

フードプロセッサーの基本的な機能は、「刻む」「混ぜる」ですが、アタッチメントを付け替えることで、スライスや千切りといった特定の切り方や、「おろす」「こねる」「泡立てる」といったことも可能になります。付属するアタッチメントは製品ごとに違うので、フードプロセッサーをどんな風に使いたいのかを考えて、必要なアタッチメントがそろったものを選びましょう。ただし、アタッチメントが充実しているものは価格も上がるため、必要な機能を見極めるのがポイントです。

夜遅い時間にフードプロセッサーを使うことが多い場合は、静音性能も気にしたいところです。空気清浄機などと違い、騒音レベルが表示されているモデルは多くはありませんが、中には「40％静音」などと表記されているタイプもあります。静音設計でない機種の場合は、フードプロセッサーの下に防振ゴムマットや厚手のタオルを敷くと、多少の振動や音を抑えられることがあります。

フードプロセッサーは、使用するたびに洗わなくてはいけないので、洗いやすさも重要なポイントになります。パーツの数が少なく、凹凸が少なくてシンプルな形状のもの、カッターやアタッチメントの取り外しが簡単なものほど洗いやすいので、チェックしてみてください。洗いやすいものほど、手軽に使いやすいモデルといえるでしょう。また、食器洗い乾燥機で洗えるタイプかどうかも要確認です。

フードプロセッサーは、使わないときキッチンのシンク下や戸棚に置いておくことになるので、収納のしやすさもチェックポイント。付属のアタッチメントを本体に収納できるタイプは、コンパクトにまとまって片付けやすいのでおすすめです。また、電源コードがまとめられるタイプだと、調理中にコードが邪魔になりません。

フードプロセッサーには鋭い刃が使われているので、安全機能も大切です。パーツが正しくついていない場合や、蓋がしっかり閉まっていない場合は作動しない、食材を入れすぎている場合は自動停止するといった機能があると安心です。特に、小さなお子様やペットがいる場合は、万が一の危険を防ぐためにも安全機能についてチェックしておくのがおすすめです。

日本を代表する大手家電メーカーのパナソニック。生活家電から照明器具、パソコン、住宅設備までさまざまな製品を開発・製造しており、キッチン・調理家電も幅広く手掛けています。
同社のフードプロセッサーは、「刻む、すりつぶす、混ぜる」に対応したナイフカッターを基本として、ナイフカッターだけのもの、3種のカッターを搭載したもの、4種のカッターを搭載したものの3タイプをラインナップ。すべて食器洗い乾燥機対応で、調理後の容器やカッターも丸洗いできるのが特長です。余ったコードは底に巻き付けられるなど、使いやすい設計になっています。容器や蓋、ナイフカッター、アタッチメント等は別売りもあり、後から買い足したり、買い替えたりすることも可能。使い勝手の良さを重視し、機能性とメンテナンス性のどちらにもこだわりたい方におすすめです。

• パナソニック

タイガーは、日本を代表する魔法瓶メーカーである、タイガー魔法瓶株式会社のブランド名。水筒から電気ケトル、炊飯器まで、さまざまな調理器具を開発・製造しています。
同社のフードプロセッサーは、軽くて丈夫なステンレス製容器とトライタン製容器のモデルをラインナップ。ステンレス製モデルは最大650gと、4人分のハンバーグのたねを一度に作れる大容量・ハイパワーがポイント。3～4人分の料理を作ることが多く、多機能なフードプロセッサーをお探しの方におすすめです。
トライタン製モデルは、最大500gのハンバーグのたねを作ることが可能と、こちらも大容量。なお、運転音を40％カットした静音設計です。また、カップや蓋は食器洗い乾燥機に対応しており、丸洗い可能。どちらも余った電源コードをすっきり収納できるコードリールとなっています。

• タイガー

テスコムは、日本の中堅家電メーカーで、ドライヤーやヘアーアイロンなどのヘアケア製品のほか、ミキサーやフードプロセッサーといったキッチン家電を手掛けています。
同社のフードプロセッサーは、ハンバーグ4個分が一度で調理できる大容量タイプとハンバーグ2個分のコンパクトタイプをラインナップ。どちらも、アタッチメントをすべて容器内に収納できます。シンプルで操作性が良く、コストパフォーマンスも高いことから、初めてのフードプロセッサーとしても人気があります。また、一度の充電で約40分間連続使用できる充電式コードレスタイプも、アタッチメントの充実度や機能は、有線のコンパクトタイプと変わりません。電源コードを気にせず使えるタイプが欲しい方にはこちらがおすすめです。

• テスコム

フードプロセッサーに高温の食材を入れると、吹きこぼれや容器破損の原因になります。上限温度は容器の材質によっても違いますが、多くは40～50℃程度です。カタログや商品のウェブサイト、取扱説明書などに記載されているので必ずチェックし、上限温度以上の食材は入れないようにしましょう。

フードプロセッサーには、調理できない食材があります。カッターやアタッチメントの種類によって違いはありますが、基本的に下記のような食材は調理できません。

フードプロセッサーは、食材ごとに一度に調理できる最大量と最低量の目安があります。多すぎるとカッターが回りきらずにストップしてしまい、少なすぎると空回りしてうまく調理できません。カタログや商品のウェブサイト、取扱説明書の記載をチェックし、規定量の範囲で使いましょう。