【おすすめ】ポータブル電源の比較&選び方!人気のメーカーもご紹介
2025.1.17[更新]
アウトドアシーンや防災時、さらには日常のさまざまなところで役立つポータブル電源。家庭でいつも使っているコンセントを持ち出す感覚で使える、一台あると便利で安心できるアイテムです。この記事では、Joshin web の家電担当者が、ポータブル電源に関する基礎知識から製品の選び方までを解説。信頼性の高いメーカーや人気のポータブル電源についてもご紹介します。
Joshin web 家電担当者「たこめし」が、ポータブル電源のポイントやおすすめモデルを紹介いたします!
ポータブル電源はレジャー・防災に便利
ポータブル電源とは、一般的に200Wh/20Ah(20,000mAh)以上の大容量バッテリーを搭載し、充・給電の出力が大きく、持ち運びが可能なサイズ・重さの機器です。USBだけでなく、シガーソケット、ACコンセント、DC出力など、幅広い出力ポートを備えています。さまざまなメーカーから多種多様なモデルが登場していますが、まずはほかの似た機器との違いや使用シーンについてご紹介しましょう。
ポータブル電源は、モバイルバッテリーと発電機の中間的存在といえます。燃料を用いて発電するのではなく、あくまで充電して使うものですが、ある程度大容量で、ACコンセントが装備されていて、各種家電製品を接続して使うことが可能です。
モバイルバッテリー、発電機との違い
モバイルバッテリーは、スマートフォンやタブレットの充電を目的とした機器です。日常的な持ち運びを想定しているので、容量や出力はポータブル電源に比べると小さく、⾧時間の連続使用や大型の家電の駆動には不向きです。また、接続端子の種類も限られています。発電機は、燃料を使って大量の電力を作る機器です。継続的に大量の電気を必要とする場合に適していますが、ガソリンやガスが必要で、動作音は大きめです。
アウトドア用・非常用電源として役立つ
ポータブル電源は、キャンプや車中泊で電源を確保したいときに役立ちます。キャンプではライトや車載用の冷蔵庫、掃除機、夜は電気毛布などの電源として気軽に使用できます。車中泊時なら、エンジンを切った状態でも扇風機やヒーターを使い、テレビを見ることもできます。庭などで電気を使った作業をしたいときにも便利です。
さらに、災害などで停電したとしても、家電製品を動かしたり、通信手段を維持したりすることに役立ちます。家庭の防災用品として活用できるのも、ポータブル電源が売れている理由のひとつです。
ポータブル電源は基本的に持ち運びできるように作られていますが、高機能・大容量なほど重量が増える製品。そのため、目的に応じたモデルを選ぶことが大切です。
ポータブル電源を選ぶ際のポイントとは?
ポータブル電源を選ぶときは、さまざまな仕様の違いや機能の有無を確認する必要があります。チェックしたいポイントには、下記のようなものがあります。
出力波形:純正弦波なら家電製品に不具合が生じない
出力波形とは、ポータブル電源内部のインバーター(直流電源を交流電源に変換する回路)が出力する電流の波形のことです。家庭用コンセントには、+とーを行ったり来たりする交流という電気が流れています。一方、バッテリーは常に一方向に流れる直流です。そこで、ポータブル電源には直流の電気を交流に変換するインバーターが搭載されているのです。
インバーターの出力波形には、家庭用コンセントから供給される波形と同じ「純正弦波(正弦波)」、四角い形をした波形の「矩形波」、両者の中間的な「修正正弦波(疑似正弦波)」などがあります。
家電製品によっては、純正弦波しか受け付けないものもあります。その場合、矩形波や修正正弦波を出力するポータブル電源で給電すると、故障の原因になるので要注意。ポータブル電源は、純正弦波が出力されるものを選択するのがベストです。
周波数:50Hz/60Hz 切り替え可能であれば理想的
周波数とは、振動や波動が1秒間に繰り返される回数のことで、「ヘルツ(Hz)」で表します。日本の電気には、大まかに東日本は50Hz、西日本は60Hzの周波数が採用されています。家電製品は特定の周波数で使用するよう設計されているため、異なる周波数の電源を供給すると正常に動作しない、または故障リスクが高まることがあります。
そのため、ポータブル電源もご自身の住んでいる地域に合った周波数を選ぶ必要があります。50Hzと60Hzの切り替え可能なポータブル電源なら理想的です。
※接続機器側が50Hz/60Hz 切り替え対応でも可能です。
※電気の周波数(50Hz/60Hz)について
電源容量:使用するシーンや用途、家電製品に合わせて選ぶ
電源容量は、電源装置が蓄えることのできるエネルギーの総量で、「ワット時(Wh)」などで表されます。ポータブル電源の電源容量は、持続して電気を供給できる時間や、どんな機器や家電製品をどれだけ⾧く稼働させられるかを示す指標となります。その目安は下記のとおりです。
200〜400Wh
200〜400Wh の電源容量は、日帰りや一泊程度のキャンプに適しています。
500〜1,000Wh
500〜1,000Wh の電源容量は、連泊キャンプや大型家電の使用に向いています。
1,000Wh 以上
1,000Wh 以上の電源容量は、災害時の非常用電源として適しています。
定格出力:安定して電力を出力するためには余裕のあるワット数を
定格出力は、電源装置が指定された条件下で持続的かつ安全に供給・運用できる電力量の上限です。「ワット(W)」という単位で表されます。定格出力のほかに、一時的に短期間、供給できる電力のピーク値を表す「最大出力」という指標もあります。ですが、電源としての実用性を考えると、最大出力よりも定格出力のほうが重要です。家電製品には消費電力が定められていて、ポータブル電源の定格出力を超えた消費電力を持つ製品には給電することができません。特に、ドライヤーや電子レンジは、消費電力が大きめです。ですから、ポータブル電源は定格出力に余裕のあるものを選ぶのがおすすめです。通常の使い方なら600W以上、消費電力の大きい製品を使いたいなら1,500W以上のモデルを選ぶといいでしょう。
出力ポート:必要なポートが備わっているかをチェック
出力ポートは、家電製品・機器を接続するためのインターフェースです。ポータブル電源の出力ポートには、下記のような種類があります。ご自身が必要とするポートを備えているかどうかをチェックしましょう。また、たくさんの家電製品を接続するのであれば、ポートの数も重要です。なお、最近はワイヤレス充電対応のスマートフォンなどを充電できるポータブル電源もあります。
AC出力
AC出力は、家庭用の電源と同様の交流電源を供給するポート。一般的な家電製品やノートパソコンなどに給電可能です。
DC出力ポート
DC出力ポートは、直流電源を供給するポート。LEDライトや車載用の冷蔵庫、自動車エアーポンプなどを使うときに使用できます。
USBポート
USBポートは、スマートフォンやタブレットなどのUSB機器を充電するためのポート。USB Type-A とUSB Type-C 用の両方のポートを備えているモデルがおすすめです。USB PDやQCによる急速充電に対応しているモデルもあります。
※「端子の種類」「急速充電」の記事はこちら
シガーソケット
シガーソケットは、自動車のシガーライター用ソケットと同形状のポート。カーチャージャーや車載用機器を接続することができます。
充電方法:基本的にはコンセント充電、複数の充電方法に対応していると安心
ポータブル電源自体を充電する方法も要確認です。コンセントに差し込んで充電するほか、非常時用としてシガーソケット式充電やソーラーパネル式充電にも対応していると安心。また、充電時間も確認しておくといいでしょう。高性能モデルであれば2〜5時間でフル充電が可能です。
バッテリーサイクル:数字が大きいほど⾧く使える
バッテリーサイクルは、バッテリーが完全に放電されてから再び完全に充電されるまでの一連の過程のことです。バッテリーサイクルの回数の数字が大きいほど、繰り返し充放電できるので⾧く使えます。
以前のポータブル電源は、リチウムイオン電池を採用したものが主流でしたが、最近はバッテリーサイクルの回数が多い、リン酸鉄リチウム電池を搭載した製品が増えています。バッテリーサイクルと合わせて、バッテリーの種類も確認しておくといいでしょう。
安全性:PSEマークがついている製品を選ぶのがベスト
ポータブル電源は、安全性も非常に重要なポイントです。ポータブル電源はモバイルバッテリーと違って電気用品安全法(PSE)マークの届け出は義務化されていないので、マークがついていない製品も多くあります。マークがついていないからといって製品の安全性が低いというわけではありませんが、PSEマークがあるものは厳しい検査項目をクリアしているので、漏電や感電などの事故の可能性が低いといえるでしょう。
そのほかの便利機能:もしものときに役立つ機能
ポータブル電源には、ほかにもさまざまな機能が搭載されています。LEDライト付きは、夜間での使用時に便利。防水・防塵機能も、よくキャンプなどで使うという方にとってありがたい機能です。また、車のバッテリーが上がったときに補助電源として使えるジャンプスターター機能を備えたモデルもあります。
最近増えているのは、スマートフォンとの連携機能です。アプリから残時間や充電時間をリアルタイムでモニタリングできるほか、アプリを介して各種設定やコントロールができるモデルもあります。
家電製品の消費電力がポータブル電源の定格出力を超えると、運転がストップしてしまいます。そこで、ご自身が使いたい機器の消費電力を確認し、上振れ幅を見越して1ランク上の出力製品を選ぶのがポイントです。なお、接続した家電製品の動作電圧を下げて、消費電力を定格出力以下に抑える機能を持ったモデルもあります。
メーカー別・ポータブル電源の特⾧
ポータブル電源は、国内外のさまざまなメーカーから発売されています。続いては、代表的なメーカー別の特⾧を見ていきましょう。
Jackery:オレンジを基調としたデザインが目を引く老舗ポータブル電源ブランド
Jackery(ジャクリ)は、アメリカで設立された Jackery Inc.が展開するブランドで、現在は中国に最大拠点を構えています。2016年に世界初となるアウトドア用ポータブル電源を発売後、世界で累計200万台以上を売り上げています。知名度の高いポータブル電源ブランドで、信頼度が高く、世界中に多くのファンがいます。ラインナップも豊富で、基本的にコンパクトで持ち運びが容易なモデルが多く、充電時間が早く高出力で、安全性が高いといった特⾧を備えています。初心者向けでソーラーパネルとセット製品も登場しています。
エコフロー:圧倒的な充電速度テクノロジーを搭載したモデルが人気
エコフローは、中国で創業され、現在はサンフランシスコ、香港、日本に拠点を構えるメーカーです。ポータブル電源をはじめ、バッテリー関連、太陽光発電関連、スマートデバイスなどのエネルギーソリューションを提供しています。エコフローのポータブル電源は、独自技術による充電速度の早さで知られています。また、使用する家電製品の電圧を下げて消費電力を抑える技術や、専用のエクストラバッテリー・同機種のポータブル電源を接続して電気容量を増やせるモデルがあるのも特⾧です。
EcoFlowアプリの対応モデルであれば、スマホで遠隔操作できるところも魅力です。ポータブル電源から離れた場所でも、スマホ画面でデバイスのステータスを確認・コントロールできます。接続方法もBluetooth接続、デバイスのWi-Fiホットスポット接続、IoT接続があり、場所を選びません。
ビクター:⾧寿命ポータブル電源を展開する日本メーカー
ビクターは、神奈川県に本社を置き、音響機器やカーナビなどで知られる電機メーカー、JVC ケンウッドが展開するブランドのひとつです。ポータブル電源としては、防災対策とアウトドアなどのレジャーに使用することを想定したモデルをラインナップ。自宅のコンセントと家電製品とのあいだにポータブル電源を接続しておくと、停電時に「自動給電切り替え機能」が働いて、電気を給電してくれる機能もあります。
JVC:シンプルな機能性とデザイン性のある外見が魅力
JVC は、ビクターと同じくJVC ケンウッドが展開するブランドのひとつです。同ブランドのポータブル電源は、シンプルな機能と十分な電源容量を備えているのが特⾧。パワフルモデルは1,002Wh で、AC、DC、USB 出力を備え、ソーラーパネルにも対応しています。アウトドア用、防災対策用に使用できる、堅実で使いやすいポータブル電源といえます。
Anker:コンパクトサイズから大容量モデルまで、豊富なラインナップ
Anker(アンカー)は、中国に本社を置く、モバイルバッテリーやスマートフォン・ タブレット関連機器で有名なメーカーです。同社のポータブル電源は、256Whのコンパクトなモデルから、1,536Whの大容量モデルまでをラインナップ。ポータブル電源自体の充電が高速なのも特長で、1,536Whのモデルも最短約2時間で充電できます。
TogoPower:機能性とデザインとコスパに優れたモデルを展開
TogoPower(トゴパワー)は、2019年にアメリカで設立され、2020年に日本の埼玉県にポータブル電源の支社が設立されたメーカーです。同社のポータブル電源は、ADVANCEシリーズとMASTERシリーズをラインナップ。ADVANCEシリーズは大容量で軽量なモデルがそろっており、アウトドアや非常時に活躍。MASTERシリーズは停電発生時、即座にポータブル電源に自動で切り替えるなど、家の中で使っても便利な機能を搭載しています。
Joshin web家電担当者が厳選!おすすめポータブル電源
ここでは、プロの視点で厳選したおすすめのポータブル電源をご紹介しましょう。いずれもJoshin web の家電担当者によるセレクト。こちらを参考に、ご自身のニーズに合ったポータブル電源を見つけてください。
担当者おすすめのポータブル電源
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・バッテリー種類:リン酸鉄リチウムイオン電池
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・充電池タイプ:リチウムイオン電池(リン酸鉄系)
・充電池容量:512Wh - 会員様web価格 26,280円 (税込)263 円相当(1%) ポイント進呈「おひとり様1点」最短 1月24日( 金 ) 出荷2024年10月 発売◆家族を守る、防災への第一歩
◆電気の備蓄という防災対策
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◆10 ms UPS機能搭載で精密機器にも安心して使用できる
◆1時間で満充電、バッテリー劣化を最小限に
・充電池タイプ:リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)
・充電池容量:286Wh - 会員様web価格 15,900円 (税込)1,590 円相当(10%) ポイント進呈最短 1月24日( 金 ) 出荷◆手の平サイズのJackeryが登場
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◆長寿命、充放電2000回後も初期容量の80%以上を維持
・充電池タイプ:リン酸鉄リチウム
・容量:99.2Wh
ポータブル電源を上手に使うコツ
ポータブル電源は、充電をすれば何度でも使うことができますが、繰り返し使うことで内蔵されているバッテリー自体が徐々に劣化していきます。ここでは、ポータブル電源のバッテリーをできるだけ⾧持ちさせるためのコツをご紹介します。
使用環境に気をつける
ポータブル電源は、環境に影響を受けやすい機器です。安全のためにも、高温 ・低温環境や、湿度の高い場所、直射日光の下での使用、水・ほこりが多い場所といった条件での使用は避けるようにしましょう。特に、湿気や水はショートの原因となり、ポータブル電源の故障や火災の危険性も伴うのでご注意ください。
パススルー充電を使用しない
パススルー充電とは、ポータブル電源を充電しながら、同時にポータブル電源に接続した機器を充電する機能です。ポータブル電源に搭載されていると便利な機能なのですが、電源の充電と放電を同時に行うことになるためバッテリーへの負荷が増し、寿命を縮める可能性があります。パススルー充電機能を搭載しているモデルでも、バッテリーを⾧持ちさせるためには、機能の使用はできるだけ避けるのがベターです。
保管時も定期的に充電
ポータブル電源を⾧期間使用しない期間は、完全に放電した状態や満充電の状態での保管は避けるべきです。満充電での⾧期保管はバッテリーの劣化を早める要因となりますし、完全に放電しているといざというときに使用できません。50〜60%程度の充電状態を保つように、定期的に充電しましょう。
バッテリーの劣化を防ぐには、1ヵ月に1回程度は電源のオン・オフを行い、充電を行うことを推奨します。倉庫や納戸にしまって放置する、といったことは避けるようにしてください。
ポータブル電源があれば屋外でも快適
ポータブル電源を所有していれば、屋外でも快適にモバイル機器や家電製品を使うことができます。災害時の非常電源としても頼りになり、ソーラーパネルの利用や電気代の安い時間帯の充電により、節電に役立てることもできます。手軽に使えるもうひとつの電源があったら…と考えたことがあるなら、ポータブル電源の導入を検討してみてはいかがでしょうか。