赤外線や遠赤外線などの熱エネルギーを出すことで暖める「電気ヒーター」。
ハロゲンやカーボンなど発熱体によって、特長が異なってきます。共通して、即暖性に優れ、空気を汚さない、小型・軽量で移動しやすいなどの特長があります。
また、灯油やガスなどの燃料が不要なため、コンセント(電源)さえあればどこでも使うことができます。

消費電力は比較的大きく、電気代はややお高め。
また、お部屋全体を暖めるのは苦手なため、キッチンや脱衣所、トイレなど、ちょっとだけ使うお部屋に向いています。エアコンや石油ファンヒーターなどでお部屋が暖まるまでのサブの暖房としてもおすすめです。
電気ストーブは引火の危険が高いため、転倒オフスイッチなど、安全対策がされたモデルを選びましょう。

* 1kWhあたりの電気代を31円として計算しています。

電気ストーブの一種で、発熱体にハロゲンランプを用いるものを「ハロゲンヒーター」と呼びます。
特長は小型な本体とお手頃な価格。 設置スペースが限られた洗面所やキッチンでも使えるため、ちょっとした暖房器具が欲しい方に人気となっています。

ほかの暖房機に比べ消費電力が大きく、電気代が嵩みがち。小型のものでも400W（1時間：約10円）、モデルによっては1,000W（1時間：約27円）近くにもなる場合も。
また、温度調節は2～3段階のものが多く、細かな温度調節は苦手です。ハロゲンは暖かさを感じにくい近赤外線が多く、カーボンに比べて立ち上がりも遅め。そのため、主流はカーボンに移りつつあります。

* 1kWhあたりの電気代を31円として計算しています。

ハロゲンヒーターに代わって電気ストーブの主流になりつつある「カーボンヒーター」。
発熱体にカーボン（炭素繊維）を用いており、主に遠赤外線を用いた暖房のため、身体を暖めるのが得意です。体の芯から暖まるので冷え性の方に重宝されます。

消費電力は400W（1時間：約10円）～1000W（1時間：約27円）前後が多く、中には1,200W（1時間：約32円）のものも！　ただし、遠赤外線量が多くハロゲンの約半分の時間で暖まるといわれているので、運転時間が短くて済む分、電気代もお得になります。

最近は、カーボンの中でもグラファイト（黒鉛）を使ったものが登場し「グラファイトヒーター」として区別されています。
カーボンより値段の高いモデルが多いのですが、立ち上がりが早く、遠赤外線量が多い、消費電力も400W前後（1時間：約10円）などから人気を集めています。

* 1kWhあたりの電気代を31円として計算しています。

灯油を燃料に動く「石油ファンヒーター」と「石油ストーブ」。
灯油はエネルギー効率(コストパフォーマンス)が良く、お部屋全体を暖めるのに向いているので、メインの暖房として活躍します。ほとんどのモデルに転倒・地震時の自動消火装置がついているので、安全面も安心です。
石油ファンヒーターはメーカーによって、燃焼方式・タンクの給油方式が異なるため、購入前にチェックしておきましょう（詳しくはこちら）。

燃焼時の消費電力は多くても150W前後（1時間：約4円）で、室温にあわせて自動で火力を調整してくれるため、さらに電気代を抑えることができます。
おすすめは点火時間が早いもの。寒い部屋をすぐ暖めはじめてくれます。
また、予算とスペースが許すかぎり、対応畳数が大きいものがおすすめ。大きい分暖房能力に優れ、またタンク容量が大きいので給油の手間が少なく済みます。

石油ストーブはほとんどのモデルが電池で動くため、倉庫やアウトドアをはじめ、災害時にも使えるのが強みです。やかんを乗せてお湯を沸かせるので、屋外での食事や乾燥が気になる場合も役立ちます。
「対流型」と「反射型」があり、広いお部屋での使用には「対流型」が、小さなお部屋には壁際に置ける「反射型」がおすすめです。

使用時には定期的な給油と換気が必須です。 点火・消火時の独特のニオイが気になるという方には、消臭機能のついたモデルもございます。 また、立ち上がりにやや時間がかかるので、電気ストーブなどを併用するか、スピード点火機能の有無を確認しましょう。
賃貸マンション・アパートでは使用が禁止されている場合があるので、ご購入の際は事前に確認しましょう。

* 1kWhあたりの電気代を31円として計算しています。

ガスヒーターの特長は、わずか数秒で温風が吹き出す素早い立ち上がりとパワフルな暖房力。また、点火時、消火時のイヤなニオイも気になりません。
燃料タンクがないので、軽くてコンパクト、持ち運びもラクラク。ぶつかったときや地震時にも安心な「転倒時ガス遮断装置」や運転中にバーナーの炎が消えた場合にガスを止め、運転を停止する「立消え安全装置」といった安全機能で万一の事態にもバッチリです。

ファンヒーターの電気代は30W前後（1時間：約0.8円）で、こまかく温度調整できるので、節電にも優れています。
ストーブも「強」でも6W前後（1時間：約0.1円）と、電気代は低め。ただし、火力が強弱しか調整できないため室温のコントロールは苦手です。
ガス栓の位置によって設置場所が限られることと、オール電化のお家では導入ハードルが高いのが難点。 ご購入の際は、ガス栓の位置の確認を忘れずに！　必要に応じてガスコードを一緒に買っておきましょう。また、「都市ガス」か「プロパンガス」か、ガスの種類のチェックも忘れずに。

こちらも石油ファンヒーター同様、予算が許す限りおおきめのモデルのご購入がおすすめです。

* 1kWhあたりの電気代を31円として計算しています。

「オイルヒーター」は、本体内のオイルを暖めることで周囲の空気もじっくり暖める暖房器具です。
空気を汚さない、静音性に優れている、メンテナンスが楽とメリットがいっぱい。
本体が熱くならないので、火傷や火災の心配も少ないためこども部屋やペットといるお部屋などに向いています。また、エアコンやファンヒーターのように風を起こさず、乾燥も少ないので、喉が弱い方にも人気です。

ただし、暖かくなるのに時間がかかる、消費電力が大きいといったデメリットも。
特に消費電力は「強」で1,200W前後（1時間：約32円）、弱でも500W前後（1時間：約13円）。さらに暖めるのに時間がかかるため、電気代は数ある暖房の中でも高額になっています。

* 1kWhあたりの電気代を31円として計算しています。