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冷蔵庫がくさい原因は?掃除方法やにおい対策、冷蔵庫の寿命を解説

冷蔵庫がくさい原因は?掃除方法やにおい対策、冷蔵庫の寿命を解説

2024.12.30

冷蔵庫の扉を開けたとき、嫌なにおいが漂ってきて戸惑ったことはありませんか?口に入れる物を保管する場所なので、冷蔵庫内は衛生的な環境を保ちたいものですよね。今回は、冷蔵庫がくさくなる原因と、嫌なにおいを防ぐ掃除方法を解説します。冷蔵庫の寿命についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

マルちゃん
マルちゃん

Joshin web 家電担当者「マルちゃん」が、冷蔵庫がくさくなる原因と嫌なにおいを防ぐ掃除方法を解説いたします!

冷蔵庫がくさくなる主な原因

冷蔵庫がくさいと、庫内に保存している食材ににおいが移ってしまい、風味が落ちてしまうことがあります。また、雑菌やカビの繁殖など、衛生的にも好ましくありません。冷蔵庫を清潔に使用するため、まずは冷蔵庫がくさくなる原因とその理由について見ていきましょう。

汚れの付着

冷蔵庫内に付着した汚れが、においの原因になる場合があります。冷蔵庫内に食品や飲み物をこぼしてしまった際に、十分に拭き取れていなかったり、放置した汚れにカビが発生したりすると、異臭の要因となります。

冷蔵庫に食品がぎっしりと詰まっていて掃除がしにくい場合には、特に注意が必要です。食品が詰まっていることで見えない場所に拭き残しがあったり、カビが繁殖していたりする可能性があります。定期的に庫内の食品を取り出して、隅々まで拭き掃除をすることが大切です。

汚れの付着

食品のにおい

食品自体のにおいが冷蔵庫内に充満して混ざり合い、くさいと感じることもあります。特に、生の魚や肉は、鮮度が下がるとにおいを放つことが多いでしょう。納豆やキムチ、カレーなど、香りの強い食材・料理を保存している場合も、冷蔵庫内ににおいが染み付きやすくなります。そのほか、生鮮食品などを長期間保存したまま忘れてしまうと、腐敗して悪臭が生じることにもなりかねません。冷蔵庫の奥に放置している食品や食材がないか、食品同士が密着して冷えにくくなっていないか、定期的にチェックするようにしましょう。

食品のにおい

冷蔵庫の故障

冷蔵庫本体の故障が悪臭の原因になっている場合もあります。冷蔵庫の内部には、霜や結露によって発生した水を排出するためのパイプが取り付けられています。このパイプが何らかの原因で詰まってしまうと、庫内に水が溜まってしまい、悪臭の発生源にもなりかねません。

また、冷蔵庫内に嗅ぎ慣れない化学的なにおいが充満している場合は、配管の破損により冷媒ガスが庫内に漏れている可能性もあります。冷蔵庫の冷えが悪くなっていたり、ガスのような異臭が漂っていたりするときは、冷蔵庫の故障を疑いましょう。

冷蔵庫の故障

冷蔵庫内の嫌なにおいを防ぐポイント

冷蔵庫内の嫌なにおいを防ぐには、冷蔵庫内をきれいにすることが重要です。冷蔵庫内が不衛生だと、においが発生するだけでなく、保存している食材が傷んだり、食中毒が発生したりするリスクも高まります。ここでは、冷蔵庫内の嫌なにおいを効果的に防ぐポイントをご紹介します。

こまめに拭き掃除をする

冷蔵庫内の嫌なにおいを防ぐため、庫内をこまめに拭き掃除しましょう。食べ物や飲み物をこぼしてしまったときだけでなく、思いついたときにはすぐ拭き掃除をするようにしてください。さらに、定期的に掃除をする日を決め、冷蔵庫内から物をすべて取り出してから、隅々まで汚れを拭き取るようにすると効果的です。

冷蔵庫内の物を出して掃除する際には、冷蔵庫の電源を切り、食品や食材を保冷材の入ったクーラーボックスなどに移動させておくと、作業を進めやすくなります。ふきんや洗剤などの掃除用具に加え、ゴム手袋なども準備して、1〜3ヵ月に1回などと頻度を決めて掃除をするのがおすすめです。なお、冷蔵庫内のパーツの接続部分には、汚れが溜まりやすくカビが繁殖しやすい傾向があります。掃除の際は、可動式の棚やドアポケット、製氷皿など取り外せるパーツはすべて外して洗浄するほうがきれいになります。冷蔵庫内の溝に汚れやゴミが溜まっていることも多いため、麺棒や爪楊枝など細部を掃除できるグッズを使って、しっかり汚れを取り除きましょう。

こまめに拭き掃除をする

汚れに合わせて使用する洗剤を選ぶ

冷蔵庫内を拭く際には、汚れに合わせて使用する洗剤を選ぶことも、嫌なにおいを防ぐポイントのひとつです。一般的な冷蔵庫の汚れには、重曹水やセスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解水などがおすすめ。こうしたアルカリ性の溶液は油汚れに強く、除菌作用もあるため、消臭効果が期待できます。布に含ませて拭くほか、スプレーボトルで汚れに直接吹き付けてから布で拭き取るのも効果的です。

ギトギトした油汚れなどのしつこい汚れには、台所用中性洗剤が適しています。冷蔵庫内の取り外せるパーツについては、中性洗剤とスポンジなどを使って洗浄するといいでしょう。カビに効果を発揮するのは、アルコールや塩素系漂白剤です。アルコールは、カビに直接スプレーボトルで吹きかけて布で拭き取れば、大半はきれいに落とせます。アルコールで拭いても落とせないしつこいカビには、塩素系漂白剤を使用してください。

ただし、塩素系漂白剤は、アルコールや酸性洗剤と混ぜると有毒ガスが発生するため、大変危険です。アルコールでカビが落とせないときは、続けて塩素系漂白剤を使用してはいけません。いったん濡らしたふきんなどでアルコールをきれいに拭いた後、乾いたペーパータオルでしっかり拭き取ってから、綿棒などに塩素系漂白剤を染み込ませてカビに塗り、30分程放置して水拭きしてください。また、塩素系漂白剤を使用する際には、必ずゴム手袋を装着し、窓を開けて換気扇を回すなど、できるだけ換気を良くしましょう。

汚れに合わせて使用する洗剤を選ぶ

冷蔵庫のにおいを防ぐための対策

冷蔵庫を掃除してきれいになっても、使い方によっては再びくさくなってしまう可能性があります。冷蔵庫のにおい対策として、日頃から心掛けておきたいポイントを押さえておきましょう。

食材の定期的なチェックと掃除を欠かさない

冷蔵庫のにおいを防ぐには、庫内に今何が入っているのか、傷んでいる食材が放置されていないかを、定期的に確認することが大切です。傷んだ食材が発する異臭は、冷蔵庫内の嫌なにおいの直接的な原因となります。

また、冷蔵庫に入っている食材や料理を把握することは、無駄な買い物や食材の廃棄を減らす上でも効果的です。密封パック器やチャック付きポリ袋に入れて食材を保存する場合には、冷蔵庫に入れた日付や食材名を見やすく書いておくと、中身がわからなくなる状態を防げます。そのほか、冷蔵庫の中身が比較的少なくなったタイミングなどに、水やアルコールを含ませた布で冷蔵庫内を拭き掃除しましょう。汚れがこびり付いてから掃除するよりも、こまめに掃除をするほうが汚れを楽に落とせます。

食材の定期的なチェックと掃除を欠かさない

生鮮食品は冷凍保存する

生の肉や魚といった生鮮食品は、冷蔵での保存期間が長くなるほどにおいも強くなります。ほかの食材や食品ににおいが移る原因にもなることから、すぐに使う予定がないようなら冷凍保存するのがおすすめです。鮮度が良いうちに冷凍しておくと、においの発生を効果的に防げるでしょう。

生鮮食品を冷凍する際は、余分な水分をペーパータオルで拭き取っておくと、食材の傷みを防止できます。また、1回の調理で使用する分を小分けにして、チャック付きポリ袋などに入れて冷凍すると、調理の際に使いやすく便利です。

生鮮食品は冷凍保存する

においの強いものは密閉容器に入れて保存する

納豆やキムチなどのにおいの強い食品は、密閉容器に入れてから冷蔵庫に保存してください。密閉されていればにおいが漏れるのを防げるだけなく、空気にもふれにくくなるため食品が傷みにくくなり、においの原因となることを防げるでしょう。

食材を密閉する方法としては、密封パック器や保存用のチャック付きポリ袋に入れたり、ラップで二重三重に包んだりする方法があります。密封パック器やポリ袋、ラップに入れる際には、できるだけ中の空気を押し出すのがコツ。ポリ袋のチャックや密封パック器と蓋のあいだなどに隙間があると、鮮度を保ちにくくなることに加え、冷蔵庫ににおいが漏れ出す原因にもなります。チャックや蓋がしっかり閉まっているか確認してから、冷蔵庫内に入れることが大切です。

においの強いものは密閉容器に入れて保存する

土のついた野菜は、洗ってから保存する

冷蔵庫の野菜室に野菜や果物などを入れる際は、野菜についた土をよく落としてから保存すると、においの発生を防ぐことができます。野菜や果物に付着している土には、菌やカビの胞子などが含まれていることが多いもの。冷蔵庫内は低温に保たれているとはいえ、雑菌やカビが繁殖しないわけではありません。土をできるだけ洗い流してから保存することで、雑菌やカビの繁殖を防ぎ、においの発生を抑えられます。

なお、野菜や果物を洗った後は、乾いた布やキッチンペーパーで水分を丁寧に拭き取り、湿った状態のまま冷蔵庫内に入れないことが、長持ちさせるコツです。ただし、ジャガイモやゴボウなどの根菜類は、土がついているほうが鮮度を保つことができます。そうした食材を保存する場合は、ポリ袋や新聞紙で包み、土が庫内に散乱することを防ぎましょう。また、市販の鮮度保持袋などを活用するのもおすすめです。

土のついた野菜は、洗ってから保存する

消臭剤を活用する

冷蔵庫内のにおいを防ぐには、においの発生原因をできるだけ作らないことが大切です。しかし、食材や食品を保存している以上、どうしても冷蔵庫内ににおいが残ってしまうこともあります。そのような場合は、嫌なにおいを吸収する消臭剤を冷蔵庫内に入れておくのがおすすめです。例えば、重曹は掃除だけでなく、消臭剤としても役立ちます。食材や食品から発生する腐敗臭は主に酸性であるため、アルカリ性の重曹を入れておくことで中和させることが可能です。消臭剤としての使用法はとても簡単で、容器などに重曹を入れて冷蔵庫にしまっておくだけでOK。2〜3ヵ月に1度、固まった重曹の粉を交換することで、庫内に腐敗臭が充満することを防げます。

また、木炭や茶葉、コーヒーの粉などにも、消臭効果があります。木炭や茶葉、コーヒーの粉は表面に微細な穴が開いており、においの成分を吸着してくれます。お茶やコーヒーを淹れた後の茶葉やコーヒー粉の水を切り、乾燥させてから布などに包んで冷蔵庫内に入れておくだけで消臭が可能です。さらに、湿気を吸収する珪藻土も、においを吸い取るアイテムとして活用できます。定期的に陰干しすることで、珪藻土に染み付いたにおいや湿気がなくなり、再利用が可能となります。冷蔵庫内に入る小型の珪藻土グッズも販売されているので、こうしたアイテムをにおい対策に活用してみてはいかがでしょうか。

消臭剤を活用する

冷蔵庫の寿命はどれくらい?

さまざまな対策を講じても冷蔵庫内のにおいが消えないようなら、冷蔵庫自体の製品寿命で不具合や故障が発生している可能性もあります。内閣府の「消費動向調査(令和6年3月実施調査結果)」によると、冷蔵庫の平均使用年数は、およそ14年です。ただし、これはあくまでも平均のため、実際には14年が経過する前に不具合や故障が発生する場合もあります。

冷蔵庫本体の寿命が近づいているときは、異臭だけでなく、下記のようなサインが現れることもあります。

冷蔵庫の寿命が近づいているサイン

・以前よりも冷えなくなった

・水漏れしている

・異音がする

・製氷皿や自動製氷機能で氷が作れない

故障が疑われ、冷蔵庫を修理するべきか買い替えるべきか迷った際には、まずはメーカーの保証期間と修理対応年数を確認しましょう。修理が可能な期間内であれば、メーカーに修理してもらえる可能性があります。

また、メーカーの補修用部品の保有期間にも注意が必要です。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の「別表3 補修用性能部品表示対象品目と保有期間」によると、冷蔵庫の補修用性能部品の保有期間は、製造打ち切り後およそ9年間。この期間を過ぎているようなら、修理用の部品が手に入らないケースもあるため、買い替えを検討するほうがいいかもしれません。

冷蔵庫の寿命が近づいているサイン

冷蔵庫がにおう原因を突き止めて適切に対処しよう

冷蔵庫がにおう原因には、汚れの付着やカビの発生、食品のにおい、冷蔵庫の故障など、さまざまなものが考えられます。こうしたにおいの多くは、冷蔵庫内を掃除することで解消できます。冷蔵庫内をこまめに掃除して、においの元を断ち切りましょう。

また、冷蔵庫内のにおいは、冷蔵庫本体の寿命が近づいているサインである場合もあります。古い冷蔵庫を使い続けていると、庫内に異臭が発生しやすくなるだけでなく、十分に冷却できず保存している食材が傷んだり、食中毒が発生したりすることにもなりかねません。状況次第では、冷蔵庫の修理や買い替えなども視野に入れておくことをおすすめします。

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