ハンディ扇風機は、なぜここまで人気アイテムとなったのでしょうか。その理由としてまず挙げられるのが、片手で使用できる便利さです。うちわや扇子よりもスマートで、あおぐ必要もありません。また、コンパクトなのでバッグにしまってもいいですし、ネックストラップで首から下げても負担になりません。街を歩きながら、スポーツの後に、キャンプやフェス、レジャーシーンなど、さまざまな場面で活躍します。

さらに、おしゃれでかわいい見た目の製品が多いのもポイント。当初は、流行に敏感な若い女性のあいだで、一気に広まりました。価格が数千円程度で、プレゼントとして使いやすいのも見逃せません。センスが良く使いやすいハンディ扇風機は、年齢・性別を問わずいろいろな方に喜んでもらえるでしょう。

ハンディタイプ（手持ちタイプ）の扇風機は、最もスタンダードなモデルです。回転する羽根の下に持ち手がついていて、片手で握って使用します。ネックストラップで首から下げられるものや、カラビナ付きでベルトやバッグにぶら下げられるもの、持ち手の部分がスタンドとなり、卓上に置いて使用できるモデルなどもあります。サイズがコンパクトなので、バッグに入れて気軽に持ち運べるのがポイント。また、片手で握って使用するので、顔や首元、シャツの中など、風を送りたいところに直接向けて使用するのが簡単です。

• ハンディタイプ
• 卓上タイプ

首掛けタイプは、首の周りに装着して使用するハンズフリーな扇風機です。ネックファンタイプ、ウェアラブルファンとも呼ばれます。ネックレスのように首に掛けて使用することで、送風口から吹き出した風が、顔や首の周囲を涼しくしてくれます。一番のメリットは両手が自由に使えること。髪の毛の巻き込みが気になる方は、回転する羽根がないタイプもあります。

• 首掛けタイプ

クリップタイプは、どこにでも挟んで固定できるクリップがついているのが特長。ズボンのベルトループや、バッグの持ち手などにつけて携帯することができます。また、ベビーカーの日よけ部分や抱っこ紐にセットすることで、両手で赤ちゃんのお世話をしながら、風を送ってあげられるのもポイントです。

• クリップタイプ

ハンディ扇風機は、小さいほど携帯性が優れています。バッグにさっと入れておける大きさであれば、どこにでも気軽に持ち運ぶことが可能です。中には、ポケットに入るくらいの大きさや薄さのモデルもあります。ただし、コンパクトなモデルの場合、風の強さが気になるところ。あまりに小さいモデルですと、十分な風力・風量が得られず、持ち歩く意味がありません。

そこで重要なのが、大きさよりも持ち運びしやすいかどうか。例えば、ハンディタイプならネックストラップで首から下げたり、カラビナでベルトやバッグにぶら下げたりすれば、わざわざバッグにしまわなくても持ち運びは簡単です。携帯性が優れていれば、ちょっと大きめでも風量の強いモデルのほうが快適に過ごせるでしょう。なお、首掛けタイプは装着したまま出掛けることが可能ですが、ずっとつけっぱなしという方は少ないので、こちらもバッグなどにしまいやすいものがおすすめです。

実際に屋外で使って涼しいかどうかは、ハンディ扇風機を選ぶときに最も気になる点です。最近のハンディ扇風機は、各メーカーともモーターや羽根の機構に工夫をこらし、十分な風の強さを実現できるようになっています。ですが、風の強さが同じでも、風があたる面積が違うと涼しさは異なります。

一般的にファンの部分が大きい（ファンの幅が広い）ほど風が広範囲に広がり、ファンの部分が小さい（ファンの幅が狭い）ほど風が狭い範囲に集中する傾向があります。顔や首全体に風を送りたいのか、首元やシャツの中などピンポイントに風をあてて涼みたいのか。好みはありますが、ハンディ扇風機の場合は風のあたる範囲が広いほうが涼しさを感じやすいでしょう。

ハンディ扇風機は、動作音の静かさもチェックしておきたいポイントです。特に、首掛けタイプは耳のそばで使用するため、音がうるさいと気になってしまいます。比較的静音性が高いのは、直流電源で羽根を動かすDCモーターを搭載しているモデルです。DCモーター搭載モデルは、風力を最大にしなければ動作音をかなり抑えることができ、省エネ性にも優れているという特⾧があります。

また、羽根の構造などを工夫して静音設計をうたっているモデルもあります。ですが、静音モデルであっても、強風にすればどうしても音がうるさくなってしまうのは仕方がありません。なお、静音性をうたっているモデルは、メーカーのウェブサイトやカタログなどに、動作音の騒音レベルを記載しているケースがあります。音の大きさを表す単位としてdB（デシベル）が使用されていますが、動作音が30dB以下のモデルならまずまず静か、20dB以下ならかなり静かなモデルといえるでしょう。

充電式のハンディ扇風機の多くが、本体にリチウムイオン電池を内蔵しており、USBケーブルで接続して充電します。リチウムイオン電池の充放電可能回数は300～500回程度といわれており、ハンディ扇風機ではほとんどの場合、交換はできません（交換できるモデルもあります）。また、最近のAndroidスマートフォンやパソコンに搭載されているUSB端子は、「USB Type-C」が一般的ですが、ハンディ扇風機の中には、「Micro USB Type-B（Micro-B）」端子を採用しているものがあります。充電用のケーブルはハンディ扇風機に付属しているので、通常使用する分には問題ありません。ただし、スマートフォンなどのケーブルを流用して充電をしようとしても、端子形状が違って使えないことがありますので、購入前にきちんと確認することをおすすめします。

乾電池式のハンディ扇風機は、電池を取り替えればいつでもどこでも使えるという気楽さがあります。外出先で電池切れになったとき、充電式だと充電が終わるまで使用できませんが、乾電池式なら乾電池を購入・交換すれば、使い続けることができます。また、リチウムイオン電池を搭載していない分、本体価格がお値頃な傾向があります。停電時や災害時でも、乾電池があれば使用できるのも魅力です。

• 単3乾電池
• 単4乾電池

最近のハンディ扇風機は、風量を調節できるモデルが多くなっています。中には5段階といった細かい調整ができるモデルや、風に強弱をつけるリズム風が選べるモデルもあります。暑さや動作音の大きさなど、状況に合わせてこまめに調整できると便利です。

シンプル、おしゃれ、かわいいなど、デザインのバリエーションが多いのもハンディ扇風機の魅力です。特にハンディタイプは、さまざまなデザインのモデルがそろっています。常に持ち歩くものだけに、お気に入りのモデルを手に入れることができれば、毎日の生活がより楽しくなるでしょう。

ハンディ扇風機はサッと取り出して使うものだけに、操作方法がわかりやすく、ボタン類が押しやすいかどうかも大事なポイントです。また、簡単に電源が入るモデルだと、バッグに入れたときに誤作動してしまうことがあります。ロック機能が備わっているモデルなら安心でしょう。そのほか、ハンディ扇風機のタイプ別にチェックすべきポイントは異なります。ハンディタイプならグリップが握りやすいか、卓上でも使えるタイプなら置いたときに安定感があるか、首掛けタイプなら着け外しがしやすいかなど、使用シーンを思い浮かべながらチェックしてみてください。

送風以外のさまざまな機能がプラスされたハンディ扇風機も増えています。例えば、モバイルバッテリーとしても使えるモデル。急にスマートフォンの充電がなくなってしまったときなどに役立つ便利機能です。また、タンクに水道水を入れることで、風といっしょに細かなミスト（霧）を放出して、涼しさをアップしてくれるミストファンもあります。

LEDライト付きのハンディ扇風機は、暗い所で照明代わりに…というよりも、カラフルなライトを点灯させて、夜のお祭りやフェスなどで使うと楽しいという要素が強いです。ほかにもアロマ機能やミラー（鏡）付き、Bluetoothスピーカー搭載など、さまざまなモデルがリリースされています。ご自身が使用する場面に合う機能を持つモデルを、探してみてください。

ライフオンプロダクツは、各種家電製品や生活雑貨を販売している企業です。ハンディ扇風機としては、手持ち、卓上、クリップ、ベルト、ストラップという5つの使い方ができるモデルのほか、マスクに挟み込んで使用することで、マスクの中を快適にする「マスキュレーター」など、一風変わったさまざまなモデルをリリースしています。

トレードワンは、生活雑貨や日用雑貨、アイディア雑貨などを扱う製造・総合商社です。ハンディ扇風機は、ベーシックなハンディタイプやクリップタイプ、カラビナ付き、首掛けタイプなどラインナップが豊富。中には、ミストを噴射できるキューブタイプや、ベルトに装着するベルトファン、冷却チップとツインファンを装備したハイブリッドネッククーラーなどもそろえています。ユニークなアイディアが光るモデルが多く、革新的なモデルをお探しの方におすすめのメーカーです。

• トレードワン

エレスは、生活家電、雑貨、美容、文具などの開発や輸入販売を手掛けている企業です。カラビナ付きのコンパクトファンや、冷却プレート付きのミニハンディファン、缶のような見た目の首掛け可能なファンなど、オリジナリティあふれるモデルがそろっています。

• エレス

充電式のハンディ扇風機の動作時間は、バッテリー容量と動作モードによって変わります。外出先で電気がなくなり止まってしまうことがないよう、ご自身の使い方だとどれくらいの時間動かすことができるか、把握しておきましょう。

2,000mAhのバッテリーを搭載したモデルなら、フル充電の状態で3～10時間程度、5,000mAhなら20時間程度連続稼働としているモデルもあります。ただし、風量を強くするほどバッテリーの減りは早くなるもの。バッテリー残量は、本体のランプ表示でわかるようになっているのが一般的ですが、中には残量を％表示できる液晶パネルを搭載したモデルもあります。なお、フル充電できるまでの時間は3～5時間程度というモデルが一般的です。最大連続動作時間と充電時間は、取扱説明書などに記載されているので、メーカーのウェブサイトやカタログなどで、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

乾電池式の場合は、単三電池を4本使うモデルで、最大連続動作時間は3～7時間程度というのが目安。ただし、電池残量が少なくなるとパワーが落ちて風も弱くなり、回っていても涼しさを感じにくくなることがあるので、予備の電池を持っておくと安心です。

• 単3乾電池

充電式のハンディ扇風機に搭載されていることの多いリチウムイオン電池は、落下させるなどして強い衝撃を与えると、最悪の場合、破裂することがあります。扱いには十分注意をして、ストラップなどがあればきちんと装着することをおすすめします。また、過充電や電池部分の圧迫、炎天下での⾧時間使用、水没などにもご注意ください。そのほか、充電しながらの使用は、充電池の発熱や劣化が早まる原因となるので行わないようにしましょう。また、カラビナ付きやクリップ式のハンディ扇風機をベビーカーに設置するときは、安全のためにお子様の手が届かない場所に取り付けてください。羽根が露出していないハンディ扇風機なら、なお安心です。

ハンディ扇風機はすぐに使える手軽さが魅力。「うわ、暑い」と感じてから、バッグを開けて中をゴソゴソ探していては、見つけ出すまでに汗だくになってしまうかもしれません。バッグの取り出しやすいポケットに入れたり、ネックストラップで首から下げたり、カラビナでベルトループやバッグの紐に取り付けたりするなど、すぐに使えるように身につけておきましょう。

また、一般的なハンディ扇風機は飛行機内に持ち込めます。旅行や出張などで飛行機に乗るときは、ハンディ扇風機を身につけたまま搭乗可能です。なお、リチウムイオン電池が内蔵されたハンディ扇風機は、飛行機の預け荷物（受託手荷物）にすることができないのでご注意ください。