近年、東北や北海道などの寒冷地でも夏は真夏日が続くようになり、これまでクーラーがなかった一般家庭にも広くエアコンが設置されるようになりました。その結果、これまで冬の暖房は石油ファンヒーターが主流だった地域でもエアコンを利用するケースが増え、各メーカーから寒冷地仕様の暖房性能を搭載したエアコンが登場しています。
寒冷地仕様と一般仕様のエアコンの大きな違いは、室外機にあります。室外機には、外気から熱を集めるための熱交換器と、集めた熱エネルギーを圧縮するためのコンプレッサーが搭載されていますが、寒冷地仕様のものは、低い気温から熱を集めるためにこれらが大きく、よりパワフルなものが搭載されています。そのため室外機が大きく、さらに寒冷地特有の雪や凍結防止対策のための工夫がされています。
室内機の見た目は、一般仕様のものとほとんど変わりません。製品価格は一般向けのエアコンより高くなりますが、電気代は一般的なエアコンと変わりません。
寒冷地向けのエアコンは、外気温がマイナス10℃以下になる地域におすすめです。また、外気温がそこまで低くならなくても、関東や九州、中国地方の日本海側など気温が0℃前後で湿度が高い地域では、一般的なエアコンでは霜取り運転になりやすく暖房効率が悪いため、寒冷地向けがおすすめです。

エアコンの適用畳数の目安は、使用する部屋よりも少し余裕をもって選ぶと安心です。
適用畳数は、冷房では10畳対応でも暖房では8畳となるなど、冷房より暖房の方が畳数が少なくなるモデルがあります。さらに適用畳数は、家屋の作りが木造と鉄筋で異なるので注意しましょう。

エアコンは、冷房運転より暖房運転の方が消費電力が多いため、暖房をよく使用する場合は、電気代節約のために省エネタイプがおすすめです。エアコンの消費電力は、商品ページ「スペック」に記載されているのでチェックしましょう。
また、１年を通して冷暖房を使った場合の消費電力量「期間消費電力量」を目安にしてもよいでしょう。これは東京をモデルに試算されているため、実際に使用する地域やエアコンの使用状況などによって変動するので注意してください。

エアコンの暖房能力は、「kW（キロワット）」の単位で表される数値をチェックしましょう。例えば同じ適用畳数のモデルであっても、kW数が大きいほど暖房能力が高く、パワフルです。
能力数値は、例えば、「能力2.5kW（0.3～5.7）」のように記載されています。これは、そのエアコンが安定して出力できるパワーが2.5kW、最小時の能力が0.3kW、最大が5.7kWということです。最小値が小さいほど細かな温度調整ができ、最大値が大きいほどパワフルに部屋を一気に暖めることができるため、この数値差が大きいほど能力が高いということになります。
kW数が大きくパワフルな製品ほど消費電力が大きく電気代がかかるのでは、と気になるかもしれませんが、一般的にkW数の高いエアコンほどハイエンドクラスの製品で、多くの場合で高い省エネ性能を持ち合わせています。
省エネ性能は、製品の「省エネラベル」で簡単に確認することができます。省エネラベルの星が4～5つある製品なら、パワフルに部屋を暖めることができ、さらに高い省エネ性能の製品ということになります。
また、寒冷地や寒い冬にエアコンを使用する場合は「低温暖房能力」をチェックしましょう。低温暖房能力とは、外気温がより低いときの暖房能力を指します。通常、エアコンの暖房能力は外気7℃／室温20℃のときの能力を表示していますが、「低温時暖房能力」は外気温2℃／室温20℃のときの能力を示し、数値が大きいほどパワフルなエアコンということになります。
これらの項目も商品ページ「スペック」に記載していますので、エアコンを選ぶ際にご活用ください。

人感センサーは、三菱の「ムーブアイ」、日立の「くらしカメラAI」など、各メーカー上位モデルほど高性能なセンサーを搭載しています。

冷暖房をしながらお部屋の空気がきれいになる、空気清浄機能が優秀なエアコンを紹介します。

効率よく冷暖房運転ができる省エネモデルなら、電気代の節約になります。省エネ基準達成率は、★の数でチェックできます。