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洗濯機の掃除方法は?手順やきれいに保つコツを徹底解説

洗濯機の掃除方法は?手順やきれいに保つコツを徹底解説

2024.12.26[更新]

日々の生活に欠かせない家電製品のひとつが洗濯機です。汚れた衣類をきれいにしてくれますが、実は見えない所に汚れが溜まりやすく、定期的な掃除が必要です。ここでは、洗濯機が汚れる原因と定期的な掃除の方法や手順、洗濯機をきれいに保つコツなどについて解説します。

担当者
青汁

Joshin web 家電担当者「青汁」が、洗濯機の掃除のポイントを紹介いたします!

洗濯機が汚れてしまう原因とは?

洗濯機は汚れた衣類をきれいにする家電製品ですが、洗濯機自体が汚れていると、その役目をきちんと果たすことができません。まずは、洗濯機の主な汚れとその原因についてご紹介しましょう。

洗濯機が汚れてしまう原因とは?

石鹸カス

石鹸カスとは、洗濯用洗剤や柔軟剤などの溶け残りのことです。洗濯用洗剤には粉末状や液状などの種類がありますが、いずれも洗濯時に溶け残ってしまうと石鹸カスとなります。また、洗剤投入口のある洗濯機では、投入口に洗剤や柔軟剤が溶け残ってこびり付いてしまっていることもあります。石鹸カスは、カビや雑菌の養分にもなりかねないので、残らないように注意したい汚れです。

カビ

カビは、洗濯機にこびり付いた汚れを栄養源として繁殖します。カビが増えると、せっかく洗った洗濯物にカビの汚れがつくほか、洗濯機や洗濯物の異臭の原因にもなります。洗剤投入口をはじめ、洗濯槽の裏側など、目につきにくい所で繁殖しやすいため、気づいたときには大繁殖していることも。 カビの発生を防ぐには、細部まで確認することと、定期的な掃除を欠かさないことが重要です。

水アカ

水アカは、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル成分が、少しずつ蓄積してできる汚れです。水アカそのものに害はありませんが、放置すると石のように固くこびり付いた汚れになります。そうなると取り除くのが難しいだけではなく、雑菌やカビが繁殖しやすくなり、嫌なにおいの原因にもつながります。石鹸カスやカビと同様、早めに取り除くのがおすすめです。

ほこり

ほこりは洗濯機の中ではなく、外側に積み上がっていく汚れです。洗濯機と壁との隙間、洗濯機底面と洗濯パンのあいだなどに蓄積されていきます。 掃除機のホースが届きにくい場所ですが、早めに対処しておきたいところです。

衣類の汚れ

衣類などの洗濯物には、汗や皮脂、食べこぼしや外出時についた泥汚れ、衣服の毛玉や繊維くず、ポケットに入り込んでしまったほこりなど、さまざまな汚れがついています。これらがすべて、洗濯機の中に入り込み、汚れとなってこびり付いてしまうのです。

洗濯機を掃除しないとどうなる?

洗濯機の汚れは、目に見える場所だけではなく、気づきにくい場所にもつきます。こうした汚れを放置すると、さまざまなトラブルにつながりかねません。 ここでは、洗濯機を掃除しないことで起こるトラブルについて、ご紹介しましょう。

カビや雑菌が洗った衣類に付着する

洗濯機を掃除しないと、洗濯機に残った汚れによって繁殖したカビや雑菌が、洗濯機の中でそのまま衣類に付着します。カビや雑菌が衣類につくと、そこでさらに繁殖し、嫌なにおいの原因となります。

カビや雑菌が洗った衣類に付着する

洗濯機の不具合や故障の原因になる

洗濯機を定期的に掃除しないと、不具合や故障の原因となります。洗剤投入口に溶け残った洗剤を放置すると、洗剤が十分に洗濯槽に投入されず、洗濯能力が低下するおそれがあります。また、洗濯槽などに残ったカビが、洗濯機自体の異臭の原因となることも。 洗剤・柔軟剤の投入口に汚れが溜まってしまうと、洗剤や柔軟剤が洗濯槽に投入されず、きちんと洗濯できないというトラブルにもなります。そのほか、排水フィルターにゴミが溜まってしまうと、排水に時間がかかるだけでなく、やがては排水不良につながりかねません。

洗濯機の不具合や故障の原因になる

電気代が高くなる

洗濯機を定期的に掃除しないと、電気代が高くなるおそれがあります。例えば、乾燥機能が搭載されている洗濯機には、乾燥時に発生する糸くずやごみを取り除く、乾燥フィルターがついています。この乾燥フィルターを定期的に掃除しないとフィルターが目詰まりし、十分な量の温風を送ることができないため、衣類が乾きにくくなります。すると乾燥時間が⾧くなり、時間のロスになるだけでなく、余計な電気代がかかることになるのです。

電気代が高くなる

洗濯槽の掃除に使えるクリーナー

洗濯槽の掃除には、塩素系と酸素系の洗濯槽クリーナー、そして重曹が使用できます。それぞれ特⾧が異なるので、状況に応じて使い分ける必要があります。なお、塩素系と酸素系の薬剤を混合すると有毒ガスが発生し、大変危険です。塩素系のクリーナーには、容器に「まぜるな危険」と大きく表示されています。「まぜるな危険」と書かれたクリーナーは、絶対にそのほかの薬剤と同時に使わないでください。

塩素系クリーナー

塩素系クリーナーは、殺菌力・洗浄力ともに強力な洗剤で、主成分は次亜塩素酸です。頑固な汚れにも強く、繁殖している雑菌やカビを除去します。また、消臭効果も高いのが特⾧です。ただし、洗浄力が強いため、肌や衣類に対する刺激も強くなります。掃除で使用する際には、ゴム手袋などで手を保護しておくことと、掃除の後は十分にすすぎ洗いをすることを心掛けてください。なお、専用の洗濯槽クリーナーではなく、塩素系漂白剤でも代用可能です。

塩素系クリーナー

酸素系クリーナー

酸素系クリーナーは、塩素系クリーナーに比べて肌への刺激が少なく、ツンとしたにおいもないので、使いやすいのが特⾧です。主成分は、過炭酸ナトリウムで、水に溶かすと発泡し、泡で汚れをはがし落とします。 ただし、塩素系クリーナーに比べると洗浄力はマイルドで、洗濯槽掃除には数時間放置する必要があります。また、発泡力が強いため、泡もれや排水異常を起こしかねないとして、洗濯機によっては使用できないこともあります。お使いの洗濯機の説明書をご確認ください。なお、専用の洗濯槽クリーナーではなく、酸素系漂白剤でも代用可能です。

酸素系クリーナー

重曹

重曹は、炭酸水素ナトリウムを主成分とした、弱アルカリ性の粉末です。料理にも使われる素材で、安全性の高さが特⾧です。水分にふれると発泡する性質があり、酸性の汚れを中和して落とす洗浄剤の働きを持ちます。 ただし、塩素系クリーナーや酸素系クリーナーよりも殺菌力・洗浄力は控えめで、⾧時間のつけ置きが必要です。また、水に溶けにくいため溶け残りが発生する可能性があるとして、洗濯機によっては使用できないこともあります。お使いの洗濯機の説明書をご確認ください。

重曹

自分でできる洗濯機掃除の頻度と手順

洗濯機は、精密部品の多い家電製品です。そのため、自分で掃除できる箇所はあまり多くはありません。 ですが、掃除できる部分だけでもきれいにすることで、⾧く快適に使用できます。 ここでは、ご自身でできる洗濯機掃除の箇所と掃除の頻度のほか、掃除に必要な道具や手順についてご紹介します。

洗剤投入口ケースとフィルターの掃除:1〜2ヵ月に1回

洗剤や柔軟剤を入れる洗剤投入口は、溶け残った洗剤や柔軟剤が固まり、石鹸カスとしてこびり付きやすい箇所です。そのため1〜2ヵ月に1回度程度、掃除をするのがおすすめ。また、比較的目視しやすい箇所でもあるので、汚れに気づいたときに都度掃除をするのもいいでしょう。
現在の洗濯機の多くのモデルは、洗剤投入口のケースが取り外し可能です。ケースをきれいにするだけでなく、ケースを外した後の本体側も確認して、汚れがついている場合は除去してください。また、洗濯機のフィルターには、洗濯中に浮かんだ繊維ゴミを取り除く糸くずフィルター、乾燥時の糸くずを取り除く乾燥フィルター、ゴミや汚れをそのまま配水管に流さないための排水フィルターなどがあります。糸くずフィルターと乾燥フィルターは洗濯のたびにゴミを取り除き、排水フィルターは1〜2ヵ月に1回は掃除をするのがおすすめです。

洗剤投入口ケースとフィルターの掃除

洗剤投入口ケースとフィルターの掃除に必要なもの

・古い歯ブラシ

・古い新聞紙数枚

洗剤投入口ケースとフィルターの掃除手順

1. 洗剤投入口からケースを取り外し、ゴミがあれば取り除く

2. ケースが細かいパーツに分かれている場合は分解し、40〜50℃程度のお湯に浸けて、汚れをやわらかくする

3. 古い歯ブラシで細かな部分をこすり洗いする

4. ケースを外した洗濯機本体側にも汚れがこびり付いている場合は、古い歯ブラシでこすって落とす

5. 糸くずフィルター、乾燥フィルター、排水フィルターを洗濯機から取り外して、ゴミをかきとる(排水フィルターは汚れがヘドロ状に固まっていることがあるので、古い新聞紙を敷いた上で作業する)

6. 乾燥フィルターは、ゴミを取り除いた後に水洗いし、完全に乾かしてから洗濯機に取り付ける

洗剤投入口ケースとフィルターの掃除:1〜2ヵ月に1回

洗濯槽の掃除:1〜2ヵ月に1回

洗濯槽は、裏側の見えない場所にカビが繁殖することが多いパーツです。これを放置すると、はがれ落ちたカビが洗濯槽内に入り込んで衣類に絡みつき、汚れやにおいの原因になる可能性があります。そのため、1〜2ヵ月に1回程度のこまめなお掃除が必要です。 なお、塩素系クリーナーを使用する場合と、酸素系クリーナーまたは重曹を用いる場合とでは掃除の手順が異なります。

塩素系クリーナーを使った洗濯槽の掃除

塩素系クリーナーを使った洗濯槽の掃除に必要なもの

・塩素系クリーナー(塩素系漂白剤でも代用可能)

塩素系クリーナーを使った洗濯槽の掃除の手順

1. 洗濯槽に必要量の塩素系クリーナーを投入する

2. 満水になるまで水を入れて、通常の洗濯と同様に洗濯機を回す(「洗濯槽洗浄コース」機能のあるモデルは同コースを選択する)

3. 洗浄とすすぎが終わったら洗濯機の蓋を開け、内部を乾燥させる

洗濯槽の掃除:1〜2ヵ月に1回

酸素系クリーナー・重曹を使った洗濯槽の掃除

酸素系クリーナー・重曹を使った洗濯槽の掃除に必要なもの

・酸素系クリーナー(酸素系漂白剤でも代用可能)または重曹(1カップ200g)

・ゴミすくいネット

酸素系クリーナー・重曹を使った洗濯槽の掃除の手順

1. 糸くずフィルターを外し、洗濯槽にぬるま湯または水を満水まで注入する(ドラム式の場合は、ドアを開けてもこぼれない程度まで注水する)

2. 酸素系クリーナーまたは重曹を洗濯槽に入れ、10分程洗濯機を回す

3. そのまま4〜6時間ほどつけ置きする

4. つけ置き後、5分ほど洗濯機を回す

5. 浮いてきた汚れをゴミすくいネットで取り除く

6. 「4」〜「5」の作業を、ゴミが浮いてこなくなるまで繰り返す

7. 糸くずフィルターをセットして、洗濯、すすぎ、脱水までの通常運転を行う

8. 糸くずフィルターに溜まったゴミを取り除く

洗濯槽の掃除:1〜2ヵ月に1回

洗濯パンの掃除:1〜2ヵ月に1回

洗濯機がのっている、大型のトレイのようなものが洗濯パン(防水パン)です。洗濯パンと洗濯機との隙間はほこりや髪の毛が溜まりやすく、汚れが目立つ部分です。定期的に掃除して、清潔に保ちましょう。

洗濯パンの掃除

洗濯パンの掃除に必要なもの

・掃除機

・針金ハンガー

・ストッキング

・雑巾

洗濯パンの掃除手順

1. 掃除機で、洗濯パンの上の汚れをできるだけ吸い取る

2. 針金ハンガーにストッキングをかぶせて「ほこり取り棒」を作る(ハンガーを縦方向に引っ張って菱形に変形させると、より広範囲のゴミを取り除くことができる)

3. ほこり取り棒を洗濯パンと洗濯機のすき間に差し込み、前後左右に動かす(ストッキングの静電気で、ほこりが吸い寄せられる)

4. 排水口の周りを拭き掃除する

<洗濯パンの掃除に必要なもの>

そのほかの箇所の掃除

ほかにも、洗濯機には自分で掃除できる箇所があります。例えば、洗濯槽の蓋の裏側やフチのパッキンについた汚れは、雑巾で丁寧に拭き取ってください。特にドラム式洗濯機の場合、ドア部分のパッキンが水漏れしないように複雑な形状をしています。拭き残しのないよう、細かい部分まで丁寧に掃除しましょう。また、洗濯槽のフチなどの汚れは、古い歯ブラシでこすり洗いをするのがおすすめです。そのほか、洗濯時におふろの残り湯を使用している場合には、つけ置き洗いをして、風呂水の吸水ホースの中まできれいにします。仕上げに、洗濯機全体を固く絞った雑巾で拭き上げてください。

なお、洗濯機には精密なパーツが多くあります。無理に自分で掃除をすると故障や不具合の原因にもなりかねません。どうしても汚れが気になる場合や、掃除の方法がわからない場合には、プロのクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。

そのほかの箇所の掃除

洗濯機をきれいに保つコツ

洗濯機を定期的に掃除することで、本来の機能や性能を発揮しやすくなります。また、日常の使い方にちょっと注意することで、掃除をした洗濯機をきれいに保つことも可能です。ここでは、洗濯機をきれいに保つコツをご紹介します。

洗濯機の蓋は開けておく

洗濯機を使わないときは洗濯機の蓋を開けておきましょう。洗濯が終わった後に蓋を閉めると、洗濯槽内に湿気が充満して、カビの繁殖を後押しすることにつながりかねません。洗濯機の蓋は、基本的に開けたままにしておき、洗濯するときだけ閉めるようにすると、カビの発生や繁殖の防止に役立ちます。ただし、小さなお子様やペットがいる場合など、洗濯機の蓋を開けたままにしておくことが難しい場合もあります。そうしたときは掃除の頻度を高め、カビ対策をしっかり行ってください。また、洗濯槽乾燥モードを搭載したモデルは、内部をしっかり乾燥させることができるので、活用することをおすすめします。

洗濯機の蓋は開けておく

洗濯槽に汚れた衣類を放置しない

洗濯槽に汚れた衣類を放置すると、汚れの原因となります。洗濯機を脱衣カゴ代わりに使っている方もいるかもしれません。ですが、脱いだ服には汗や汚れ、皮脂のほか雑菌などが含まれています。そうした汚れを洗濯機の中に⾧時間放置することで、カビや雑菌が繁殖しやすくなるのです。洗濯機をきれいに使うためには脱衣カゴを用意し、脱いだ服はそこに入れるようにすることをおすすめします。洗濯する直前に洗濯機に移すようにすることで、洗濯機の汚れを少しでも抑えることが可能です。

洗濯槽に汚れた衣類を放置しない

洗剤・柔軟剤の使用量を守る

洗剤や柔軟剤は、洗濯物の量に対して適量使用することも、洗濯機をきれいに保つコツのひとつです。洗剤や柔軟剤を多めに入れると、溶け残った洗剤や柔軟剤がさまざまなところに残り、石鹸カスや汚れとなってしまいます。毎日の洗濯物の量と水量、それに適した洗剤と柔軟剤の量をきちんと確認し、使用量を守ることが大切です。また、洗剤自動投入機能を搭載した洗濯機なら、細かく使用量を量る必要がないので便利です。

洗剤・柔軟剤の使用量を守る

においや汚れが取れないときはプロに依頼する

洗濯機を掃除しても、嫌なにおいがする、汚れが取れないという場合は、プロのクリーニング業者にクリーニングを依頼することも考えてみてください。洗濯槽クリーナーを使って定期的に掃除しても、目に見えない部分にこびり付いた汚れを根こそぎ取り去るのは、簡単ではありません。何度掃除をしても、汚れやにおいが気になるときは、プロに相談してみましょう。

においや汚れが取れないときはプロに依頼する

定期的な洗濯機の掃除で、カビやにおいを防ごう

衣類の汚れを落とす洗濯機は、常に汚れにさらされています。それが積もり積もって、目に見えない部分にも少しずつ溜まってしまうのです。 これを放置すると、洗濯している衣類にカビや雑菌が付着したり、電気代が上がったりと、さまざまな弊害や不具合が起こります。こうしたトラブルを避けるには、定期的な掃除が大切です。 一方で、洗濯機は自分で掃除できる箇所が少ないもの。掃除してもきれいにならない、洗濯機の調子が悪いというときは、プロのクリーニング業者に掃除を依頼するほか、新しいモデルへの買い替えの検討をおすすめします。

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