基本的な考え方として「冷蔵庫は、できるだけ大容量の物を選ぶ」ということを覚えておいてください。冷蔵庫の容量が大きければ、それだけ多くの食品を保存できます。セール時にまとめ買いをした物を保存しておけば節約になりますし、多めに作ったカレーやシチューを小分けにして冷凍しておけば、忙しいときでも短時間でおいしい食事を用意できます。また、庫内スペースと冷却力に余裕があれば、運転効率が高まり、省エネにもなります。

もちろん一人暮らしですから、大家族向けの大型冷蔵庫までは必要ありません。ですが、設置スペースに見合ったなるべく大容量の冷蔵庫を選ぶことで、買い置きやまとめ買い、ホームフリージングなど、日々の食生活を充実させることができるのです。「自炊は一切しない」という方は別として、できるだけ大容量の冷蔵庫を選びましょう。

冷凍室の冷却方式には、2つの種類が代表的です。ひとつは、庫内に置いた冷却機で直接冷やす「直冷式」、もうひとつは、冷却機で作った冷気をファンで庫内に送る「間冷式（ファン式）」があります。

直冷式は冷却力が高く、間冷式に比べて冷蔵庫がコンパクトに作れるというメリットがあります。一方で、ドアを開閉するたび、空気に含まれた水分が冷却機に付着してしまい、霜ができやすいのがデメリット。冷却機が霜で覆われてしまうと庫内が冷えにくくなり、消費電力も増えてしまいます。そのため、直冷式は定期的なお手入れ（霜取り）が必要です。 間冷式は霜取り機能を備えており、霜取りの必要がないのがメリットです。一方で、冷気を送るシステムが必要なので、コンパクトな冷蔵庫を作るのが難しく、電気代も直冷式に比べて高くなりがちというデメリットがあります。

これらの点を踏まえると、一人暮らしには手間がかからずきちんと冷える、間冷式がおすすめといえます。

一人暮らし向けの冷蔵庫は容量が小さく、高さも低いため、冷蔵庫上のスペースも有効活用したいところ。多くの一人暮らし用冷蔵庫は、天板（トップテーブル）の耐熱温度が100℃までとなっており、電子レンジを直置きすることができます。高熱にも耐えられる天板を使った冷蔵庫なら、オーブンレンジを載せることも可能。冷凍室からピザやグラタンを取り出して、そのままオーブンレンジで加熱と、手早くスマートに調理ができます。 なお、天板の耐熱温度が100℃でも、メーカーによって「電子レンジ直置き可能」「オーブンレンジ直置き可能」と表記が異なることも。また、オーブンレンジの機種によっても、使用中の本体温度は違います。耐熱温度が気になるときは、メーカーに問い合わせてみましょう。

空きスペースを有効に活用することで、お部屋を広くつかえます！

一人暮らし向けの小型の冷蔵庫では、ドアが左から右へ開く「右開き」の物が多いようです。キッチンの右側に冷蔵庫を置く場合には「右開き」がベストですが、部屋の構造によってはそれができないケースもあります。ご自分の住まいの状況に合わせて、ドアの開き方向を確認しておくことが大切です。 また、国内の冷蔵庫メーカーのシャープなどは、右開き・左開きのどちらにも設定できる「つけかえどっちもドア」の冷蔵庫をラインナップしています。これなら、キッチン周りの位置関係を気にしなくてもOK。転勤や転職などで、引越しの機会が多い単身者にはピッタリです。

• 右開き
• 左開き
• 左右付け替え選べるドア

一人暮らし向けの冷蔵庫を選ぶときは、色やデザインにもこだわりたいところ。一人暮らし用の小型モデルといっても、冷蔵庫はそれなりに存在感のある家電です。特に、一人暮らしの部屋は間取りがコンパクトなだけに、室内の統一感が気になるでしょう。カーペットや壁紙などにしっくりとなじむよう、冷蔵庫のデザインや色味にも気を配ってください。

• 冷蔵庫を色で選ぶ

見落としがちなのが冷蔵庫の静音性です。冷蔵庫は常に稼働状態ですから、動作音が大きいと深夜は特に気になるもの。メーカーによっては動作音のレベルを公表していますから、この数値を参考にして絞り込んでいくのもいいでしょう。

独自の視点から生まれる、ユニークさと先進性を持つシャープの冷蔵庫。「つけかえどっちもドア」は、片開きのドアを右開き・左開きのどちらにも設定できる、シャープの便利な機能です。キッチンと冷蔵庫の位置関係を問いませんから、引越しで冷蔵庫の設置場所が変わっても、使いやすい開き方向で冷蔵庫を使用することができます。 天板には100℃まで耐えられる耐熱素材を使っており、電子レンジを載せることが可能。さらに、冷凍食品のまとめ買いやホームフリージングなどに対応できる、大容量「メガフリーザー」採用の冷凍室など、時短と節約をサポートする工夫を凝らしています。

• シャープ

冷蔵庫に先進的な機能を盛り込むとともに、実用的な使いやすさも追求しているパナソニック。その姿勢は、一人暮らし用の小型冷蔵庫にも反映されています。 例えば、清潔さにこだわった抗菌・脱臭機能「カテキン抗菌・脱臭フィルター」により、いつでも庫内をクリーンに保ちます。また、庫内は「全段ガラス棚」。ひと拭きするだけで汚れが取れやすく、お手入れも簡単です。本体上部には、100℃まで対応可能な耐熱天板を採用。電子レンジを載せることができ、冷蔵庫との連携で素早い調理を可能にしてくれます。

• パナソニック

中国発のグローバル家電メーカー、ハイアール。見た目はシンプルで、これといった特長がないようにも見えますが、必要十分の基本性能をしっかり満たした、実用性において信頼に足るメーカーです。 狭い部屋でも圧迫感の少ないスリムなボディ、その一方で十分な広さを確保した冷蔵室。棚板には強化加工されたガラスを使い、強度と手入れのしやすさを両立させています。耐熱性を持たせた天板には、電子レンジの直置きが可能で、限られたスペースを有効活用できます。見た目以上に、質実剛健なメーカーといえるでしょう。

• ハイアール

中国の家電メーカー、ハイアールのもつブランドで、かつての国産白物家電の雄、三洋電機の流れを汲むアクア。派手さや華やかさでは他メーカーに一歩譲るものの、シンプルさと実用的な機能性を備えた、魅力的な製品をそろえています。 一人暮らし用の冷蔵庫は、幅52.5cmとワイドな耐熱テーブルを上部に装備。ワイドサイズのオーブンレンジも置ける仕様で、料理の幅が一気に広がります。庫内には強化処理を施したガラス棚を採用するほか、冷凍食品をたっぷり収納できる大容量の冷凍室を備えるなど、使うほどに良さが実感できる機能を採用しているのが特長です。

• アクア